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シューマンの交響曲第4番 ニ短調 ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管

今日から11月。早いもんです。
今年も残すところあと2ヶ月です。

さて、今日はロマンうねる交響曲を。

シューマンの交響曲第4番 ニ短調 作品120。
ベルナルト・ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏。
1984年12月、コンセルトヘボウでの録音。フィリップス盤。

全体的にバランスが良く、仕上げも美しい、ハイティンクの職人芸が味わえる演奏。ACOの音も、ほの暗く、しっとりと濡れたように柔らかく、この交響曲の暗い情念、ディオニソス的な一面にふさわしいと思う。

第1楽章は速めのテンポで推進力あふれる運び。
ハイティンクは克明に楽譜をなぞって、シューマンの書いたとおりに再現していこうと音楽を進めてゆく感じ。その証拠に楽器が重なってしまうシューマンの弱点(そこが僕はまた好きなのだが!)、これがよく出ていて、響きがくすんでいる。オケの音のせいではなく、シューマンの音楽そのものに起因するくすみと思う。灰色がかって、モヤッとした音楽なのだが、ハイティンクはそれを見事に再現する。
それにしても、ACOの音は素晴らしい。しっとりとした肌触りはこのオケならではの音。全く心地よい。

第2楽章は、いかにもシューマンらしいメランコリックなロマンツェ。
シューマンはこの交響曲に「交響的幻想曲」と副題をつけていたという。その意味が分かるのがハイティンクの演奏。ACOの響きがまさに幻想を誘う渋い音。
ソロ・ヴァイオリンも細身ながら実に美しく、弦楽セクションのアンサンブルも乱れなし。木管群が活躍する時の、音楽がどんどん内面に沈潜してゆくところ・・・これは全く美しい。旋律も絶美。

第3楽章は、スケルツォ。今度は外へエネルギーが噴出する。
第2楽章が内面への沈潜なら、この楽章は外部へのロマンの放射。
ハイティンクの指揮は見事にそのへんを描き分けてゆく。巧いもんだなぁ。今思えば、この時期、ハイティンクは着実に巨匠への道を歩んでいたのだ。その証左たる演奏と云うべきかな。

フィナーレは、冒頭のホルンの朗々たる響きに耳を奪われる。
快速な歩みとともに、仕上げが美しく、ラストは堂々たる音楽が出現する。
シューマンのロマンが大きくうねりながら、最高潮の盛り上がり。ハイティンクの指揮はメリハリがきいて、聴かせどころではグイッと盛り上げるしたたかなもの。堂に入った演奏だと思う。

録音は、コンセルトヘボウの余韻が美しく捉えられていて、木質の響きも素晴らしいもの。自然でふっくらした音楽を堪能できる名録音であります。


AUTHOR: ひろはや DATE: 11/01/2007 07:23:32 おはようございます。
ハイティンク指揮ACOのシューマンの交響曲全集(2CDs:PHILIPS)は本当に素晴らしいですね。第4番では、第3楽章以降の高揚感のある歯切れの良いエネルギッシュな演奏が好きです。
他では、フルトヴェングラー/ベルリン・フィル(1953年)、バーンスタイン/ウィーン・フィル(1984年)、ザンデルリンク/ベルリン響(2002年)、ロイ・グッドマン/ザ・ハノーヴァー・バンド(1993年:1841年オリジナル版)などいろいろな盤で聴いております。
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コメント

>ひろはや 様
こんばんは。いつもお世話になります。感謝です。
ハイティンクは、このシューマン全集を録音した頃から、巨匠の道を歩み出したような気がします。自然体の、ホンマに味わい深い名演と思います。
フルトヴェングラーは別格の名演、バーンスタイン/VPOのむせかえるようなロマンティックな演奏も好きです。
ザンデルリンク盤やハノヴァー・ヴバンド盤は聴いたことがないんです。スミマセン。ハノーヴァー・バンドのベートーヴェンやシューベルトの全集は楽しんで聴いています。

>猫よしお 様
こんばんは。いつもありがとうございます。
同好の方がいらしてくれて嬉しいです。ハイティンクは素晴らしい演奏、バーンスタイン/VPO盤のロマンもエエですね。
サヴァリッシュ/SKDのシューマンは、おそらくサヴァリッシュの最高の記録でしょうし、コンヴィチュニー/LGO盤は昨年始めて聴いたんですが、まさにドイツの堅牢な演奏で感動しました。
シューマンの交響曲、僕は大好きです。

