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マーラーの交響曲第5番 嬰ハ短調 ショルティ/シカゴ響

久しぶりに『レコード芸術』を買いました。12月号です。
特集が気になりまして。第1特集のトスカニーニが目当てではなく(僕はトスカニーニは殆ど知りません(^^ゞ)、第2特集が読みたかったのです。
「ショルティ没後10年」。

ああ、ショルティ死してはや10年か。そして、日本では(特に『レコ芸』は)ショルティに冷たかったのが、こうして特集されるようになったかと一抹の感慨を覚えながら読んだのであります。その中に、「実はショルティのこと好きなんです」という表現がありまして、我が意を得たり。
「ええ、ワタクシ、実はショルティ好きなんです」。

というわけで、今日はショルティのLPを聴いてます。

マーラーの交響曲第5番 嬰ハ短調。
ゲオルク・ショルティ指揮シカゴ交響楽団の演奏。
1970年3月、シカゴのメディナ・テンプルでの録音。DECCA原盤。
ショルティがシカゴ響の音楽監督に就任して間もなくの録音で、このコンビによるマーラー全集第1作だった。

「ショルティ大戦車軍団」の輝かしく、かつ堂々たる行進。
(「パットン大戦車軍団」ではありません(^^ゞ。しかし、イメージは、あの感じだなぁ)もっとも、ショルティは司令官や参謀ではないぞい。やはり彼は現場の第一線、鬼軍曹が似合いそう。部下を叱咤激励して前線に駆り立てる、もちろん自らも飛び込んでゆく勇猛果敢な鬼軍曹。
ショルティ/CSOの、マーラーの5番交響曲を聴いていると、そんなことを連想してしまう・・・・。

第1楽章は葬送行進曲だが、あまり湿っぽくないのがこのコンビのイイところ。インテンポで威風堂々たる行進曲。金管が圧倒的、トランペットなど巧すぎて、聴いていてただ絶句するのみ。弦楽も素晴らしい響き。
件の『レコ芸』では弦楽セクションが金管に比べて落ちるとの評があったが、なんのなんの、LPで聴くと弦楽はとても柔らかく十分に美しいし、アンサンブルも素晴らしい。評者は余程音の悪い、ささくれだったCDでも聴いてるんじゃないかい?・・・と悪態の一つでもついてみたくなる。

第2楽章は、この曲につきものの妖しさが皆無。マーラーっぽくないのかもしれないが、明晰で推進力のあるショルティの指揮振りは、実に素晴らしいと思う。その迫力たるや、凄味さえ漂う。
オケも勇猛な突進を聴かせる。腰の据わった響き、掴みかかるような迫力。
ヤワなマーラーなどクソ喰らえ、これぞ男のマーラーぞよ、とでも云っているかのよう。
第3楽章はホルンの名技を堪能できる。巧い。そして音が強い、大きい。
金管・木管・弦楽が一体となった素晴らしいスケルツォ。個々のプレイは唖然とするほどの巧さ。
シカゴ響の実力たるや、全く圧倒的。パワーもスゴイ。いくらでも音量が上がってゆく感じ。大音量でも十分な余裕がある。車で云えば、爆発的ハイパワーのエンジンを搭載しながら、普通に走っている感じかな。
ホルンとトランペット、トロンボーンの朗々たる響きを聴いていると、心が大きく広がる気分。小さいことにクヨクヨしなさんな・・・・そんなショルティの声が聞こえてきそう。

ショルティのスゴイのは、第4楽章、この有名なアダージェットでさえも、推進力のある演奏にしてしまうことだろう。このマーラーは立ち止まらない。メソメソしない。強い。そして、常に前向き。情感よりも明晰を、持って廻った婉曲表現よりも直截的な物言いを大切にしている。それがショルティのマーラーなのだと思う。
(だから、好き嫌いが分かれるんでしょうなぁ・・・・)

フィナーレは圧倒的。シカゴ響のパワーが炸裂。技術的にも申し分なく、響きも美しく洗練されている。
金管の咆吼は凄まじく、木管や弦楽をグイグイ引っ張ってゆく。力強い終楽章と思う。
ショルティは豪腕・鉄腕・快腕であって、重い剛速球をドスンドスンと投げ込んでくる。スゴイ。ただ唖然。

録音は上々であります。さすがDECCA。
LPの方が、明らかに音が柔らかいので、好みです。
DECCA輸入盤のCD全集の1枚は、音が硬く乾いた感じがします。
濡れたような弦楽の響きは、LPが上回るようです。


AUTHOR: 猫よしお DATE: 12/04/2007 09:28:19 おはようございます。
いつもお世話になります。
ショルティ没後10年ですか。もうそんなになるのですね。
月日が経つのは本当に早いものです。
さてショルティのマーラー。
クーベリック、バーンスタイン(旧盤)と共に60~70年代の
ステレオ録音の代表的な名盤。定番ですね。
交響曲第5番嬰ハ短調。
シカゴ響のパワーも手伝って、いかにもショルティらしい
良い意味での強引な演奏ですね。
その強引さがショルティ盤の魅力だと思います。

