スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」 ドラティ/デトロイト響

四国の週末は雨です。また少し気温が下がりました。
山の紅葉は勿論、街の木々も見頃になっています。

さて、今日は懐かしいレコードを取り出してます。

ストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」全曲。(1947年版)
アンタル・ドラティ指揮デトロイト響の演奏。
1981年5月、ユナイテッド・アーティスツ・オーディトリアムでの録音。

これは、ドラティ&デトロイト響のストラヴィンスキー第2作。「ペトルーシュカ」が第1作、のちに「火の鳥」が出て三部作が完成した。どれも当時の音楽ジャーナリズムでは絶賛された名演奏で、僕は3枚組5,000円の廉価盤になったときにようやく買えた。LP3枚組廉価盤ボックス仕様で5,000円・・・・・今思えば、涙がこぼれるような、レコードが高価な時代だった。当時はそうそう新譜が買えなかったし、何せワタクシはビンボー学生だった・・・・。

録音が素晴らしい。今も最高の音響を誇る。DECCA最良の録音の一つと思われる。
ステージの隅々まで見通せて、楽器の定位も抜群、左右奥行きの広がりも素晴らしい。そして個々の楽器がきわめて鮮度の高い音で迫ってくる。弦楽セクションは香り高く鳴り響き、管楽器は高雅に響き渡る。打楽器は迫力満点。
聴いていると徐々に昂奮してくるような録音。手に汗握る一枚と思う。

演奏は、これホンマに老人の指揮かいなと思わせるほど、若々しく迫力に満ちたもの。
ドラティ、このとき80歳。名指揮者はトシを取らんのだなぁ・・・・。いや、老いてますます盛んであって、当時のドラティは絶好調だったのだ。

ストラヴィンスキーがどんな音楽を書いたのか、「見える」ような演奏。アチラこちらで、新鮮な音がする。楽譜の詳細が聞こえてくる演奏とでも云おうか。聴いていて、とても分かりやすい。僕らシロウトにも分かりやすい演奏。
そういう演奏を弾き出せるドラティはスゴイと思う。芸術家というより、職人と云った方がいいのかな。

デトロイト響も好演。迫真の名演。大変巧いオーケストラと思う。と言うより、ドラティのオーケストラ・トレーナーとしての手腕が素晴らしかったということか。
特にイイのが打楽器と金管群。メリハリが利いていて、実に颯爽としてカッコイイ。
グランカッサとトランペットは強烈。胸のすく快演。部屋が震えますぞ。

CDでも買い直しました。
CDもLPもエエ音です。素晴らしい録音。さすがDECCAと思います。




続きを読む »

ジャン・フルネ逝去 ~フルネ/オランダ放送フィルのドビュッシーを聴いて~

ジャン・フルネが死去したと、昨日の朝日新聞の報。
1813年生まれと云うから、当年95歳。世界最長老の指揮者でありました。

パリのオペラ・コミックからオランダ放送フィル、ロッテルダム・フィルの指揮者を歴任し、日本では都響を譜って素晴らしいフランス音楽を聴かせてくれた。
フルネが凄いなぁと思うのは、どんなオケを振ってもフランス音楽の美しい響きを引き出していったことだ。都響とのサン=サーンスや「幻想交響曲」は素晴らしいディスクだったし、ロッテルダム・フィルとのフォーレ「レクイエム」は忘れがたい名演だった。

今日はフルネ追悼ということで、彼のドビュッシー作品集を取り出した。
曲目は、
■イベリア(管弦楽のための映像 第2曲)
■牧神の午後への前奏曲
■夜想曲
ジャン・フルネ指揮オランダ放送フィルの演奏。
1973年、オランダのヒルフェルズム放送局スタジオでの録音。
DECCA盤。フェイズ4録音の廉価盤で、国内発売は1997年初出だったと思う。

「牧神の午後への前奏曲」が名演。
中庸のテンポで淡々と進んでゆくので、何の飾り気もない、水彩画のような印象を受けるのだが、音がフランスそのもので、管楽器の響きなど実に味わい深くニュアンス多彩、たまらない魅力を放っている。

