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R・シュトラウスの交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」 小澤征爾/ボストン響

秋の夜長、LPレコードを取り出してます。

R・シュトラウスの交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30。
小澤征爾指揮ボストン交響楽団の演奏。ヴァイオリンの独奏はジョゼフ・シルヴァースタイン。
1981年12月、ボストンのシンフォニー・ホールでの録音。フィリップス盤。

フィリップスらしい、素晴らしい録音。聴き手を包み込みような柔らかさと、よく溶けあったクリーミー・トーンが、実に心地よい。LPのせいか、ことのほか柔らかくふっくらとした音になっている。
各楽器のブレンド感が素晴らしいので、R・シュトラウスの音楽がこけおどしにならない。内容豊かで風格のある音楽になる。

小澤の指揮がイイのはもちろん。
小澤としてはR・シュトラウスの交響詩初録音だったもの。この後、つづけて「英雄の生涯」もリリースして、LP初出時は録音の良さでも話題になったものだった。
我が家のシステムと相性が良いのだろうが、このボストン響のサウンドはまさに極上、この音響の中に身を置くと、大変幸福な気分になる。ああ、エエ音。

その実体はボストン響の弦。そぼ降る雨に濡れたようなしっとりしたサウンド。この潤いのある、柔らかい弦の響きは、いやもう、たまらん。
そして管楽器が上品に絡む。金管のフォルティシモもバリバリと鳴るのではなく、どこか余裕を持ったところがあって、澄まし顔のような感じもするのだが、これが弦の音とよくマッチしていて、柔らかい。クリーミー・トーンに聞こえる所以。

大編成のオーケストラ曲を振る小澤の巧さは、この曲でも心憎いほど。各曲の性格を十分に示しつつ、見事に描き分けてゆく。内容のある指揮と云うべきか。
この曲は、冒頭部分があまりにも有名なので、外見だけを仕上げた演奏もよく聴かれるのだが、空虚な音楽にしていないのは小澤の棒と、ボストン響のグレードの高さだろう。
一聴、地味な印象を受けそうな演奏なのだが、この音だけでも、小澤盤の存在価値はあると見た。

ソロ・ヴァイオリンは名手シルヴァースタイン。コンサート・マスターとしてもソリストとしても有名だった人。オーケストラとよく溶けあいつつも、清澄に浮かび上がるソロは実に見事。美しい。

という訳で、録音は今も抜群。
ハデハデな録音ではなく、やや暗く、柔らかくしっとりとしたサウンドが印象的な録音でありますが、こういう音で聴くのは幸福です。
聴き手に幸福感を与える録音は、名録音なのではないかと思います。



AUTHOR: narkejp EMAIL: narkejp@netscape.net URL: http://blog.goo.ne.jp/narkejp/ DATE: 10/03/2007 06:21:45 おはようございます。この曲も、たくさんのエントリーがあるのでは? Philipsの録音のこと、同感です。涼しくなったおかげで、大規模なオーケストラ音楽を聴くのも快適です。当方も、ときどきベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタなどの室内楽で毒消ししながら、後期ロマン派の音楽を楽しんでおります。
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コメント

こんばんは。
大編成の曲ではありますが、それぞれの楽器のソロを楽しく聴くことの出来る曲だと思います。R・シュトラウスの作品自体『pp』に非常に魅力を感じます。
ライナーの54年録音にはじまり、優秀録音が多い曲ですね。
横道にそれますが、ライナーが1954年3月6~8日のセッションで録音した2曲のR・シュトラウス作品(『英雄の生涯』、『ツァラトゥストラ』)と同じ日にウィーンでは、フルトヴェングラーが『運命』等を録音していました。もし、RCAの録音チームがウィーンへ出向いていたら、それは凄い録音が残っていたことになりますね。

>narkejp 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
R・シュトラウスのこの作品。3つめのエントリーでした。
ブロムシュテット/SKD、ハイティンク/ACO をすでに聴いておりました。この曲は他にもカラヤン盤もイイですし、ドラティ/デトロイト響もイイ演奏だと思います。そして、ケンペ/SKD盤も捨てがたいですね。

室内楽で毒消し・・・・・なるほど、それはいいですね。
後期ロマン派のギラギラと脂ぎったところを、中和してから・・・・(^^)V

>猫よしお 様
こんばんは。いつもお世話になります。
フィリップスの小澤録音は、優秀なものが多く今も大変聴きやすいです。オーディオ的な快感がありますね。ボストン響の響きも素晴らしいです。
大編成になるほど、小澤の手際よさが光ります。同時期の「英雄の生涯」も品の良い演奏でした。
サイトウキネンになってからの小澤はあまり聴いていないんです。
ですから、何とも云えないんですが、あまり評判良くないんでしょうか・・・・・・・。

