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「ストコフスキー・バッハ・トランスクリプション」 ストコフスキー/チェコ・フィル

暖かく穏やかな晩秋の日でありました。
四国は汗ばむような陽気でしたが、今日から冷え込んでくるとの予報であります。

さて、今日はバッハの編曲ものです。

「ストコフスキー・バッハ・トランスクリプション」
レオポルド・ストコフスキー指揮チェコ・フィルの演奏。
1972年9月、プラハ芸術科の家でのライヴ・レコーディング。DECCA盤。

1977年9月14日に亡くなったストコフスキーの追悼盤で、キングが発売した国内廉価盤LP。1300円盤で、GT9141という番号。懐かしい。キングのGTシリーズであった。
録音はフェイズ4。
ストコフスキーは、録音技術の進歩に敏感な指揮者であったが(カラヤン以上に敏感だったろう)、このLPは今聴いても鮮明で迫力十分の音で鳴ってくれる。LPらしい、トロッとした暖かさも良い。

演奏は「音の魔術師」ストコフスキーの面目躍如たる快演(怪演?)。
バッハの原曲を思う存分に編曲していて、聴いていて全く大変楽しい。ストコフスキーのやりたい放題であって、音楽は大変色彩的。鮮烈で爽快、抜ける風のようなバッハであり、時に重戦車が驀進するようなバッハであり、表現意欲でギラギラしているバッハでもある。
時にロマンティック、豪華絢爛、リッチでゴージャスな響きも大変美しく、ストコフスキーの芸が満載だ。

曲目はこんな感じであります。
1 トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
2 前奏曲 変ホ短調 BWV853
3「シュメッリ歌曲集」から「ゲッセマネのわが主イエスよ」BWV487
4 コラール前奏曲「われらは唯一の神を信ず」BWV680
5 カンタータ第4番 BWV4から コラール「キリストは死のとりことなれり」
6 パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582

まず、オルガン曲で聴き慣れた「トッカータとフーガ ニ短調 BWV565」がイイ。
悲壮感たっぷりの重厚な表現で、オーケストラは堂々たる歩み。鮮やかな光が時折明滅する感じも良い。素晴らしい編曲と思う。

「前奏曲 変ホ短調 BWV853」は弦楽セクションの響きがロマンティック。こってりとしたスープの濃厚な味わい。やや甘ったるいところもあるが、そのカロリーの高さは聴いたあとの満足感が大きい。(満腹感かな?(^^ゞ)

「ゲッセマネのわが主イエスよ」BWV487は名曲。心安まる小品。
ストコフスキーの編曲もとても清潔で、あざとくないのが良い。気品の高さを感じさせる好演。

ラストの「パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582」は、前半のパッサカリアの荘重な表現が素晴らしい。低音部に支えられたゆるやかな変奏曲で、堂々としていて荘厳な悲愴美がある。フーガでは金管が活躍して色彩的な表現。トランペットなどは特に効果的で、晴朗なイメージになってゆく。

ライヴ・レコーディングですが、音質は上々です。
オーケストラの響きもよく捉えられており、チェコ・フィルの演奏もGOOD、心地よく耳に届きます。
LPらしい暖かいサウンドも、捨てがたい魅力でありました。




AUTHOR: ひろはや DATE: 11/16/2007 07:16:15 おはようございます。
ストコフスキーは懐かしい名前ですね。映画「オーケストラの少女」や「ファンタジア」での彼のスマートな指揮ぶりが目に焼き付いています。
ところが、私は一枚もストコフスキーのLPもCDも無いんです。
代わりに、後任者であるオーマンディ/フィラデルフィア管の「バッハ:オーケストラ名曲集」(SONY)を聴くことにしよーっと。
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コメント

>ひろはや 様
こんばんは。いつもお世話になります。感謝です。
ストコフスキーは、稀代のエンタテイナーであったと思います。全盛期はしらないんですが、コンサートはさぞや楽しかったろうと想像してしまいます。
オーマンディのバッハは聴いたことがないんですが、これはゴージャスでしょうね。一度聴いてみたいと思います。
ありがとうございました。

