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モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」全曲 ベーム/プラハ国立歌劇場管 プラハ・チェコ合唱団

休日にはのんびりとオペラを。
時間があるので、LPをターンテーブルに載せました。
CD普及以降、A面、B面をひっくり返すのが億劫になってますが、休日にはそれも楽しみになりますな・・・・・。

モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」全曲。
カール・ベーム指揮プラハ国立劇場管弦楽団とプラハ・チェコ合唱団の演奏。
1967年2~3月、プラハにあるチェコ・スプラフォン・スタジオでの録音。スプラフォンの協力を得て制作されたもの。DG原盤のLP。

クラシック音楽を聴き始めたころに購入した懐かしいLPでありまして、キャスティングがなかなか個性的。
■ドン・ジョヴァンニ; ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
■レポレロ; エツィオ・フランジェッロ(バス)
■ドンナ・アンナ; ビルギット・ニルソン(ソプラノ)
■ドン・オッターヴィオ; ペーター・シュライアー(テノール)
■騎士長; マルティ・タルヴェラ(バス)
■ドンナ・エルヴィラ; マーティナ・アーロヨ(ソプラノ)
■マゼト; アルフレード・マリオッティ(バス)
■ツェルリーナ; レイ・グリスト(ソプラノ)

ベームの厳格な指揮。一点一画もおろそかにしない、キッチリとした指揮で、オーケストラと歌手陣を統率する。その姿勢は真摯で、実に格調高い。そして、生まれてくる音楽は非常に劇的。
「ドン・ジョヴァンニ」というオペラが持つドラマティックな要素が、そのまま引き出されて、聴き手の前にグイッと示される感じ。暖かさとか柔らかさとか、あるいはロココ趣味とか・・・・・モーツァルトを彩る華麗なものからは、この演奏は遠いのだが、確かにモーツァルトの真実があると思う。素晴らしい演奏。

フィッシャー=ディースカウは、2度目のドン・ジョヴァンニ。かつて、フリッチャイ盤でも歌っていた。彼の声の柔らかさは、よく言われたように、まさにビロードのよう。ホンマに美しい。ヒロイックなところも十分にあって、タイトルロールにふさわしい。ツェルリーナを口説くところなど、甘い声が女心を震わせる感じ。
ただし、もう少しイヤらしいところがあっても良いかな。アホ臭いところも欲しい感じ。フィッシャー=ディースカウは大変理知的な賢いドン・ジョヴァンニだ。こういうやり方もあるのかと、一種独特の主役と思う。

レポレロは好演。端正で渋い歌いぶりだが、時に主役を食うこともあり。声に張りがあって実にイイ。
シュライアーも若々しく美しい声。透き通るようなテノールを聴かせる。少し弱気なところがまたこの役にはふさわしい。
騎士長のタルヴェラは存在感十分。峻厳で力強い歌唱を聴かせる。フィッシャー=ディースカウの柔らかい美声と対照的な強靱さ。ラストの迫力はさすが。

女声陣も充実。ニルソンのドンナ・アンナは強い女性。ちと強すぎるかなと思ってしまうのは、ニルソンのワーグナーを聴いてしまったせいかな?ブリュンヒルデやイゾルデのイメージが強すぎるのかな。
レイ・グリストは可憐な乙女を好演。ドン・ジョヴァンニとの二重唱など、とても可愛らしく、また揺れ動く乙女心を美しく表出する。声がイイ。透明感があって、やや細身のコロラトゥーラ・ソプラノ。

LPレコードなので音は柔らかくふっくらとして楽しめます。
40年前の録音であって、少々古びた感じがします。
購入当時は、録音が良くないと思ったものですが、再生装置が変わったせいか、CDの音に慣れた耳がLPを新鮮に感じるようになったせいなのか、よく分かりませんが、今も十分に良い音で聴けます。
解説が素晴らしいんです。海老沢敏に黒田恭一の文章がエエです。読み応えあります。
3枚組ボックス入りのLPオペラ。昔は、大判の解説書も充実しておりました。