>よんちゃん 様
こんばんは。コメントと情報を有り難うございました。
8日・BS2のサイトウキネン、録画予約入れました。楽しみです。
フィリップス時代の小澤/BSO録音は優秀ですし、今も心地よく鳴ってくれます。見通しの良い小澤の指揮も僕は好きです。
R・シュトラウスにホルスト、ストラヴィンスキーなど、あのころの小澤征爾はイイ演奏が多かったと思います。

>あるべりっひ 様
こんばんは。いつもお世話になります。有り難うございました。
ライナーのR・シュトラウスは、我が家にはありません。ライナーの演奏そのものが少ないんですが。1954年のものは優秀なんですか。
一度聴いてみたいですね。フルトヴェングラーの「運命」と同じ日だなんて、偶然にしても、なかなか面白い話ですね。
RCAの優秀録音で聴いてみたかったものです。


この作品、冒頭部分がハデハデなので勘違いしそうですが、実はピアニシモが美しい曲ですね。

こんばんは。

小澤のシュトラウス、聴いていて楽しいですね。


シュトラウスって結構全体がウネウネ流れるので下手な指揮者、オケですと良く解らないんですが朝もやが晴れてくるように小澤の指揮棒(といっても殆ど持たないで振ってますが・・)でくっきり見えてくる気がします。

この曲のCD最初の頃は32分程度なのに3200円くらいでかなり高く、手が出せなかったのを憶えています。

>ニョッキ 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。いつもお世話になります。
おっしゃるように、小澤征爾の指揮で聴く大規模な管弦楽曲は、スッキリと見通しがよく、とても分かりやすいと思います。
小澤盤で聴いて、「なるほどなぁ」と思うことしばしばでした。ストラヴィンスキーの「春の祭典」とか、ホルストの「惑星」、マーラーのいくつかの交響曲など、感心して聴いた覚えがあります。

3200円・・・高かったですね。
僕は「英雄の生涯」もLPなんですが、2000円の企画物で買いました・・・・・・昔の話です・・・。

おはようございます。

同じアメリカでもシカゴとボストンでは金管の響きも異なりますね。
堂々としたシカゴに対して、ボストンは肌理が細やかという感じでしょうか。

この録音は『コンサートは始まる』に登場しているC.シュリューターが、
着任直後のものかも知れません。
この本、とても読み応えがありましたね。

>hsm 様
こんにちは。コメントをありがとうございました。

ボストン響のサウンドは、確かに肌理が細やか、しっとりとした感触がありますね。シカゴ響は豪快で炸裂するような音で、これはまた聴いていて快感があります。
どちらも、素晴らしいオーケストラですね。

『コンサートは始まる』・・・・話題になった本ですが、読んでいないのです。いつか読みたいなと思っているうちに、書店で見かけなくなりました・・・。
スミマセン。

お世話になります。
再度コメント致します。
そうですね。おっしゃるように
ボストン響時代の小沢征爾は素晴らしかったように思います。
「英雄の生涯」、「惑星」、「春の祭典」など。
ただ何で小沢氏は、いつも白髪でボサボサ頭なのでしょう?
確かに身なりと音楽性は全然関係ありませんが・・・。
それに蛇足ながら小沢氏は、みのもんたと顔が似ているよう気がして
なりません(笑)

>猫よしお 様
こんばんは。コメント感謝です。

なるほど、小澤征爾が「ファイナル・アンサー?」・・・・・なぁんて、やったら似合うかもしれませんね(笑)。
さて、ボストン響のサウンドは極上ですね。フィリップスの録音スタッフの勝利かもしれません。
小澤のしなやかさ・柔らかさとボストン響のしっとりした質感が見事に表出された録音だったと思います。
今聴いても、本当に素晴らしいです。

こんばんは。
この曲は結構持っていますが、残念ながら小澤盤は有りません。
最初に聴いたのはメータ/ロスフィルだったと思います。

ライナー/CSOは「英雄の生涯」とのカップリングですが、1954年と古い録音ながら、なんとステレオで圧倒的な優秀録音です。
演奏も、バルトークアルバムと並んでライナーの代表盤と言えましょう。

>Summy 様
おはようございます。コメント感謝です。ようやく秋になりましたね。
ライナー盤は、1954年のステレオ録音ですか。それはスゴイですね。ステレオの最初期中の最初期でしょうね。
そんなにスゴイ録音なら、是非聴いてみたいです。
僕の大好きな「英雄の生涯」とのカップリング、探してみます。
有り難うございました。

R.シュトラウス「ツァラトゥストラはこう語った」を聴く

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オーケストラ音楽を大音量で聴くのは、一種の快感です。特に、少しずつ涼しくなる頃には、過ごしやすさから、大規模なオーケストラ音楽を聴いてみようという気分にもなります。このところ、通勤の音楽でずっと流していた、R.シュトラウスの交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」を、自室のステレオ装置で聴きました。やっぱり快感です。
全曲が通して演奏されますので、組曲のような曲の番号はありませんが、以下、便宜的に第◯曲といった表記をすることにします。また、各曲のタイトルは、ブロムシュテット盤の翻訳を表示しています。...

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