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シューベルトの交響曲第8番 ロ短調「未完成」 C・クライバー/ウィーン・フィル

今日は懐かしいLPを。発売からもう28年になります。

シューベルトの交響曲第8番 ロ短調 D759「未完成」。
カルロス・クライバー指揮ウィーン・フィルの演奏。
1978年9月、ウィーンのムジークフェラインザールでの録音。DG盤。

精緻で新鮮な表現と、強靱な生命力と。
これがクライバーの「未完成」。

第1楽章は速めのテンポとダイナミズムが特徴的。
特に弱音部での緊張感は比類がない。そして、グイッと入ってくるフォルティシモの強烈な一撃。おおっ!と驚いていると、即座にシューベルトの柔和で優美な歌に変化している・・・。
音楽が次々に新しく生まれて、それがまたすぐに姿を変えて、聴き手の前に現れる。
たった今、シューベルトの音楽が生まれている、その瞬間に立ち会っているような聴感。瑞々しいこと、この上なし。

楽章後半では強烈なアッチェランドもある。明と暗の対比が劇的で、音楽が熱い。
さすがにクライバーと思う。そして、それを支えるウィーン・フィルの抜きん出た表現力、合奏力。弦楽セクションなど、「スウィング」しているような感じさえする。素晴らしい。

第2楽章は、優美な歌が続く。シューベルト特有の不安な気分を秘めた歌。
ここでも強弱のコントラストが鮮やか。特に低音部が恐ろしい、虚無的な気分をたたえている。何物かから逃げだそうとしているような気分もある。ウィーン・フィルは、そこを痛切に表現してゆく。
クライバーが短く音を切らせ、ウィーン・フィルもその棒に反応しているのだが、ホールの余韻・残響が良いのだろう、その残った響きが耳に届く・・・・これが全く美しい。絶美と言っていいかもしれない。
コーダはゆったりとしたテンポ。消えゆく旋律の処理が、これまた美しい。


そして、演奏が終わった瞬間、ああ、この曲は未完成だったことに気づきます。
あとがない、続くものがない、何でシューベルトはこの後を書いてくれなかったんかなぁ・・・・・惜しいなぁ・・・・と強く思う・・・・クライバーの「未完成」は、そんな演奏でもあります。


録音も素晴らしい。
だいたいクライバーの正規録音は、良いものが多いんです。
演奏が新鮮で素晴らしいので、録音まで良く聞こえてしまうのかもしれません。
30年経過した今も、十分に鮮やか。好録音と思います。



<シューベルトの「未完成」 自己リンクです>
■チョン・ミュンフン/フランス国立放送フィル
■ベーム/ベルリン・フィル
■カラヤン/ベルリン・フィル(EMI盤)
■ジュリーニ/シカゴ響
■シノーポリ/フィルハーモニア管
■ヴァント/ベルリン・フィル
■ブロムシュテット/ドレスデン・シュターツカペレ
■ケルテス/ウィーン・フィル


AUTHOR: 望 岳人 URL: http://kniitsu.cocolog-nifty.com/zauber/ DATE: 09/05/2007 12:47:55 こんにちは。。以前、ケルテス/VPOの記事にTBさせてもらったのと同じ記事からですが、C.クライバーの同じ音源のCDの記事からトラックバックさせてもらいました。

CDでも非常に雄雄しく力強い『未完成』だと思いました。録音もいいですね。LPではまた音楽の深みが違うと思いますので、うらやましいです(^^♪

以前のコメントでも書かれていましたが、この後に第3楽章、第4楽章が続くことを予感させますね。最近ブロムシュテットを聴いたばかりですが、この記事を拝読してクライバーのをまた聴いてみたくなりました。

ポケットスコアには第3楽章のスケッチ楽譜が掲載されていたりして、マーラーの10番のような復元演奏も確かあったと思うのですが、聴かれたことはありますか。第2楽章までの凄さに比べて少々平凡なスケルツォだったと記憶しております。
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コメント

