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ベートーヴェンの交響曲第6番 ヘ長調「田園」 クーベリック/パリ管

仲秋の名月はあいにく雲に隠れておりましたが、十六夜の月は美しく空に映えました。
秋です。
当地、伊予西条では秋祭りの準備に余念がありません。
西条祭りに備えて、秋の一斉清掃の連絡も回ってきました。

さて、今日は田舎暮らしにぴったりの音楽を。

ベートーヴェンの交響曲第6番 ヘ長調「田園」。
ラファエル・クーベリック指揮パリ管弦楽団の演奏。
1973年1月の録音。DG盤。クーベリックの全9曲を異なるオケを振って録音したベートーヴェン全集からの1枚。

スケールの大きい巨匠的な表現と、その中にあってしなやかによく流れ、歌うオーケストラが印象的な1枚。パリ管の明るい響きが素晴らしく、陽光を浴びて幸福な気持ちいっぱいの「田園」になっている。

第1楽章は大変ゆったりとしたテンポで始まる。ヨッフム、アバド、ザンデルリンク盤と同じくらいの遅さ、いやもっと遅いかな。大変おおらかでふっくらとしたテンポに思える。懐かしい気分さえする遅さ。
ヴァイオリンは左右の配置。これは楽しい。音楽的にも美しい効果を上げている。ベートーヴェンの交響曲には、この配置が断然面白いと僕は思う。

第2楽章もゆったりテンポ。足取り着実、腰を落として音楽が進んでゆく感じ。だからといってリズムが重くなることはないので、このへんはクーベリックの芸か。味わいはヨーロッパの田舎暮らし、まさに田園の趣。
ヴァイオリンの歌がイイ。アンサンブルもイイ。透明感がある。
そして木管。華やかささえ醸し出すフルート、オーボエ、クラリネットは、フランス独特の音。それらが渾然一体となるコーダの響きは素晴らしい。幸福な気分になれる。

第3楽章のスケルツォも木管が活躍、ホルンのコクのある響きもイイ。弦楽も管楽も明るい音で、これがトゥッティになると独特の響きを作り出す。南欧の明るい光に照らされたベートーヴェンだ。

第4楽章の嵐も立派な表現。クーベリックの風格十分の棒に、パリ管がよくついていると思う。力強い嵐だが、暴君的ではない、豊穣の前触れのような期待感がある嵐。
この楽章のみ、アンサンブルが少しゆるめ(というより、他の楽章がフランスのオケとしてはアンサンブルがしっかりしているとみるべきかな・・・・・?)

終楽章の豊かな音は格別。神への感謝が明るく歌われる。明朗で爽快なストリングス。柔らかく鼻にかかるような音でオシャレに歌う管楽器。
幸福な謙虚な感謝、崇高なものへの畏敬が伝わってくる。


録音はまずまずでしょう。
少し古びてきましたが鑑賞に支障なく、豊かな気持ちで聴けます。


実りの秋。四国は収穫の秋を迎えております。


<ベートーヴェンの「田園」 自己リンクです>
◆カイルベルト/バンベルク響
◆クレンペラー/フィルハーモニア管
◆バーンスタイン/ウィーン・フィル
◆カラヤン/ベルリン・フィル(1980年代録音)
◆ベーム/ウィーン・フィル
◆C・デイヴィス/ドレスデン・シュターツカペレ
◆ワルター/コロンビア響
◆ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
◆アバド/ウィーン・フィル
◆マズア/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管
◆ヨッフム/ロンドン響
◆セル/クリーヴランド管
◆スウィトナー/ベルリン・シュターツカペレ
◆ケンペ/ミュンヘン・フィル
◆ラインスドルフ/ボストン響
◆モントゥー/ウィーン・フィル
◆コンヴィチュニー/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管





AUTHOR: 猫よしお DATE: 09/27/2007 11:11:58 お世話になります。
クーベリックの全9曲、別のオケで収録したベートーヴェン交響曲全集。
いい企画ですね。演奏もいいです。
ヴァイオリンの対向配置が効果的です。
元来、オケの配置は対向配置が普通だったのに
ストコフスキーが今の通常配置に変えてしまったらしいですね。
ストコフスキー個人が考案したオケの配置が
今では一般的な配置になるなんて。
スゴイことだと思います。

