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ブラームスの交響曲第4番 ホ短調 ワルター/コロンビア響

晩秋の曇り空。
どんよりとした空の下、四国の田舎の田んぼの上を、尾長鳥が飛んでいきます。
刈り取り後の田んぼには、まだ緑の草が残っていますが、やがて冬枯れ、冬支度であります。こういう季節にはブラームスがエエですね。
特に4番交響曲は、こういう秋の日、晩秋の夕暮れに聴きたいものです。

で・・・・・・「秋はブラームス」。

ブラームスの交響曲第4番 ホ短調 op.98。
ブルーノ・ワルター指揮コロンビア交響楽団の演奏。
1959年2月の録音。CBSソニーのLP盤。

50年近く昔の録音にしてワルター晩年の名演。人口に膾炙した名盤と思う。
情緒纏綿たるブラームス演奏の典型だと思う。しなやかによく流れよく歌う演奏。
僕のブラームスの4番交響曲の原体験。
ためらい、躊躇し、立ち止まり、振り返りつつ、なかなか前に進まないブラームス・・・というイメージはこの演奏によって植え付けられたような気がする。
本心をさらけ出すことができず、心の奥で鬱々と悩むブラームス的な音楽が、しみじみと奏でられる。そして、聴いていると、そんなブラームスの哀しみが切々と胸に迫ってくる演奏でもある。

ワルターのブラームスは音そのものが優美な感じ。弦はすすり泣き、木管はむせび泣く。第1楽章冒頭の、ヴァイオリンの一音が響くだけで、ワルターのロマンの世界に連れて行かれる感じがする。

ワルターの眼差しはやさしく暖かい。この交響曲を大切に包み込んで、慈しむように演奏してゆく。肌触りが滑らかで、人肌のぬくもりがある。
ワルターの採るテンポはそんなに遅くないのだが、実にゆったりとした感じで聴ける。指揮者の芸だろう。

第1楽章は哀しみを湛えた開始が切ない。温かくも哀しい旋律をワルターは存分に歌わせる。
第2楽章のホルンとチェロ。哀しみが胸を打つ。
第3楽章、リズムが激しくなるところでも、ワルター昂奮しない。暖かく包み込む。
そして終楽章は涙のパッサカリア。ロマンチスト・ブラームスが古典様式の変奏曲に託した哀しみが、聴き手に迫る。素晴らしい。名演と思う。


録音状態は、レコード的なヒスノイズが多く、経年劣化も感じられるものの、今も十分に聴きやすい音質と思います。
前に出てくる音の力強さは、アナログ・レコードの良いところでしょう。


AUTHOR: 猫よしお DATE: 11/02/2007 08:24:38 おはようございます。
ワルターのブラームス。
最近は全然人気がないようですね。
往年の三大指揮者、フルトヴェングラー、トスカニーニ、ワルターの中で
唯一ステレオ録音を残した巨匠なのに。
その原因は、おそらくコロムビア響というオケのせいでしょう。
いわゆるワルター専用のレコーディング専門オケですから。
各人のプレーヤーは腕利きの超一流らしいですが
オケの性能としてはイマイチかも知れません。
それでも、このブラームス「第4」、ベートーヴェン「田園」
マーラー「巨人」は不滅の名演だと思います。
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コメント

こんばんは。
昔も今もブラームスの交響曲で一番好きなのが4番
一番好きなのはワルター/コロムビア響の演奏です。
オケは薄手なのですが、かえってワルターのフレージングが
際だって聴けるのではないかと思っています。

こんばんは。
ワルターのこの演奏は大好きで、LPでは米オデッセイ盤、マクルーアがマスタリングをやり直した国内盤、それにCDと3種類持ってます。
長い間ワルターのブラームスはこの4番しか聴いたことが無かったのですが、昨年残りの3曲を一気に揃えてしまいました。

この演奏、僕にとってはスタンダードとも言えるものですが、少しピッチが高いように感じます。
プレーヤーでほんの少しピッチを下げて聴いてみると、落ち着いた響きになってなかなか良いですよ。

こんばんは。
ワルター/コロムビア響によるブラームスの交響曲第4番のCDを久しぶりに取り出して聴いています。胸が締め付けられるような情感細やかな演奏に録音の古さを感じませんね。今聴いてみて、あらためて素晴らしい演奏だと思います。
週末は、私の定番CDであるハイティンク/ボストン響(1992年)やバルビローリ/ウィーン・フィル(1967年)などと聴き比べてみましょう。


>猫よしお 様
おはようございます。コメント感謝です。
ワルター晩年のこれは名演ですね。
このブラームスとマーラーの「巨人」にベートーヴェンの「田園」は終生忘れがたい演奏と思っています。
コロンビア響の音がやややせている感じはするんですが、我が家ではまずまずの音で鳴ってくれます。
ワルターは、とにかく暖かくふっくらとした歌がエエですね。