DECCAの録音も良い。あまりオン・マイクにしていないので、鮮烈ではないのだが、そのことで音像が遠目になって、雰囲気豊かな録音になっている。余韻も美しい。ドビュッシーの繊細さがよく伝わってくる。

フルートは誰かな。普段着の演奏という感じなのだが、とても品が良い。質素な感じの演奏でもあるのだが、その洗練されていること、上品なこと、これはもう聴いていてウットリするばかり。

オランダ放送フィルの響きも絶品。巧いというかんじではないのだが、しっとりと濡れたような音が出てくるのは、オランダ系のオーケストラの特徴なのかもしれない。コンセルトヘボウ管にも通じる音と思う。


「イベリア」も「夜想曲」も、ニュアンス一杯の音楽。響きの淡さ、はかなさ、時にきらびやかな光もあって、心ゆくまでドビュッシーを堪能できます。
これ、1,000円盤CDであります。こんな名演奏を安価で聴ける幸福。有り難さを噛みしめつつ、フルネを送りたいと思います。


続きを読む »

ビゼーの組曲「アルルの女」&「カルメン」 クリュイタンス/パリ音楽院管

3日間出張しておりました。いやはや、忙しい。しかし、元気健康で仕事させてもらっていること、有り難いもんです。この数日で、四国はまた一段と秋が深まっておりました。
職場の同僚が拾い集めた銀杏をあぶって喰っております。いやぁ、これは旨い。臭いけれど旨い。
秋ですなぁ。

さて、今日もド定盤を。

ビゼーの組曲「アルルの女」&「カルメン」。
アンドレ・クリュイタンス指揮パリ音楽院管の演奏。
1964年1月、コンセルヴァトワールでの録音。仏EMIというか、パテ・マルコーニ原盤。

クリュイタンスとパリ音楽院管の演奏を聴くと、フランスへ行ってみたくなる。
上品で、オシャレで、サラサラとした肌触りの音楽。それでいて、中身は十分に詰まっていて、ニュアンス多彩、音色も華やかで多彩。デリカシーに富んでいて、味わいは品良く薄味なのだが、聴いたあとにほんのりとした旨味が残るような感じ。

独墺系の音楽・オーケストラの重さとは趣が違う、フランスの音楽の軽やかさ。パリパリッとしたフランスパンの香ばしい味わい。

・・・・とこう書きながら思うのは、こういう印象のレコード、今は減ってきたなぁということ。オーケストラの国際化が進んで、いかにもフランス風のオケって、今はあまり聴かんなぁ。一時、デュトワ/モントリオール響のコンビが、フランスのオケよりもよっぽどフランス的だと云われたもんだが、そのくらい、フランス音楽をそれっぽくやるオケがなくなってきたのかなぁと思う。

さて、このCDはLP時代からの組み合わせで、人口に膾炙して、名盤として誉れ高いもの。多くのクラシック音楽ファンが持っているだろう名演盤。

全体的に遅いテンポで、じっくり演奏してゆくのだが、そこはかとなく上品な香りが漂ってくる演奏であって、クリュイタンス&パリ音楽院管の代表的なレコードになるだろう。
弦楽のシルキー・タッチ、やや細めで軽やかな感触が実にイイ。
管楽器はそれ以上に素晴らしい。金管も木管も最高に巧いし、音がまたイイ。「管はフランス」とは昔よく云ったものだが(今もかな?)、明らかに楽器が違う。独墺系の楽器と違う。クラリネットはいかにもフランス風。そしてパソンだろう。

アンサンブルは少し緩いかな。ビシッと合っていないので、精妙精緻な演奏ではない。ただ、その緩さが微妙な美しさを醸し出しているから不思議、というより、わざと、合わせていない、巧妙にずらしているんじゃないかという気もする。
純度の高い蒸留水的な演奏を目指すのではなく、ミネラルを沢山含んだ天然水の旨さで聴かせる・・・・と云うべきかな。

