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チャイコフスキーの交響曲第2番 ハ短調 「小ロシア」 マリナー/アカデミー室内管

四国はこの冬一番の冷え込みで、水たまりにうっすらと氷が張っておりました。日中は風花も舞って、今朝起きてみると庭や屋根にはこれもうっすらと雪が見えます。
「寒」ですねえ。

寒いときには寒い地域の作曲家を・・・・・と思い、今日はチャイコフスキー。そうそう、昨日聴いたマリナー/ASMFの演奏のチャイコフスキーがあったなぁと思いだし、棚から引っ張り出してきました。
これ、話題にもならなかった全集でしょうが、演奏はなかなか上手いもんです。響きがスッキリしているのもエエんです。そして、やっぱりマリナー、英国紳士なんです。あまりロシア臭くなく、ソーダ水のように爽やかに仕上げていきます。

チャイコフスキーの交響曲第2番 ハ短調 作品17「小ロシア」。
ネヴィル・マリナー指揮アカデミー室内管の演奏。
1990年10月、ロンドンの聖ユダ教会での録音。カプリッチョ原盤の全集に所収。

アカデミー室内管は、この全集録音に当たって、メンバーを増員して演奏していると思われるが、この第2交響曲は、室内管でも十分な感じの交響曲。
若々しく爽やか、またノスタルジックな音楽なので、あまり編成が大きくない方がよろしいんじゃないか。

第1楽章のウクライナ民謡の綺麗なこと。さすがメロディ・メーカーのチャイコフスキー、この旋律には郷愁を誘われる。ああ、故郷が懐かしいなぁ・・・という想いがこみ上げて、涙が零れるほど。この楽章だけでも繰り返し聴きたいくらい。

第2楽章の行進曲も、やはりロシア~ウクライナ的な音楽。ここでも旋律が美しく、チャイコフスキーの才能がメロディにあったことが分かる。

第3楽章のスケルツォは舞曲風。チャイコフスキーのバレエ音楽を聴いているようで楽しい。そうそう、チャイコフスキーの音楽の面白さ・楽しさは、「交響曲でも踊れてしまう」ところ。

フィナーレはどんどん加速してゆく音楽。モデラートがアレグロ、そしてプレストへ。曲調も徐々に盛り上がって白熱してゆく。

マリナーの指揮は万人向けの職人芸と云うべきか。プレーンな設計であまり癖がないから、つい聴き流してしまいそう。
ASMFのアンサンブルは極上で、響きはとても爽やか。特に第1・2楽章がイイ。

録音は素晴らしいです。
音色、響き、音場が自然で、無理がないんです。
特に弦楽セクションの響きは心地よく、好録音と思います。
適度な残響も気持ちいいです。奥行き、左右への広がりとも良好であります。



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ハイドンの交響曲第103番 変ホ長調「太鼓連打」 ドラティ/フィルハーモニア・フンガリカ

今年はハイドン・イヤーです。
レコード各社はいろいろ企画物を出すのでしょう。早速、ユニヴァーサルはドラティのハイドン交響曲全集を発売するようです。CD33枚組で7,000~8,000円程度でしょうか。
その昔、僕がクラシック音楽を聴き始めた頃は、国内盤キング発売のLPでの全集セットが8万円くらいしました。それでもサービス価格だったと思うんですが、いやはや、隔世の感があります。
未聴に終わるかもしれないんですが、この激安化を思うと、欲しくなりますねえ。

一応、20年ほど昔に2枚組セット輸入物廉価盤を買ってはいるんです。今日はその中の1曲を聴きましょう。

ハイドンの交響曲第103番 変ホ長調「太鼓連打」。
アンタル・ドラティ指揮フィルハーモニア・フンガリカの演奏。
1972年11月、西独マール、ビューレフェルト・ホールでの録音。DECCA盤。

今は解散してしまったが、フィルハーモニア・フンガリカはハンガリー動乱で亡命した音楽家の団体だった。その指揮者としてこれも同郷のドラティが迎えられて録音したのが、レコード会社の宣伝文句流に云えば「レコード界の金字塔」たる、このハイドン交響曲全集だった。
今聴いても、DECCAの録音が素晴らしく、色褪せない鮮やかさ。弦はしっとりと柔らかく輝き、管楽器も品良く鳴る。
オケの技量もよし。アンサンブルがよいので、響きがすっきりとした透明感がある。音楽には推進力があって、ハイドンらしい優雅さ・流麗さも十分。聴いていて楽しいことこの上ない。これはとても上質な娯楽ではないか。

