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ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第8番「ラズモフスキー第2番」 ベルリン弦楽四重奏団

日中の雨と風で、四国は冷え込みました。9月末になって、急に寒くなりましたね。半袖ではホンマに寒いくらい。台風の影響か、この数日は雨のようですから、上着を用意して出かけましょう。

しとしと雨なので、音楽もしっとりしたのを聴きたいと思い、取り出したのは室内楽、ズスケのベートーヴェンでありました。

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第8番 ホ短調 作品59の2「ラズモフスキー第2番」。
ベルリン弦楽四重奏団(ズスケSQ)の演奏。
1967年の録音。独シャルプラッテン原盤でedel発売の廉価盤全集から。

ラズモフスキー四重奏曲の第2番は、悲劇が内へ内へ向かってゆくような趣がある。
第1番の雄渾さに比べると、主題も悲痛。しかしベートーヴェンらしい推進力もあって、グイグイと聴き手を引きこんでゆく。その推進力が内へ向かってゆくのか、外に放射されるのか、1番との違いはそんなところかもしれない。

ベルリンSQの全集はedelの廉価盤で安価に入手できるものだが、その価格で売るには勿体ないくらい、滋味あふれる演奏ばかりで、つくづく感心する。その演奏の魅力・素晴らしさは、第1ヴァイオリンで主宰者のカール・ズスケの力によるところが大きい。
ラズモフスキー第2番は、実に安定した演奏で好感が持てる。
テンポは中庸で、決して急ぎすぎず、また煽り立てるところもない。4人の弦楽器の音は潤いのある音、しっとりとしていて、響きもどちらかというと渋め。
しかし無類の安定感と構成感があって、説得する力が大きい。ベートーヴェンは、確かにこのように演奏して欲しかったろうなぁと、聴きながら思う。

派手ではないし、向こう受けはしないだろうなぁと思うのだが、聴いていて、うんうんと肯くところが多い。4人の奏者の技量の確かさ、お互いの信頼感、音楽的教養の深さなどが感じられるのだ。

印象は、野に咲く花、路傍に咲く花のようなもので、とても控えめ。でも、聴いた後に、エエ演奏を聴いたなぁという充実感がある。

録音状態も大変聴きやすい音質で、心地よい。
鮮烈ではないものの、演奏同様、しっとりとしていて、家庭で聴くクヮルテットの音としては文句なし。十分な録音と思います。



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ヴィタリの「シャコンヌ」 ト短調 ヘンリク・シェリング(Vn)

ヘンリク・シェリングというヴァイオリニストには、多くのヴァイオリン曲の楽しみを教わりました。
いわゆるヴァイオリンの四大協奏曲にバッハの無伴奏や協奏曲、モーツァルトやベートーヴェンのソナタ・・・・・・・。
どれも、品格の高い演奏で、今聴いても感動的です。今年で没後20年、久しぶりに彼のLPを取り出してみました。

ヴィタリの「シャコンヌ」 ト短調(シャルリエ編)。
ヘンリク・シェリングのヴァイオリン、チャールズ・ライナーのピアノ。
1964年、ニューヨークでの録音。フィリップスの廉価盤LP(13PC-272)であります。

悲痛なメロディ、涙をしぼられる哀しみの旋律。まあ、とにかく美しい。
シェリングの情緒的なヴァイオリンが、その美しさを更に磨き上げる。ああ、これ美しいヴァイオリン曲。名曲の名演奏。

ヴィタリは17世紀末~18世紀前半にモデナで活躍した作曲家・室内楽奏者。その他の伝記はよく分からず、この曲は、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の初演者として有名なフェルディナンド・ダヴィッドによるヴァイオリン教則本の中の教材として公刊されたもの。
僕がクラシック音楽を聴き始めた1980年頃には、沢山の録音があったと思うのだが、この頃はあまり見かけない感じ。CD時代になって大曲・長時間曲の録音は盛んになったが、ヴァイオリンやピアノの小品集などはホンマに少なくなったように思う。
この曲など、分かりやすくて、とてもエエ曲なんだがなぁ・・・・。

録音は今も十分に美しいです。
シェリングのヴァイオリンを余すところなく捉えております。40年以上も昔の録音とは思えない立派なものです。
ヴァイオリンはアナログLPらしく肉厚で、CDに比べると、こってりとしていて厚み・柔らかさ十分、」ジューシーなステーキといった感じ。ピアノはやや引き気味であります。