この2つの組曲、フルートの名演奏が聴けます。
「アルルの女」のメヌエット、そして「カルメン」からは間奏曲。もう最高です。
僕は、この2曲、大好きなんです。
ああ、フランス、行ってみたいなぁ・・・・。

録音は今も上々です。
SN比などは、少し古びた感じがしますが、鑑賞に差し支えありません。
名演奏と思います。


※「カルメン」に「アルルの女」、名曲と思います
■カラヤン/ベルリン・フィル
■デュトワ/モントリオール響
■マリナー/ロンドン響
■オーマンディ/フィラデルフィア管


続きを読む »

モーツァルトのディヴェルティメント第17番 ニ長調 K.334 カラヤン/ベルリン・フィル

久しぶりの休日で、ゴロゴロ音楽を聴いておりました。
時は秋、クラシック音楽を聴くのには最高の季節です。夏以降にたまっていた未聴盤を聴いていかなくちゃ・・・・・・・。
各方面で云われている「ミチョランマ(未聴の山)」、我が家にも沢山ありまして、ホンマ、これ、衝動買いを自重せんとアカンのです。

で、今日はまたカラヤンを聴いてます。

モーツァルトのディヴェルティメント第17番 ニ長調 K.334。
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏。
1965年8月、スイス、サンモリッツでの録音。DG盤。

カラヤンはモーツァルト指揮者だったのかな・・・・?
この演奏を聴きながら、そんなことを考えてました。

あまりに膨大な録音があるために忘れてしまいそうだが、カラヤンはモーツァルトの主要な作品は殆ど録音しているんじゃないか。交響曲や管弦楽曲の有名なものは何度も録音し直しているし、オペラもおおかた録音している。
しかし、モーツァルトの各作品で、カラヤンの演奏がベスト盤と称されているのは、あまりないんじゃないか。
(主要作品では、モーツァルトが生涯書き続けたピアノ協奏曲をあまり入れていない。これは主役がピアニストになるから、目立ちたがり屋のカラヤンとしては気に入らなかったのかな?)

さて、演奏は、1960年代ではふつうだった、大編成のモーツァルト。
1970年代以降の小編成~ピリオド楽器と奏法のモーツァルトとはエライ違い。全時代的なスタイルなのだが、ユニークなほどに美しい。
磨き抜かれた美しさ、清らかさであるとともに、時々ぬめるような肌合いのレガートがたまらない。時折見せる官能の揺らめきも、魅力のひとつだろう。ケバイくらいの美人なのだが、この美人の瞳に見つめられたら、いたはや・・・・もう参りますなぁ。

第2楽章の変奏曲など、絶妙の描き分けだし、第3楽章のメヌエットの遅さはまさに大家の芸。そこから出てくる妖艶な魅力はスゴイ。エロティックでセクシー。この遅さ、このネットリ感は、今やどんな演奏からも聴けんだろうなぁ。

第4楽章も遅い。アダージョだから遅いのは当たり前、と云うなかれ。この旋律の引っ張り具合はスゴイ。チャイコフスキーやマーラーのアダージョを聴いているような感じ。ロマンティックな解釈の極みかな。古典~ロココで、ここまでやってエエんかいな。

ちと、穿った見方をすれば、カラヤンは、このサンモリッツでベルリン・フィルの弦楽セクションにアダージョ・遅めのアンサンブルを練習させようとしたんじゃないか・・・・今後のオーケストラ育成のために・・・・・と思ったりもする。
カラヤンは1964~1972年にサンモリッツで休暇を取って、ベルリン・フィルとともに、いくつかの小編成曲の録音を行っていた。バッハやヘンデル、ヴィヴァルディのバロックやモーツァルトなど・・・・・。

録音は今も美しいです。
鮮度はやや落ちていますが、減の響きは大変に美しく、耳に優しいです。
空間的な広がりも良好で、好録音と思います。



続きを読む »

