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ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」(オリジナル版) ウラディーミル・アシュケナージ(Pf)

大阪は豊中在住の大学4年生の息子が、卒業を控えてそろそろ暇になったのか、週末は小旅行をしているとのこと。この週末は北陸路、兼六園と永平寺を楽しんだとの写メ来たり。さすがに北陸、四国育ちの息子には寒さがこたえたようでありますが、ワタクシからすれば、まあ学生時代というのは時間が沢山あって羨ましい限りです。

長男が大学を卒業するんですから、いやはや、自分もトシをとるわけです。
というと、今日の演奏も、学生時代に心ときめかせて聴いていた演奏家であるわけで、若い人から見れば、エラク古いものになるのかもしれません・・・・・(^^ゞ


ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」(オリジナル版)。
ウラディーミル・アシュケナージのピアノ独奏。
1982年6月、ロンドンのキングズウェイホールでの録音。DECCA原盤。
カップリングはアシュケナージ自身の編曲と指揮による管弦楽版「展覧会の絵」(オケはフィルハーモニア管)。

DECCAの録音は、ピアノ曲でもめざましい。艶があって、カツンというピアノの硬質な音が実によく捉えられている。特にアシュケナージのピアノ、蒼みがかったクリアな音を、さらに鮮やかに引き出してくれていると思う。

冒頭のプロムナードは、ゆったりとしたテンポで始まる。まず、ピアノの音が素晴らしい。とぎすまされた美しさとでも云おうか。
「古い城」は濃厚なロマンが漂う。暗鬱とした表情がイイ。曇った空のような音楽であって、アシュケナージのピアノも抑制がきいている。ピアノ独特の光沢・輝きを抑えて、鈍い光を放っている。
「テュイルリーの庭」は鮮やかなピアニズム。高音が透きとおるような美しさ。リズム感も抜群。
「ブイドロ」は重量感たっぷり。低音の伸びが気持ちいい。ズンと腹にこたえる響きも心地よいくらい。アシュケナージ、好調。

「卵の殻をつけたひなどりの踊り」は、ユーモラスで楽しい。めまぐるしいほどの高音パッセージ。僕はド素人なのでよく分からんが、これ、実際に弾くのは難しいんだろうなぁ。アシュケナージはさすがの技巧、一音一音がしっかり弾かれて、実に粒だちがよい。
「サミュエル・ゴールデンベルクとシュミュイレ」は低音と高音の対比が面白い。シュミュイレの情けない姿には、哀愁さえ漂う。
「リモージュの広場」は構成感がよろしい。「カタコンブ」は情感たっぷりの名演。
「バーバ・ヤーガの小屋」は緊迫感に富んで、圧倒的な名技が聴ける。
そして終曲の「キエフの大門」。華麗壮麗、華やぎに満ちたピアノが素晴らしい。強靱な音、突き抜けるような音、透明度が高くやさしい音・・・・様々な音色が聴けて、ワクワクしてくるような演奏と思う。

録音は今も鮮やかで、心地よく聴けます。
さすがDECCA。
カップリングの管弦楽版も好録音でありました。



AUTHOR: ひろはや DATE: 12/11/2007 07:08:43 おはようございます。
ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」は、主に管弦楽版で聴くことが多いんですが、mozart1889さまのブログを拝見すると、久しぶりにピアノ版も聴いてみたくなりました。
私も、アシュケナージのピアノ演奏のCDを持っています。ただ、カップリングは、デュトワ/モントリオール管の管弦楽版(ラヴェル編曲)(1985年10月)です。(アシュケナージ指揮の管弦楽版は、彼の編曲だということですが、どんな違いがあるのか、興味があります。)
あと、ペーター・レーゼルのピアノ演奏のBOXにも、この曲(1971年録音)が入っていますので、聴き比べてみたいと思います。
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コメント

>ひろはや 様
こんばんは。いつもお世話になります。感謝です。
そうそう、ペーター・レーゼルのボックスにも「展覧会の絵」が入っておりましたね。僕はまだ聴いていないので、これからじっくり聴いてみようと思います。楽しみですね。
アシュケナージ編曲の管弦楽版は、ラヴェル編に近い感じで、聴いてみるとそう変わらんなぁという印象でした。ストコフスキー編曲版の方が、ラヴェル編とはだいぶ違って面白かったように思います。

>猫よしお 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
アシュケナージはピアニストとしてのLPやCDを沢山持っているんですが、指揮者としての録音はあまり聴いてはいません。
ラフマニノフの交響曲とR・シュトラウスの管弦楽曲集、それにR・コルサコフの「シェエラザード」は良かったと思います。時々聴いてます。