ドラティの指揮もイイ。この人は聴かせ上手。オーケストラ・トレーナーとしても超一流。ニックネームとなったドラムロールも大げさすぎず、中庸の美を誇る感じの演奏。
第1楽章などはスッキリとした爽快さと若々しい覇気が印象的。
第2楽章と3楽章はさらにイイ。アンダンテとメヌエットはやはりハイドンを聴く楽しみのひとつ。ドラティはここを美しく典雅に演奏してくれるので嬉しい。実にキマッテル感じ。
フィナーレは精力的で音がよく弾んで飛び回る。これは楽しいフィナーレだ。オケも好演、心地よい音楽で部屋が一杯になる。

これ、超名演というものではないんでしょうが、毎日食べても飽きない白米の味、食し慣れたおふくろの味、といった感じの演奏でありまして、実にエエんです。
高級料理もエエですが、そうそう毎日は食えませんしね。
ドラティ&フィルハーモニア・フンガリカのハイドンは、聴き疲れしない、聴き飽きない平凡の非凡という感じなのであります。

ああ、ハイドンってイイですねえ。
こんなことを書いていると、ドラティの全集、欲しくなりました。
また散財かい!(笑)


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ベートーヴェンの交響曲第7番 イ長調 ラインスドルフ/ボストン響

ジュリーニの「田園」が良かったので、7番も聴こうと思いつつ、レコード棚を探していたところ、目にとまったのがラインスドルフ/ボストン響の全集。
おお、これもあったなぁと聴き始めたら、いやいや実に良かったのです。(という訳で、ジュリーニさんゴメンネ。またの機会にエントリーしようねえ)

ベートーヴェンの交響曲第7番 イ長調 作品90。
エーリヒ・ラインスドルフ指揮ボストン響の演奏。
1966年の録音。RCA盤全集からの1枚。

ボストン響が何とも云えぬイイ音を出している。シックで渋くてまろやかで、典型的なヨーロッパ・トーン。柔らかいウィーン風の音楽は、もちろんウィーン出身のラインスドルフの解釈だろうが、ボストン響の音あってこそ。この全集、最近見かけなくなったが、廃盤かいな?だとしたらとても惜しいが。

第1楽章からもう素晴らしい響き。弦楽セクションが特に良い。ヴァイオリンはよく揃ってシルキー・タッチ。チェロやコントラバスの響きもふっくらとしていて落ち着いている。ラインスドルフの採るテンポはやや遅めで堂々たるもの。スケールが大きい演奏ではないのだが、古き良き時代を思わせる、いわば回顧録風の演奏。昔風ウィーン・スタイルと云うべきか。ボストン響の音とともに、心豊かに聴ける演奏。
コーダなどは「これでもか」と念押しするような感じ。面白い。特にティンパニ。

第2楽章もゆったり。音符を引きずらず、短く切っていくので、(これスタッカートっていうんでしょうか)、あまり歌わない演奏になる。初めて聴くタイプの演奏で、ドキドキするような楽しみがある。第7交響曲はいろいろ聴いてきたが、これラインスドルフ独特の解釈なのだろう。面白い。他の演奏は情緒的によく歌わせるのだが、ラインスドルフは歌わせない。この楽章全編にわたって、その姿勢は通される。演奏は落ち着いて安定感十分。ここも回顧録風ではある。

第3楽章も堅牢な演奏。テンポはここでも遅め、じっくり聴かせる。自信に満ちた表現と云うべきかな。ボストン響はここでも好調。素晴らしい音。

フィナーレは徐々に感興が高まってゆき、ラストに大いに盛り上がる演出。これも堂々たる演奏と思う。
ボストン響のアンサンブルは最高で、特にヴァイオリン群が見事。
現代では、こういう演奏は流行らないんだろうが、ディスクで聴くクラシック音楽の楽しみは、今や聴けなくなった往年のスタイルが聴けることだろう。
ああ、いいベートーヴェン。

録音は今も上質であります。40年経過した今も、素晴らしい音で聴けます。
特に弦楽の音が良く、これだけの音でベートーヴェンが聴ければ満足であります。
ダイナミック・レンジはあまり大きくないんですが、音に芯があって力強いのもエエです。
左右の広がりや楽器の定位など申し分ありません。コンサートホールではこんな感じの音で聞こえますもん。


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ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」 ジュリーニ/ミラノ・スカラ座フィル

日曜日の雨で気温が少し緩みました。暖かく穏やかな良い日和でありました。
職場の紅梅のつぼみもだいぶ膨らんできましたので、今月下旬には開花しそうです。
そんな穏やかな日にふさわしいのは・・・・・・「田園」でしょうか。