ホルストの組曲「惑星」 作品32 デュトワ/モントリオール響

3日ぶりの更新であります。西条祭りをしておりました。
天気に恵まれ、イイお祭りでした。今年は弁当当番に幟旗当番、さらにお神楽づくりや氏子総代のような仕事もありまして、忙しくしておりました(ということは、充実していたと云うことなんですが)。

伊曽乃神社の宮出しは、素晴らしい月夜、満天の星。だんじりの提灯も美しく、絶景でありました。そんな月の下、僕の耳で鳴ったのはホルストでありました。そこで今日は・・・・・・。

ホルストの組曲「惑星」 作品32。
シャルル・デュトワ指揮モントリオール響の演奏。
1986年6月の録音。DECCA盤。

「デュトワが描く瑠璃色の宇宙」・・・・とは、CDのタスキのコピー。うまいことを云うもんだなぁ。よく出来た宣伝文句だなぁ。確かに、この演奏は「瑠璃色」。青みがかった紫色のイメージで、演奏はクールでエレガント。おそらく、最初から最後まで気品と優雅さとを失わない、個性的な「惑星」と思う。

録音も抜群だ。超優秀録音で、音質、定位、残響、どれを取っても最上質の録音。
デュトワ/モントリオール響のDECCA録音はどれも素晴らしいが、この「惑星」は特にイイ。「惑星」のディスコグラフィーの中でも、これほどの優秀録音はレヴァイン/シカゴ響くらいかな(あれは演奏以上に録音のすごさが印象に残るCDだった)。ほかには、マリナー/ACOのフィリップス盤か素晴らしいが、これは装置との相性の良さかもしれない(我が家のステレオはフィリップス録音、アムステルダム・コンセルトヘボウ管の音と相性が良いんです)。

さて、デュトワ/モントリオール響の演奏。

最初の「火星」からして、もうエレガントな演奏。この曲は、暴力的な感じ演奏できるところだと思うのだが(火星は戦いの神だしねえ・・・)、デュトワが振ると全く粗暴感がなく、フォルティシモのところでさえ優雅な気品が漂うのだからたまらない。これほど高貴な「火星」、ちょっとないんじゃないか。

「金星」は曲想から云っても、デュトワにベストマッチ。優美な音楽がどこまでも続いていって、身を浸していると、徐々に身体が浮遊してゆくような奇妙な感覚にとらわれてしまう。

「水星」はユーモラスな感じがよく出た演奏。オーケストラが大変巧いのと、録音が超優秀なので、繊細な息づかいまで聞こえてくる感じ。

「木星」はこの音楽のハイライト。デュトワもここでは力が入る。オケの力感は素晴らしい。ただ、「音楽が美しくあること」は忘れない。堂々たる歩みの中に、高貴な雰囲気が漂う。
中間部のあの有名な旋律の部分では、テンポをグッと落として、感動的に盛り上げてゆく。豊かな歌。心憎いばかりの演出。この旋律をゆったりと歌うこと、デュトワが一番かもしれない。いやぁ、僕はこういう演奏に弱いんだなぁ・・・・・何度でも聴きたくなる。
「土星」はゆっくりとしたテンポが印象的。オーケストラの美しさは相変わらず。ホンマ、ここからラスト「海王星」までの優雅さは、特筆に値するだろう。合唱の幻想性も実にイイ。

ああ、やはりデュトワの演奏は、クール&エレガンス。
独特の「惑星」であって、好みが分かれるかもしれません。
(例えば、腰が弱いとか、逞しさに欠けるとか・・・・)
しかし、この個性はデュトワの美質。僕は好きです。


<「惑星」の過去のエントリーです>
●冨田勲 シンセサイザー版
●オーマンディ/フィラデルフィア管
●カラヤン/ウィーン・フィル
●ハイティンク/ロンドン・フィル
●カラヤン/ベルリン・フィル
●レヴァイン/シカゴ響
●ラトル/ベルリン・フィル
●ボールト/ロンドン・フィル
●佐渡裕/N響
●マゼール/フランス国立管
●マリナー/アムステルダム・コンセルトヘボウ管



続きを読む »

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。