昔読んだオーディオ雑誌には、ヴァイオリンとピアノの録音はとても難しいと書いてありました。どちらかを立てようとすると、片方が上手く録れない・・・・・特にヴァイオリン・ソナタは難しいと。
このLPなどもその一つなんでしょう。

ああ、それにしても美しいメロディ。月が射す夜、月光の射し込んでくる窓辺を思わせるような冴え冴えとしたヴァイオリンと、その悲愴美がたまりません。
女性にも人気がありそうな曲なんですが、さて、今はどうなんでしょうねえ。

<シェリングの演奏、過去のエントリーです>
■J・S・バッハの2つのヴァイオリンのための協奏曲
■J・S・バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番
■ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第2番 へブラー(Pf)
■ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲 ハイティンク/ACO
■メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲 ハイティンク/ACO
■ブラームスのヴァイオリン協奏曲 ハイティンク/ACO



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モーツァルトの弦楽四重奏曲第14番 ト長調 K.387 アルバン・ベルクSQ

晩夏初秋の風が吹いています。この数日は曇天にわか雨であります。
8月末の過去3年の記事を振り返ると、暑い暑いと僕は書いていますので、今年は涼しくなるのが早かったようです。有り難いこと。
ただ、9月に入って残暑がぶり返すかもしれませんね。

さて、今日はモーツァルトの室内楽を。

モーツァルトの弦楽四重奏曲第14番 ト長調 K.387。
アルバン・ベルク弦楽四重奏団の演奏。
1987年12月の録音。EMIのクリスマスBOX、激安箱物の1枚。

引退を発表し、最後の来日公演を果たしたアルバン・ベルクSQの、これは全盛期の演奏。アルバン・ベルクSQが遺した録音はどれも名演と思うが、このモーツァルトのハイドン四重奏曲集はどれも素晴らしい演奏が揃っている。僕の持つ箱物は7枚入って3,000円ちょっとの激安物。何ともエエ時代になったもんです。昔は1枚の値ですもんねえ。

アンサンブルの精緻なこと、洗練に関してはこのSQ以上のものはないんじゃないかと思われるほど、アルバン・ベルクSQの合奏はスゴイ。キツく感じられるほど。
それが厳めしくないのは、ウィーンの伝統のなせる技か。
強い緊張と汲めども尽きぬモーツァルトの歌が高い次元で融合している超名演・・・・と云うとカッコイイが、演奏の精度はこれまで僕が聴いてきたアマデウスSQやイタリアSQとは一線を画すようなすごさだと思う。

第1楽章はアレグロ・ヴィヴァーチェ・アッサイ。
キッチリしたアンサンブルを堪能できる。四人の心が一致する時の音楽の美しさよ。

第2楽章はメヌエット。美しさの極致。流麗な歌と、透きとおったアンサンブルと、どちらも素晴らしい。

第3楽章の滑らかな歌はいかにもモーツァルト。アンダンテ・カンタービレをアルバン・ベルクSQはやや速めに演奏してゆく。スッキリとした淡麗の味わい。爽やかな名演奏と思う。

フィナーレはモルト・アレグロ。精気に満ちて、溌剌とした活気の中で音楽が閉じられてゆく。ああ、モーツァルトってエエなぁ・・・・しみじみ思う。

録音は、教会でのものなので、余韻が特に美しく録られています。
オフマイク気味のとり方で、奏者4人の定位は少し甘くなるんですが、雰囲気はとても素晴らしいと思いました。


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ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第3番 ニ長調 作品18の3 アマデウス弦楽四重奏団

来週末、1年ぶりに埼玉に帰省しようと思います。夏休みが取れました。
久しぶりに、都内のCDショップ巡りでもしてみようと思います。
新宿のディスクユニオンが品揃えが豊富と教わりました。これに御茶ノ水のディスクユニオン・秋葉原の石丸電気・・・・だいたいこんなもんでしょうか?
8月11日(月)~12日(火)ころ、都内ショップのバーゲン情報がありましたら、この四国伊予西条の田舎人に教えて下さいませ m(__)m。