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コメント

お疲れ様です!
私もこのCD持ってます。2回目のこのコンビの録音に比べて、推進力があって、シカゴ12気筒エンジン炸裂!といった演奏ですね。
個人的にはここまでスカッといくと、ちょっと「?」という感じですが、むしろ音色の美しい小澤さん指揮ボストンsoの演奏が好みでしょうか。
もっとも、この曲を好きになったきっかけが、87年ごろにTBS系で放送された、小澤さんがボストンでの活動や町を紹介した「小澤征爾 わが街ボストン」での演奏なんです。おまけに、この放送がきっかけで今の仕事の世界に飛び込んだ思い出深い番組です。
私事で失礼しました。
というわけで、5番にはそんな思い出があるんです。

こんばんは。
急に一段と寒くなりましたね。

録音後クレヴェンジャーの肩を叩きながら、
「これで君の名前は、永遠に語り継がれるよ」と言ったとか。
誰が言ったか、今は思い出されないのですが、
その言葉の通り、ここでソロをとったクレヴェンジャーは、
ハーセスと並び語り継がれていますね。

この曲は冒頭からトランペットが大活躍しますが、
ベートーヴェンの昔から考えたら、
音量だけの楽器だったTpが、
嘆き節を各所で吹き鳴らすなんて凄いことですね。

>猫よしお 様
こんばんは。コメント感謝です。有り難うございます。
ショルティ没後、もう10年。早いものですね。
この第5交響曲はシカゴ響との最初のマーラー録音でした。
クーベリック太バーンスタインとともに、後年のマーラー・ブームの先駆けになったものですね。
今聴いてもパワー十分、凄い演奏と思います。

>Hiroko 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
ショルティ/シカゴ響、かっこよかったですね。音楽がとにかく強靱で、パワーも十分、いつ聴いてもスカッとします。
あまりクヨクヨしていないのもエエです。
金管の炸裂が聴きものと思うんですが、弦楽セクションも良くやっていると思います。

ご夫婦でショルティのマーラーとは羨ましいです。
我が家では僕だけでして、家人はとんとクラシック音楽に興味がないようです(^^ゞ。

>yuri 様
こんばんは。いつもお世話になります。感謝です。
マーラーの第5交響曲の第4楽章アダージェットは、ルキノ・ヴィスコンティが映画「ヴェニスに死す」で使ってから、ホンマに有名になりました。
イイ音楽ですね。聴いていると、音楽の中に溶け入ってしまいそうな感じです。

四国の田舎町でもイルミネーションが綺麗です、
このごろは、家を飾るのが増えましたね。夕暮れ時は寒くなりましたので、ホッとします。

>hsm 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
おっしゃるとおり、トランペットが活躍しますね。ホンマに、ベートーヴェンの時代から考えればすごい進歩ですね。特にマーラーの時代の金管は。非常に進歩していると思います。
クレヴェンジャーにハーゼス・・・・・・まったく名手ですね。
ホルンにトランペット、名手を得て、ショルティもやりやすかったことでしょうね。シカゴ響は、スゴイです。

今晩は、ショルティ盤は未聴ですが、同じシカゴ響、アバド指揮のLP
で、初めて5番を聴きました。時期はショルティより後でしょうか。
こちらのアダージョは霞がたなびくようで、印象に残っております。

>TATSUYA@ 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
小澤征爾/ボストン響の全集もいいですね。ボストンの弦楽が綺麗なのと、小澤の繊細な指揮ぶりが印象的でした。やや薄味・淡泊な感じもするんですが、そこは日本人、瀬戸内の白身の魚のような味わい深い淡泊さだと思えます。僕は大好きです。

TATSUYA@さんは、放送関係のお仕事ですか。カッコイイですね。しかも金聖響さんがご友人とか・・・・・・。素敵ですね。
若くてハンサムで素晴らしい音楽をつくる指揮者、実演を一度聴きましたが魅了されました。

>ドレドレ 様
こんばんは。いつもお世話になります。感謝です。
アバド盤もありました。アバドの方が、しなやかでデリケートな響きを引き出すことに長けていたですね。DGの録音も見事なもので、後年のアバド/BPO盤より、僕は好きです。
霞たなびく・・・・・・なるほどと思いました。

再コメントで申し訳ございません。
「レコ芸」懐かしいですね。
私も以前は良く買って読みました。
でも最近は、たまに図書館に行って見るくらいです。
サンプルCDが付録についていたので
何かすごく得をした気分になった記憶があります。
さてショルティのマーラー5番ですが
同じシカゴ響との90年ライヴ、
トーンハレ管とのラストコンサートのライヴ盤がありますね。
どちらも未聴ですが、この70年シカゴ響との聞き比べも面白そうです。

こんばんは。
ショルティのマーラーの話題ですので、久しぶりにロンドン響との2番を引っ張り出して聴いています。
この演奏は僕が最初に買ったマーラーのレコードなんです。
2枚組4000円。清水の舞台から飛び降りる気持ちで買いました。
もう30年以上も前の話です。
当時は廉価盤の「復活」なんて無かったですからねぇ。