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コメント

昔々、ワルター/ウィンフィルの「田園」をSP、たしか日本コロンビアの青盤で聴き、「いいなあ~」と感じたことがあります。最近CD復刻で聴きなおしたのですが、どうもピンと来ません。私の感性が時間の推移とともに変ってしまったのでしょうか? 複雑な心境です。

「田舎・・・」、私の生まれ故郷も大田舎ですが、ドヴォルザークの弦楽四重奏曲を聴きますと、日向に干した藁束の匂い、日のあたる縁がわ、軒下、ちゃんちゃんこ・・・、などの情景が目に浮かびます。

>猫よしお 様
こんにちは。いつも有り難うございます。
クーベリックの全集は、オーケストラの違いを楽しめて、音楽的にも素晴らしい演奏と思います。もう少し録音が良ければ、もっとオケの特質を味わえるのになと思うんです。
対向配置、イイですね。ステレオの両翼に広がるヴァイオリンの動きを聴くのも実に楽しいです。

ストコフスキー配置が一般的なようですが、もう少し両翼配置の演奏が増えても良いなと思います。

>峠茶屋の爺 様
こんにちは。いつもお世話になります。
「田園」は最も好きな交響曲です。穏やかな前半部と、ラストの神への感謝は、いつ聴いても素晴らしく思います。
フルトヴェングラーにトスカニーニ、ワルターとくれば、まさに往年の名盤ですね。偉大な指揮者たちの演奏が、ステレオ録音で甦ったら、今の雑な演奏など吹っ飛んでしまうでしょう。ワルター/コロンビア響のは音質も瑞々しく、僕は愛聴してます。フルトヴェングラーのは、遅すぎて、ちとオバケがでそうな感じもしました。

昔は何回も繰り返して聴きました。レコードが白くなりそうな気がしました。今はホンマにエエ時代ですね。激安は良いのですが、有り難みが薄れたような気もしています。せっかくの名曲、大切に聴いていきたいです。

>よんちゃん 様
こんばんは。コメントをありがとうございました。
クーベリックの全集は、オケの違いを楽しめながら、演奏も格調高い素晴らしい全集と思います。
レコードで持っていたんですが、CDで買い直しました。
特に6番と7番は対向配置が効果的で楽しいです。もう少し録音が良ければもっと良いんですが・・・・・。

>hiromk35 様
こんばんは。いつもお世話になります。コメント感謝です。
ええと・・・四国では「日のあたる縁がわ、軒下、ちゃんちゃんこ」はまだまだよく見られる風景です。そろそろ「干した藁束」も見られそうです。僕もドヴォルザークの弦楽四重奏を聴きたくなりました(^.^)。

ワルター/VPOの「田園」は聴いたことがありません。これはどこかで聴いてみたいです。
ただ、昔聴いて感動した演奏が、トシを取るとその印象が変わってくる・・・・結構ありますね。複雑な気持ちです。

こんばんは。
昔、昔話しが好きな歳になりました(^_^;)
高校受験で楽譜を見て曲名を当てる?問題がありました。
ボレロ、第九の歓喜の歌、それに田園の第一楽章等もありました。
楽譜が読めないワタシは大の苦手でした。
そんな苦い思い出のある田園、なかなか良さが分かりませんでした。
ある日FM放送で聴いた演奏。
若杉弘/読響を聴いてすっと目の前が開けていった思いを忘れられません
当時そのLPを買い求める余裕はありませんでした。
今一番欲しいのはこの盤です。

こんばんは。
好きな演奏の1つです。クーベリックの優しさ、おおらかさが伝わってきます。両翼配置が本当に効果的だと思います。
発売時に飛びついた全集です。しかし、全ての演奏が両翼配置ではないことに少しガッカリした記憶があります。それは、オーケストラに拒否されたとのこと・・・、それだけでそのオーケストラの印象が悪くなり、今も悪いイメージを引き摺っています。