>天ぬき 様
こんばんは。いつもお世話になります。
天ぬきさんは、クナッパーツブッシュですか。いやぁ、これは聴いたことがありません。ウィーン・フィルが最高の美しさ・・・・とは、是非聴いてみたいと思います。
ありがとうございました。

こんばんは。

ハイティンクの演奏は、どんな曲でも『中庸の中』を行く演奏で最初にその曲を知るにピッタリの演奏が多いと思います。それに録音がどれも素晴らしい、コンセルトヘボウの余韻の中で音楽に浸れることは喜びにも近いのでは・・・。すみません、ハイティンクのCD,LPを多く持っているわけではありませんが、そのように感じます。
シューマンの4番、名演が多いですね。ハッタリのない朴訥としたサヴァリッシュ、曲の持つ美しさを限りなく突き詰めたセルにカラヤン。どれも素晴らしいと思います。オット、テンシュテット、フルトヴェングラーも忘れてはいけませんね。両方ともBPOです。

今晩は、
カラヤンにはSKDとのザルツブルグライブがありますが、
カラヤンの解釈、ドレスデンの特徴、それぞれ、よくわかりますね。
全体としては・・・?かな
ハイティンク盤はコンパクトディスクができた、初期の頃
購入した、思い出深いものです。

mozart1889さま
こんばんは、いつも楽しく拝見しております。
シューマンの交響曲はほんとにどの曲もすてきで大好きです。
特に今回のハイティンク、先日のスウィトナーは僕も大好きです。
最近聞いた中ではセルの演奏がすばらしかったです。

>あるべりっひ 様
おはようございます。いつもお世話になります。
シューマンの4番、名演盤が多いですね。テンシュテットやサヴァリッシュ、カラヤンのも素晴らしいものがありました。
ハイティンクのは、おっしゃるように中庸の美ですね。ハイティンクは交響曲の全集魔のようjに、多くの交響曲を録音していますが、どれも堅実で誠実、一生懸命さが伝わる演奏だと思います。そして、フィリップスの録音が素晴らしいです。コンセルトヘボウの響きに包まれるのは至福の境地ですね。

>ドレドレ 様
おはようございます。いつもお世話になります。
ハイティンクのシューマン全集は、CD初期には2枚組6,400円でした。高かったですよね・・・・・。
カラヤン/SKD盤は知らないんです。ライヴ盤なんですね・・・・。
このコンビのワーグナーの「マイスタージンガー」は素晴らしかったので、是非シューマンも聴いてみたいです。

>ryo 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。感謝です。
セルのシューマンもスゴイですね。オケのそろい方が半端じゃなくて、精悍にして均整の取れたシューマンだと思います。
モコモコしているはずのシューマンの交響曲が、スッキリ響くんですから、さすがと思います。
ハイティンクとスウィトナー盤は録音がイイです。爽やかな響きに包まれるのは幸せですね。
同好の方がいらしてくれて嬉しいです。有り難うございました。

今晩は、カラヤンのザルツブルク・ライブ盤、DG (輸入盤 447 666-2)
残念ながら廃盤のようですが、中古では安価で出回っているようです。

こんばんは。
この時代の音楽は、僕にとっては大空白期というべきもので、シューマンの交響曲が全曲揃ったのはやっと今年になってからです。
演奏はもちろんセル/クリーブランド。

SONY.UKの2枚組で、マスタリングがよく出来ていて、さほど鮮烈とは言えませんが大変良いバランスで鳴ってくれます。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1852456
音の良さでは、このシリーズのドヴォルザークは最高でした。

しかし、シューマンよりシェーンベルクの方が耳にすんなり入ってくると言うのは、自分でもどうかと思うのですけど(苦笑)
今聴いているのは、シェーンベルクの室内交響曲第2番。
ブーレーズ/アンサンブル・アンテルコンタンポランの1980年の録音で。
1940年の作品ですが、とても聴きやすく美しい曲です。

>ドレドレ 様
おはようございます。ご教示有り難うございました。
カラヤンのライヴ盤、DGなんですね。興味津々、探してみたいと思います。
お世話になりました。

>Summy 様
おはようございます。いつもお世話になります。感謝です。
ああ、セルのシューマンも素晴らしいですね。
ご指摘のサイト、見ました。リマスタリングが良さそうですね。懐具合と相談しながら、再購入・・・・・考えてみたいと思います。
セルのドヴォルザークもエエですね・・・・。これは名盤と思います。

ところで、シェーンベルクは、今のところエントリーの予定がありません。
我が家には、はて、シェーンベルクのCD・・・あったかいな・・・・?(;^_^A アセアセ…

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