それからシカゴ響との演奏が出始めて、7、8、6、2、3番と徐々に買いそろえて行きました。
ショルティのマーラーは、神経質にならず、開放的で大変見通しの良い演奏だと思います。
7、8番あたりで、その美点が最大限に発揮されているように感じます。
この5番や「大地の歌」あたりも聴いてみたいですね。

こんにちは。
 ショルティ戦車軍団........(笑)
 確かに、「パットン戦車軍団」のパットン将軍と相通ずる物がありますねぇ(笑)ショルティは、割合いつも機嫌良さそうなイメージがありますが、あれを気難しげな顔で瞬間湯沸かし器にすると.....
 ショルティはオペラの録音が少ないのですが、本来は「そっち系」の人ではなかったのかなぁ、という気がちょっとします。推進力の強い音楽をやらせると上手いのかな、なんて。


>猫よしお 様
おはようございます。コメント感謝です。
『レコ芸』を買わなくなって久しいんですが、1月号だけは買います。レコード・イヤーブックが欲しいので・・・・。
ショルティの5番、晩年のものがありますが僕も未聴です。
そのうち聴いてみたいですね(^^)V。
有り難うございました。

>Summy 様
おはようございます。いつもお世話になります。感謝です。
「復活」2枚組4,000円・・・・・ホンマ高かったですね。懐かしいような、今の激安が寂しいような・・・・・複雑な気持ちです。
マーラーの3番など、2枚組5,600円なんてのもありました。高価でした。
大枚を支払って買ったLPは愛着ありますね。僕のショルティのマーラー全集は廉価盤仕様ですが、それでも25,000円です。いやぁ・・・高かったです。

ショルティの旧録音もポツポツ聴き始めています。ロンドン響との「復活」は未聴ですが1番は聴きました。音も良く、イイ演奏でした。
ああ、僕はショルティが好きなんだなぁと思いました。

>Verdi 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
ショルティのオペラは、やはり概して速いです。インテンポでグイグイ進んでいきますね。モーツァルトの「魔笛」や「フィガロの結婚」は爽快な演奏でした。「フィガロ」の序曲など、めちゃくちゃ速かったです。
ワーグナーも何曲か持っていますが、これも速いです。
息の長い旋律をゆったりと聴くのを好む人には、ショルティは嫌われるんだろうなぁと思いつつ、「リング」や「オランダ人」、「タンホイザー」、「マイスタージンガー」などを、僕は結構聴いてます(^^ゞ。
ショルティ、好きなんです。ええ、大戦車軍団も(笑)

こんばんは。
出ましたねショルティのマーラー。
この5番は昔から聴いていますが、全然飽きません。おっしゃるように、シカゴは弦もいいです。
この曲は名演奏の多い曲ですが、個人的にはこれと(後年のシカゴとのものと甲乙つけがたい)、クーベリック盤があればもういいや、という気分です。

こんばんは

みなさんのたくさんのコメントに釣られてワタシも少し。

ワタシ、この曲、ショルティ/シカゴ響のコンビ、実演で聴きました。
大学3年くらいだったかなぁ…、大阪フェスティバルホールです。
もちろん70年代す。

この演奏が今までで、オーケストラというものの最も大きな音を聴いた経験と思います。

強烈な金管の咆哮で、ホールの天井が落ちるのではないかと思うぐらいビックラこきました。

それ以来、オケの実力は「音の大きさ」と感化されていたのですが、間違いですね (笑)。

>吉田 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
ショルティ、好きなんです。彼のマーラーは若い頃からずっと好きでした。5番以外にもイイ演奏が沢山ありますね。シカゴ響も万全の響きで応えてくれます。
クーベリックのボヘミアの素朴な香りのするマーラーも大好きです。クーベリックは5番と4番、9番が特に好みです。

>にこらす 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
ショルティ/シカゴ響の実演での5番交響曲、素晴らしいですね。にこらすさんがお聴きになったのは1977年の来日公演でしょうね。
僕は1986年の公演で聴きました。凄かったですね。感動的なオーケストラ音楽でした。ものすごい音でした。バカでかい音でした。
あの音の大きさは、シカゴ響ならでは・・・・なんでしょうね。

こんにちは。

 ああ、そうか。ワーグナーはショルティは沢山入れてましたですね。イタリア系のオペラが少ないんですよね。
 確かオテロとか幾つかあった筈なのですが、もっとあったら面白いだろうに、とは思います。モーツァルトはいいですね。グルベローヴァの後宮を振ってたのが確かショルティでした。あれはよかったな。


>Verdi 様
おはようございます。コメント感謝です。
ショルティのモーツァルトは快速でした。
そうそう、グルベローヴァの「後宮からの逃走」はショルティの指揮でした。DECCAの2枚組、6,400円国内盤・・・・・ラックの隅にありました。
発売当時、グルベローヴァに凝っていたものですから、すぐに買ったんだと思い出しました。
これ、イイ演奏でしたね。久しぶりに取り出しました。有り難うございました。

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