さて、今日は室内楽でも・・・・・・。

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第3番 ニ長調 作品18の3。
アマデウス弦楽四重奏団の演奏。
1961年9月、西ドイツ・ハノーヴァーのベートーヴェンザールでの録音。DGの全集盤からの1枚。

作品18の3というが、これはベートーヴェンの弦楽四重奏曲の記念すべき第1作らしい。なるほど、モーツァルトやハイドンの影響を受けている感じが強いが、ベートーヴェンらしい主題の積み重ねなど(執拗と言ってもいいくらいの!)、彼の個性はよく出ている作品と思う。

アマデウス弦楽四重奏団によるこのベートーヴェン全集は、モーツァルトのそれと並んで、彼らの最良の遺産のひとつだろうと思う。
演奏は、1960年頃の録音が多く、さすがに音が古びた感は否めないのだが、ウィーン的な情緒・味わいに満ちた名演奏が多く含まれている。アマデウスSQが活躍したのはイギリスだったようだが、名前を冠しているように、そのスタイルの原点はオーストリアにあった。

演奏では第2楽章の楽器の対話が面白い。旋律は特別美しいわけではないのだが、(尤もベートーヴェンはいつだってそうだ。そんなにメロディは美しくない)、論理の正しさ・筋の通った説得力が、この演奏からは滲み出てくる。
アマデウスSQの柔らかい姿勢も良い。特に第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンのやりとりは美しくまた香しい。

第1楽章アレグロは、爽やかな開始。5分ちょっとの短い音楽だが、ベートーヴェンの息づかいがしっかり聞こえてくる。アンサンブル良好。音が少し硬いところがあるのが、ちと惜しい。

第3楽章はスケルツォにあたるもの。のちにベートーヴェンが交響曲で用いるスケルツォの原型が、この第1作の弦楽四重奏曲に見えているのは面白い。
この音、この響き、この音の積み重ね(「くどさ」と言ってもいいくらい)・・・・・聞こえくるはベートーヴェンの個性。

第4楽章はプレスト。精力的なフィナーレ。熱気一杯のアンサンブルも若々しく、好感が持てる。

アマデウスSQは、この録音当時、結成10年目だったろうか。円熟を迎えようとしている時期の名演奏と思います。



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シューベルトの弦楽四重奏曲第15番 ト長調 D.887 メロスSQ

この数日の暑さにげんなりしております。
今日はシューベルトの室内楽でも聴きまっしょい。
弦楽器の響きで、ちと、涼しい気分になるかいなぁ・・・・・。


シューベルトの弦楽四重奏曲第15番 ト長調 D.887。
メロス弦楽四重奏団の演奏。
1974年12月、シュトゥットガルトのモーツァルト・ザールでの録音。DG盤の全集から。
メロスSQの演奏は、ドイツ的な重厚さに加えて、現代的なシャープさを押し出してくるところに特徴があると思う。その中から、シューベルトの若々しい歌が湧き上がってくる。
4人のバランスがとても良いし、時にハッとするようなパッセージが浮かび上がる。そして、ゾクッとするような深淵も。シューベルトの「未完成」交響曲にも出てくる、シューベルトの恐さ、人生の深い闇というか、芸術のコワさとでもいうか・・・そういったものが、この弦楽四重奏からも聞こえてきた。

それが最もよく出ているのが第2楽章。シューベルト的な歌が続く、美しい楽章。ゆったりとしたアンダンテ・ウン・ポコ・モートから、ゾッとするほどの美しいフレーズが浮かぶ。トレモロが作る悲痛な恐ろしさ、音が震えて、常に危うさがつきまとう。
そのあたりをメロスSQは完璧なアンサンブルで表出する。素晴らしい演奏、そして鋭い演奏と思う。

第3楽章もイイ。音が震える。32分音符が多いらしい。
トレモロのように奏でられながら、何かに追われているような切迫感がある。それが、シューベルトの哀感となって、聴き手の胸を締め付けるのかな。

録音がやや乾き気味なのが残念。
第1ヴァイオリンの高音が、金切り声的に響くことあり。
シューベルトの悲哀がよく出ているとは思うのだが、時に耳に痛く、もう少しフワッとした音で聴いてみたい気がします。


この数日、Doblogが重くて更新しかねるような状態でした。
どうかしたんかいな。
コメントも書き込めない時もありました。ご迷惑をおかけしました。


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