>天ぬき 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
そうそう、昔は地域によっては音楽も高校入試の科目にあったのでした。
しかし、レベル高いですね。楽譜を見てクラシック音楽のタイトルを書かせるなんて、今ではとても考えられませんね。
中学生の学力低下・・・・・昔の中学生は優秀でした(と言っていいのかな?)。

若杉弘はソニーに録音したワーグナーとマーラーしか聴いたことがなく、実演も行ったことがないんです・・・・・すみません。
でも、懐かしい演奏になるんですね。

>あるべりっひ 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
そうですね、全て両翼ではありませんでした。3番のBPO、5番のBSOはストコフスキー配置でした。あれは残念でした。
しかし、LP時代からの愛聴盤です。CDでも買い直してしまいました。

クーベリックのマーラー全集は手兵のバイエルン放送響、両翼がたのしめますね。

先日、秋葉石丸で1200円×6枚を購入したばかりです。
ざっと聴いた中ではコンセルトヘボウの2番とパリ管の田園が出色とおもいました。
みなさまご指摘の録音については、わたしはまるで気になりません。
ふだんモノーラルのムラヴィン/エロイカやシューリヒト/パリ音楽院/田園やシューリヒト/ウィーンpo/エロイカやトスカニーニの最期のエロイカなど聴きまくっているせいだとおもいます。
立ち読みで吉井亜彦も2番は推してましたが、田園のパリ管はクーベリックと合わない趣旨。
宇野はことごとく無視。
福島章恭はウィーンフィルとの7番と次いで手兵との第九。
いつものごとく批評家との感覚とはしっかりずれてますけど。
絶好調のイスラエルフィルだったらなぁとか、クリーブランドとの8番に期待していましたがもう1歩かなと感じました。

>ros2019 様
こんにちは。コメントをありがとうございました。
クーベリックの全集、今は分売になっているんですね。僕もコンセルトヘボウとの2番、パリ管との6番は名演と思います。BPOとの「英雄」やVPOとの7番も好きです。手兵バイエルン放送響との「合唱」も貫禄の名演と思いました。
このごろ、「レコ芸」等を読まなくなり、評論家の本も手に取らなくなってしまったので、世評はよく分からないんですが、1980年ころは、クーベリック盤は推薦されていたと思います。

録音状態は・・・・我が家ではイマイチなんです・・・・・・(^^ゞ。

おはようございます。
ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」は特に好きな曲で、ワルター/コロンビア響をはじめ、沢山の録音を聴いて来ました。この数年は、テンポの遅いものが聴きたくて、そんな演奏を探していました。今朝、久し振りに聴いたジュリーニ指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団の演奏録音の、遅い中でも喜びを覚える演奏に感心しています。これは1970年頃の録音で、ジュリーニは約10年後にロス・アンジェルス交響楽団と同曲の録音を行い、さらに晩年スカラ座のオケと録音しています。ジュリーニは若い頃はきびきびした演奏をしていたのですが、そんな頃に既に「田園」をスローテンポで演奏していたのです。疲れた身体と疲れた神経を休める音楽による温泉療法のような場合には、出だしの挨拶代わりの短い序奏の後の加速は”きつい”ものがありますが、ジュリーニはあまり加速しません。ゆったりと、確実に沁みてくる感じです。

>HABABI 様
おはようございます。コメント感謝です。
ジュリーニ/フィルハーモニア管盤。是非探してみたいと思います。
僕は第1楽章が遅いのが好きです。ヨッフム、アバド、ザンデルリンクあたりがゆったりとしたテンポで好きです。
ジュリーニの晩年のミラノ・スカラ座フィルのは、実によく歌う演奏で良かったんですが、少しリズムの衰えが出ていたようにも思います(リズムよりも歌を優先した結果でしょうけれど・・・・)。
有り難うございました。これは、是非見つけたいです。

疲れた身体と疲れた神経を休める音楽による温泉療法・・・・エエですね。
ジュリーニ。

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