>猫よしお 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
現在のオケの配置はストコフスキーの発案でしたね。音がよく聞こえる、よく鳴る工夫、さすがに音の魔術師らしいアイデアであったと思います。
ただ、素人の耳で聴く時、対向配置の楽しさは格別です。マーラーなどは対向配置で聴くととても楽しいです。

>天ぬき 様
こんばんは。いつもお世話になります。感謝です。
コラールもエエですね。心洗われる感じがします。
ジャケットも懐かしい、今のCDもこのジャケットなんでしょうか。
録音状態もよく、聴きやすいレコードです。

こんばんは。
このLP、同じ物を持ってます。
チェコフィルの音色が、スプラフォンなどとは違って、いかにもデッカトーンですね。

ストコフスキーの録音でお気に入りは、フィラデルフィア管と録音したファリャとワーグナーをカップリングしたアルバムです。
1960年録音のCBS盤で、ジャケットはストコフスキーのモノクロポートレート。
ストコフスキーとフィラデルフィアのステレオ録音は、珍しいのではないかと思います。

こんばんは。

オーケストラを楽しむには、最高のアルバムですね。
いろいろ調べていると、『ストコフスキー=録音の歴史』の様に思います。
戦前の名アニメーション映画『ファンタジア』がもうマルチ再生を前提としていたのには、驚きです。このサントラは、戦後ステレオで発売されました。

DECCAの『フェイズ4』は、4ch録音を意味するものではありませんよ。最初期は、『デッカ・ツゥリー』を使用しないクラッシク録音や同様のライトクラシック録音へ使用した名称のようです。、『デッカ・ツゥリー』録音では、10本前後のマイク使用でしたが、『フェイズ4』録音では20本以上マイクを使用していたようです。70年代になると使用マイク数は、両方式とも変わらなくなったようですが・・・。単なる2ch『録音方式』名称です。

こんにちは。
 mozart1889さん、ストコフスキー、お好きですね(笑)
 ストコフスキーのバッハは、私がクラシックを聴き始めた頃には、既に異端的な扱いでした。「バッハのオルガン曲をオーケストラ編曲で演奏するなんて!」てなもんで。
 でも、ストコフスキーとかを見ていると、こないだのアーノンクールの話にしてもそうですけど、まるで万古不易のように言われるクラシック音楽も、なんのことはないファッション同様の流行の産物なんだな、という気がします。一度「クラシック流行通信」とかいってクロニクルにまとめたら面白いかもな、なんて考えてます、最近。


>Summy 様
おはようございます。いつもお世話になります。
そうです、そうです、このLPはDECCAトーンですね。チェコ・フィルの音が時になまめかしく聞こえます。
ストコフスキーとフィラデルフィア管のステレオ録音があったんですね。知りませんでした。
これは是非一度は聴いてみたいです。
有り難うございました。

>Verdi 様
おはようございます。いつもお世話になります。
そうそう、僕はストコフスキー好きですが、やはり僕がクラシック音楽を聴き始めたときにはすでに亡く、しかも異端者扱いでありました。
でも、あの編曲は面白かったです。バッハのこのLPや「展覧会の絵」での編曲、「シェエラザード」やチャイコフスキーの5番交響曲などでの、好き勝手なところなど、惚れ惚れしてしまいます。好きなんでしょうね・・・僕は(笑)。

こういう指揮者がいなくなったですね・・・・今は。
このことも一つの「流行」なんでしょう。

>あるべりっひ 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
フェイズ4、勘違いしてました。もう20年以上勘違いしてました(^^ゞ。
何かの本で読んだか、元々そう思いこんでいたのか、いやぁ、お恥ずかしいです。
僕が持っているストコフスキーのLP(DECCA)は殆どフェイズ4です。マルチ録音の最たるものなんですね。
あるべりっひさんの説明で、実によく分かりました。有り難うございました。
さすが、録音に詳しいあるべりっひさんですね。

本文、直しておこうと思います。お世話になりました。

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