>天ぬき 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
ホロヴィッツのは火を噴くような驚異的名演。初めて聴いたときはビックリしました。ビルトゥオーゾというのは、こういうピアニストを云うのかと思いました。凄まじいピアノですね。
録音の良いものでは、ブレンデルやキーシンの演奏が好ましく感じました。別格はリヒテルでしょうか・・・でもリヒテル盤は音がイマイチですね。

こんにちは。
 これまた懐かしい......(笑)
 この録音、カップリングは、LPで持ってました。LPが駆逐される頃にサルベージしたのだったかな。
 主に好んで聞いていたのはピアノ演奏の方ですが、管弦楽版の方もついでで聞いてましたっけ。確かに、ラヴェル編曲版と何処が違うの?という感じでしたが、確か、ラヴェルほど金管が前には出ていなかったんじゃないかと思うのですが、どうでしたでしょう?特に、キエフの大門は、弦がもっと出てたような........

 そういえばストコフスキー編曲版も持ってました。こっちとの記憶もごっちゃになってるのかな?ちなみにストコフスキー盤では、カップリングのドビュッシーの「沈める寺」編曲版が記憶に残ってます。

>Verdi 様
コメントを有り難うございました。
ストコフスキー編曲もアシュケナージ編曲も、ラヴェルのに比べて、金管が後退、弦が前に出てきますね。
ストコフスキーのプロムナードなど、弦楽合奏で始まるのでビックリした記憶があります。
沈める寺・・・・・ありましたね。懐かしいです。1,300円の廉価盤で、ストコフスキーのはキングが沢山発売してましたので、結構買いました。

ごぶさたしております

アシュケナージのロシア系の演奏はどれも粒ぞろいですね。(録音もいいですし)この演奏も安心して聴けます。

「展覧会の絵」に関してはやはりホロヴィッツのモノラルの印象が強烈ですね。

息子さんは週末に北陸路ですか(金沢在住の私としてはいらっしゃいといった感じですが)。私は週末は四国の方へ行っておりました。やはり南国暖かいですね。城めぐりなどして来ました。

それでは

>やったくん 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
やったくんさんは、金沢でしたか。長男が金沢を楽しんだそうです。犀川に兼六園は素晴らしかったと。ゴリは食べなかったそうですが、近江町市場で食べた海鮮丼は大変に美味かったと言っておりました。「金沢は魚介が美味い」と大変気に入ったようです。

さて、アシュケナージのピアノは僕は大好きで、よく聴いてきました。音が素晴らしい。DECCAの録音も最高なので、心地よく聴けます。この「展覧会の絵」も名演奏と思いました。
ホロヴィッツは別格ですね。凄まじい演奏でした。

こんばんは。いつもお世話になります。
このアシュケナージ編曲版、ラヴェル編曲版と比較すると、最初のプロムナードのtpはソロではなくユニゾン、「古城」のソロはsaxではなくehr、「ビドロ」はhrnのユニゾンで始まり、途中tim&ムチのフォルテシモが加わり効果抜群。「サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ」は、tpを主役にせず、裕福なユダヤ人がvc、cb、貧相なユダヤ人がvnソロ。「キエフの大門」はラヴェルより、ふんだんに打楽器を使用(それを悪趣味と考えるか、これこそロシアの響きと考えるか?)
なお、ラヴェルが使用したR・コルサコフ版のピアノ譜の間違い、もしくは意図的に変えている音は、原典版の音に修正している部分が多いです。
いずれにしても、これは大変興味深い編曲です。

一方、アシュケナージによるピアノ演奏の方は、いつもの彼の清純な美音が聴かれ、解釈もオーソドックスで、彼のオケ編曲版とは対照的なものとなっています。
なお、この曲のラヴェル編曲の楽譜、Eulenburg(1994年)版やBoosey&Hawkes(2002年)版、日本楽譜出版版、音楽之友社版など、国内で容易に手に入るスコアだけでも、無数の相異があり、ピアノ原曲も、前述R・コルサコフ版に加え、原典版にも各種あり、ラヴェルのような几帳面な作曲家でさえ、容易に結論が出ない版の問題がたくさん有ることに、驚かされます。
以上、今日は、自宅でCDをのんびり聴きながら、過去ご紹介頂いた、いろいろな「展覧会の絵」の名演に、全く異なるアプローチでコメントしてみました。お付き合い頂き、多謝。

>鞍馬天狗 様
こちらにもコメントを有り難うございました。
アシュケナージ編曲版の詳細な解説、有り難うございました。ああ、なるほどなぁと思うこと、しきりでした。
それにしても、「展覧会の絵」の楽譜、いろいろあるんですね。僕が聴くのはラヴェル、アシュケナージ、そしてストコフスキーの編曲版なんですが、市中のCDなどは今は殆どラヴェル編のようですね。演奏効果が最も高いんでしょう。
アシュケナージのピアノは、クリアな硬質な音、いつ聴いても美しいと思います。DECCAの録音もエエんでしょうね。

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