AUTHOR: ひろはや DATE: 12/09/2007 08:03:59 おはようございます。
モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」は、映画「アマデウス」で父親の存在の大きさを印象づける場面に使用され、とても衝撃的でした。それ以来、私にとっては思い入れの強い大好きなオペラとなっています。
私の手元には、CDでは、同じベームですが、1977年ザルツブルグ音楽祭(ウィーン・フィル)のもの。それと、ハイティンク/ロンドン・フィル(1984年)。LDでは、ムーティ/ミラノ・スカラ座管(1987年)。BS録画では、アバド/ウィーン国立歌劇場管(1990年)とカラヤン/ウィーン・フィルの1987年ザルツブルグ音楽祭のものがあります。
オペラは、日頃つい時間がとれず敬遠してしまいがちなんですが、mozart1889さまに倣って、休日の楽しみといたしましょう。
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コメント

この盤は未聴じゃが、シェピにぞっこんな爺としてはフィッシャー=ディスカウやニルソンにはいささか戸惑うところ。
しかし、レリ・グリストのツェルリーナにはさすがのギューデンやフレーニやポップも真っ青じゃろな。
明るく透明で可愛いあのクリーミーな声はまさしく天使の声じゃ。ハーレム育ちじゃが、ローティーンの頃からミュージカルで活躍していたらしい。
ギューデン、フレーニ、ポップ贔屓の爺ではあるが、史上最高のスーブレット役と兜を脱ぎたい。60年代~70年代の絶頂期をヨーロッパで活躍したが、人種差別をしないビング総支配人の時代のMETでそれほど歌っていないのが不思議なのじゃ。
もっとも声とは裏腹に、後輩のキャスリーン・バトルに勝るとも劣らない相当なわがままぶりだったらしいから、バトルのように追放されないまでもMETには余り歓迎されなかったのかも知れませんな。

こんにちは。
ベームのオペラは最近少しずつ図書館で借りてきて聴いています。

といってもR.シュトラウスの「カプリッチョ」とか、ベルクの「ヴォツェック」、「ルル」などですが。
ベームは一般的な印象とは異なり、現代音楽(当時の)に積極的に取り組んだ人だったのですね。

R.シュトラウスの演奏はまだまだ沢山所蔵されているので、当分楽しみが続きそうです。

懐かしい!この録音、手許にLPがあります。フィッシャー=ディースカウのドン・ジョヴァンニは今から思えばクセがありますが、最初にこれを聴いてしまったのでそれほど違和感がありません。ベームのモーツァルト、「フィガロ」「魔笛」と同様、安心して聴けますね。プラハ国立歌劇場というのは珍しいと思いますが、「プラハはドン・ジョヴァンニゆかりの地である」という解説を読んで、あっさり納得してしまったことを覚えています。

こんにちは。
 ベームのドン・ジョヴァンニ!絶品ですね。恐らくはデジタル以前の録音としてはレファレンスと言うべき録音だと思います。確かにベームの采配といい、ディースカウの歌唱といい、「ドン・ジョヴァンニの色気が出ていない」というような意見もあるようなのですが、そんなこと構うものかと。1960年代に、言わばスクェアなモーツァルトのスタイルを一つ築き上げた、その成果の最高峰の一つでしょう。
 特にディースカウ!単に歌唱を聞くのなら、古い所ではシエピあたり、同時期ではルジェロ・ライモンディ、最近ならハンプソンあたりも居ますが、オペラとして、ドン・ジョヴァンニとしては、やはりディースカウですね。どうしようもない気品というのが、如何にあくどいことを語ろうとも漂ってしまうあたりがなんとも。先に挙げた中では、ドン・ジョヴァンニとしては、ライモンディかなぁ。



>ひろはや 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。いつもお世話になります。
映画「アマデウス」での「ドン・ジョヴァンニ」の音楽の使い方は凄かったですね。今観てもゾクゾクしますね。
ひろはやさんの挙げられたCD・LD・映画、すべて未視聴です。ハイティンクのは、好きな指揮者ですので、聴いてみたいです。ハイティンクの「魔笛」はグルベローヴァとポップの名唱もあって、素晴らしかったので。