ベートーヴェンの交響曲第6番 ヘ長調 作品68「田園」。
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ミラノ・スカラ座フィルの演奏。
1991年9月27~28日の録音。CBSソニー盤。

ゆったりと時間が流れてゆく「田園」。
じっくりと腰を落として,しかもよく歌う。そしてその歌に流されずに、ベートーヴェンの意図に迫ろうとする誠実さが伝わってくる。
ジュリーニ晩年の、あと「合唱」をのこすところで終わってしまったベートーヴェン全集の1枚。ジュリーニの円熟・貫禄も素晴らしいのだが、80歳を迎えてなお、この有名曲に真摯にアプローチしてゆく真面目さ、指揮者としての矜持を感じさせる独特の名演。

当時のジュリーニの演奏は遅かった。音楽の隅々に目を配りながら、音符の一つひとつを丁寧に再現してゆくのがジュリーニのスタイルで、よく歌いながらも、歌に堕さない、流麗になりすぎない音楽の靱さがあった。
この「田園」も全くそうで、第1楽章や第2楽章などは大変に遅い。晴れ渡った空と、涼やかな風と、その中で静かな時を過ごす農村風景が描かれる。特に第2楽章の心の平安は特筆ものだろう。ジュリーニの慈愛が一杯詰まった名演奏。この遅さに慣れてしまうと、他の演奏が手抜きでサッサと終わってしまうような感じられてしまうほど。危険な遅さだなぁ。

スケルツォも遅く、じっくり進む演奏。
「嵐」は弦楽セクションのフォルティシモが柔らかく響き、かつ重量感もある立派なもの。
フィナーレは心からの感謝、慰藉。ベートーヴェンの敬虔な心情が、聴き手にビンビン伝わってくる演奏で、これは全く感動的。

オーケストラは健闘。音もイイ。
時々アンサンブルが緩くなるのは、ふだん、ベートーヴェンを演奏していないからかな。ジュリーニのタクトはぎこちなく分かりずらいし、しかもこの遅いテンポ。よくついているなぁ思う。

録音は上々です。
無理のない自然な音場で好ましいです。
やや平面的で、ペタッとした感じでもありまして、もう少し奥行きがあってもエエかなぁとは思います。


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モーツァルトの交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」 サヴァリッシュ/チェコ・フィル

四国は冷え込みが少し緩みました。
ちと暖かさを感じたので、今朝は長めのジョギングにしました。約1時間。汗だくであります。
石鎚山がまあ綺麗なこと。徐々に明るくなってゆく四国の連峰の美しさを眺めつつ、ああ、一眼レフのデジタル・カメラが欲しくなりました。腕がなくても、カメラが良ければ美しく収められますかねえ・・・・?

なんてことを思いつつ、今日はモーツァルトを聴いておりました。、

モーツァルトの交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」。
ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮チェコ・フィルの演奏。
1980年6月、プラハでの録音。独オイロディスク原盤。現在、国内盤はDENONが発売しているようだ。

テンポは快速で、すっきりと仕上げたモーツァルト。
チェコ・フィルの弦が独特の音。やや細身でピシッと張り詰めた感じの音で、例えてみればチェコゆかりのガラス細工のようなクールで素朴な音といった感じ。爽やかな響きが何とも云えない。心地よい。あまり鳴らないオケだなぁとも思うのだが、質朴で手工業的な味わいは格別だ。

サヴァリッシュの指揮は、そんなチェコ・フィルのいいところを十分に引き出して、無理のない自然なモーツァルトを聴かせてくれる。この人も職人肌。相性は良いと見た。

こういうコンビなので、第2楽章がイイ。生気と抒情にあふれたアンダンテ・カンタービレだ。響きが清澄清潔で、弦楽アンサンブルは極上。ヴァイオリンがよく揃って、一本のように聞こえるのが素晴らしく、耳に染みとおるような感じ。そのヴァイオリン群の音が、練り絹のようにしなやかなのだから、たまらない。聴いていて全く快感。

そしてフィナーレのフーガ。何の変哲もない演奏なのだが、だからこそと云うべきか、モーツァルトの偉大さが伝わってくる。ホンマにモーツァルトってスゴイなぁ。天才やなぁ。こんなフーガ、誰にもそうは書けんだろうなぁ。
永遠の生命力を持つフーガと思う。音楽は大きく翼を広げ、大空に飛翔してゆくようだ。素晴らしい。

録音は、1980年という時代を考えると、もう一歩でしょうか。
オケの質にもよるのか、音があまり伸びていきません。強く高らかには鳴りません。高域も少し詰まり気味。チェコ・フィルらしい質朴さはよく出ていると思いますが、華やかさには少々欠ける録音状態と云えるかもしれません。


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