>丘 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
おっしゃるようにLPです。僕のブラームス4番の原体験はこのLPでした。購入当時はソニー強気のレギュラー盤でして、セルやオーマンディの方が廉価盤でした。「巨人」と「田園」と、このブラームスは、ソニーのベストセラーだったんだと思います。
いつ聴いてもいいんですが、晩秋になるとこのLPを聴きたくなります。年中行事のようになりました。暖かい歌が印象的です。

>hiromk35 様
おはようございます。コメント感謝です。お元気ですか。

ブラームスの4番の原点がこのワルター盤でした。今聴いても暖かい歌は心にしみてきます。
さて、ブラームスは大編成のオケを好まなかったんですか・・・・それは知りませんでした。
とすると、コロンビア響の音がちょうどエエのかもしれませんね。

>天ぬき 様
おはようございます。コメント感謝です。
そうですそうです、ワルターのフレージングがエエです。編成の小さいコロンビア響だと、それがよく伝わりますね。
この季節、ワルターが似合います。
気温がだいぶ下がって、いよいよ冬支度ですね。

>Summy 様
おはようございます。こちらにもコメントを有り難うございました。
ワルター盤、高音が少し明るすぎるかなと思っていましたが、なるほど、ピッチが少し高かったんですか・・・・・・気がつきませんでした。
さすが、Summyさんですね。しかもLPでも種々持っておられる・・・。

我が家のプレーヤーはピッチの調整ができません・・・・トーンコントロールでごまかします・・・・・(^^ゞ。

>ひろはや 様
おはようございます。いつもお世話になります。感謝です。
ワルター盤はホンマにエエですね。僕には心のふるさとといった感じです。

ひろはやさんの定盤はハイティンク/BSO盤とバルビローリですか。
僕もバルビローリはよく聴きます。VPOの音がエエですね。
ハイティンク好きの僕ですが、ボストン響とのブラームスは聴いたことがないんです。廃盤のようです。中古盤屋でもなかなか見かけません。
これは一度聴いてみたいと思っています。ACOとの旧盤は輸入廉価盤ででているんですが・・・・・・。ACO盤も誠実でなかなか良かったです。

おはようございます。

『秋』とブラームス4番は、何故かイメージがつながります。遅い秋ですが、何枚か取り出して、『秋』浸っています。
最近比較的多く聴いているのが、ヨッフム&ロンドンPOの演奏です。若々しさと味わいと・・・、見事に両立していると思います。

先日、修理に出したCDプレーヤーが『修理不能』で帰宅です・・・ (T T)。

>あるべりっひ 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
CDプレーヤー修理不能とはお気の毒でした。新しいのが要りますね。
あるべりっひさんのレベルになると、良質のプレーヤーが要るので(多分高価なんでしょう・・・)大変ですね。

秋にはブラームスが似合います。この4番は晩秋の趣。ワルターの歌が心にしみます。
ヨッフム/LPO盤もエエですね。1970年代のヨッフムは交響曲三大Bの全集を作って、精力的でした。

ワルターのブラームス4番は学生の頃LPでよく聴きました。何となく涙があふれてくることもありました。多感なあの頃をふと想い出しています。
今はプレーヤーもなくお蔵入りですが、CDを求めて聴いてみたくなりました。ありがとうございました。

さきほどは初めて書かせていただきましたが、挨拶を忘れました。
ニックネームはとっさに考えました。もんまとは百間と書きます。地名です。 よろしくお願いいたします。

>もんま 様
おはようございます。初めまして。コメントを有り難うございました。
嬉しく思います。こちらこそよろしくお願いします。

僕もこのブラームスの4番、冒頭の哀しい旋律に涙し、学生時代には何度も何度も聴き返しました。この曲には、心を揺さぶる何かがあるんですね。
この曲を聴くと、同じく、学生時代を過ごした頃の、町並みやキャンパスなども思い出します・・・・・。

有り難うございました。

こんばんは。この演奏、ブログに紹介された際にコメントしようか迷ったのですが、確認の上でと思って今日になった次第。というのも最近LP以来十数年ぶりに例のソニーの名曲全集中のCDで聴いてみると_あれれ、こんなだっけ?冒頭の、あの人生の黄昏を渡っていく風のような旋律が、なんともベタッと響き、後半になるにつれオケの響きは救いようもないほど薄くなり、ホントに途中で止めたくなったほど。これはもしかして_そこで本日ブル7を聴いてみたところ、音のヌケといい厚みといい、半世紀前とはとても思えない素晴らしさ。こちらはオリジナルの紙ジャケのボックスセット、マーラーも素晴らしかったです。そう、リマスターが異なるとこうまで違うということだとしたら_再考の余地あり、かな。ではまた。

>shibera 様
おはようございます。コメント感謝です。確認してのお言葉、有り難く思います。深謝です。
ワルターのCD、マスタリング違いで結構音が変わりますね。
僕もshiberaさんと同じく、紙ジャケのボックスセットを持っているんですが、いずれも素晴らしい音で聴けました。ワルターのマーラーやブルックナーはさすがだと思いました。
ブラームスの4番は、ソニーの名曲全集CDでも持っているんです。古本屋などででていますよね。今度確認してみます。
有り難うございました。

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