休日にオペラはエエですね。邪魔されなければ最高なんですが、何かと用事や電話がありまして・・・・・・(^^ゞ
中断されてしまうことも多いです。

>猫よしお 様
こんばんは。いつもお世話になります。コメント感謝です。
ベームの指揮は堅いです。幻覚ですね。謹厳実直をモーツァルトでも行った指揮者だと思います。
もっとも、ベームだとこうなるだろう、と予想がつきますので、オペラなども結構僕は好きです。
カラヤンの豪華さ、アバドのしなやかさ、ムーティのカンタービレはありませんが、何よりドイツ的な堅実さが慣れてくると面白い感じがします。

>天ぬき 様
こんばんは。いつもお世話になります。
「ドン・ジョヴァンニ」、クリップス盤は最近知りました。良かったですね。魔笛(フリッチャイ)やフィガロ(E・クライバー)も入った2,000円の激安盤だったんですが、実に楽しく聴けました。
カラヤンはCDで聴いています。晩年の名盤ですね。暗く重い「ドン・ジョヴァンニ」だったと思います。サミュエル・ラミーは鹿賀丈史ですか・・・・・・なるほど・・・・(笑)

>峠茶屋の爺 様
こんばんは。コメント感謝です。
レイ・グリストのこと、あまり知らなかったので大変参考になりました。
有り難うございました。
グリストのスザンナ(クレンペラー盤)は最高でした。あんな可憐なスザンナはそうはいないと思いました。
バーンスタインのマーラー4番(旧盤)での歌唱もグリストでしたが、これも素晴らしいものでした。思い出深いです。
1960年代が活躍の時期だったのかもしれません・・・・・その後、名前を見かけなくなったんですね・・・・。

>Summy 様
こんばんは。コメント感謝です。有り難うございました。
ベームのオペラ、本領はモーツァルトとR・シュトラウスだったんじゃないでしょうか・・・・・・といいつつ、僕はR・シュトラウスのオペラは殆ど聴かないんです。
食わず嫌いのようなもんなので、頑張って聴いてみなくちゃと思っています。管弦楽曲は大好きで何種類も持っているんですが・・・・・・。

>stbh 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
そうそう、このベーム盤は、「ドン・ジョヴァンニはゆかりの地であるプラハで録音」・・・・・だったですね。
ウィーン・フィルやベルリン・フィルの方がエエのになぁと思ったんですが、今になってみると、プラハ国立歌劇場管の演奏はそうそうないですから、貴重ですね。
ベームのモーツァルトはカッチリして実に堅実、僕は好きです。

>Verdi 様
こんばんは。いつもお世話になります。コメント感謝です。
ベームの「ドン・ジョヴァンニ」、イイ演奏ですよね。カッチリとして、モーツァルトの基本に忠実、歌手もなかなかのものだと思います。
フィッシャー=ディースカウは賛否両論あるようですが、このドン・ジョヴァンニの知性と気品は、他の歌手では聴けないでしょう。そして声の美しさ、これはたまりません。
ルッジェーロ・ライモンディのドン・ジョヴァンニは、マゼール盤(CBSソニー)だったでしょうか。このCD、かいそびれました。
映画やDVDでもあるようですね。今度観てみたいと思います。

YouTubeにレリ・グリストの画像がありますぞ。
1966年ザルツブルク音楽祭におけるカール・ベーム指揮の《フィガロの結婚》第3幕から二重唱『そよ風に寄せる』ですな。クレア・ワトソンの伯爵夫人、グリストのスザンナのアンサンブルは余りの美しさにゾクゾクしますわ。クレア・ワトソンはショルティが芸風・人物ともに最も評価していた歌手で、家族ぐるみの親交もあったようじゃ。ともあれ、一度ご照覧あれ。
http://jp.youtube.com/watch?v=JEkEAaJFCOg
こちらは《ウェストサイド・ストーリー》。なんとチャーミングな声なんじゃろ。
http://jp.youtube.com/watch?v=80-DtChQ39U


>峠茶屋の爺 様
おはようございます。
URL有り難うございました。レイ・グリスト、エエですね。可愛いです。チャーミングです。声も素晴らしいですね。
あの透明で細身で突き抜けるような声、たまりませんね。この方向の声、大好きなんです。
僕の好きなルチア・ポップも、この種の声でした。
有り難うございました。堪能しました。

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