>峠茶屋の爺 様
こんにちは。いつもお世話になります。コメント感謝です。
そうです、そうです、昔は「運命」に「未完成」、そして「新世界」でした。僕は今でもこの3曲が大好きで、ついつい手が伸びます。
「未完成交響楽」という映画もありましたね。
「我が恋の終わらざるがごとく、この曲も終わらざるべし」・・・・・だったでしょうか。ロマンティックな映画でした。

この3曲に「ジュピター」か「40番」、そしてチャイコフスキーの「悲愴」あたりを組み合わせたLP、昔は沢山ありました。
大衆好み、通俗名曲・・・・今でも、僕の原点です。
有り難うございました。

こんばんは。
残暑が厳しいですが、さすがにつくつくほうしばかりで、
クマゼミは聞かなくなりましたね。

クライバーの未完成はCDで初めて買いました。
一枚が3,500円で帯は紙ではなく、ステッカーになってます。
「簡単にはがせます」という注意書きも書かれてますね。

クライバーは演奏も録音も素晴らしいものばかりですね。
2回のニュー・イヤー・コンサートも
70年代までのウィーン・フィルに戻ったかのような演奏のように思います。

クライバーは復帰にあたってウィーン・フィルとのグランパルティータを
望んでいたというのは本当でしょうか。
間違いであったとしても考えただけでワクワクします。

こんばんは。
この曲、ことに最近は7番だか8番だかよくわからないので、「未完成」がしっくりきます。
このクライバー盤は辛口というか、切り込みの深い演奏で気に入っています。シューベルトのこういう激しい演奏って、わりと少ないですね。
TBさせていただきました。

>hsm 様
こんばんは。いつもお世話になります。コメントを有り難うございました。
ええっ!グラン・パルティータですか?・・・・
それは知りませんでした。もし本当なら、それこそワクワクしますね。あの第3楽章アダージョなど、どうなるんでしょう?・・・・想像するだけで楽しくなりますね。

昔のCDは3,500円が相場、DGやDECCAのCDにはステッカーが貼ってありました。懐かしいです。そして高価でした。
それにしても、クライバーのCD・レコードは好録音が多いです。
おっしゃるように、ニューイヤー・コンサートもエエ音で楽しんでいます。

>吉田 様
こんばんは。コメントとTBを有り難うございました。
クライバーの「未完成」は強靱で、新鮮な演奏でした。続く楽章を聴いてみたいと思わずにはいられない、でも未完成なので続かない・・・・そんな演奏でした。
シューベルトの「未完成」は8番、「グレート」は9番・・・・で僕はいきたいとおもいます。小林旭よろしく、昔の名前で出ています^^。

こんばんは。
クライバーには、いつも酔わされます。音が出たその瞬間に、生まれたての初々しい音楽が沸き立ってくるように思います。
クライバーのLP、CDを聴くとき、コンサートに出かける時のワクワク感やドキドキ感があります。一喜一憂の時を共にする感覚がそこにあるように感じます。
『未完成』は、年少の私にとっては『運命』の『おまけ』みたいな感じでした。それが私の表舞台に出てくるきっかけになったのが、クレンペラーやライナーの演奏でした。本当に美しい曲ですね、『未完成交響曲』は。

>あるべりっひ 様
おはようございます。いつもありがとうございます。
C・クライバーのレコードを聴くときのワクワク感、おっしゃるとおり、コンサートに行くときのような気分になりますね。
そして、音楽が初めて生まれたような瑞々しい表現。いつ聴いても素晴らしいと思います。この人は聴き慣れた名曲を(それこそ耳にたこができるほどの)、フレッシュに生まれ変わらせる指揮者でした。

「未完成交響曲」、僕はワルターやケルテス、ジュリーニが思い出深いです。

こんにちは。
 3番と8番のカップリングですね。私が聴いたのはもうCDになってからでしたっけ。
 個人的にはこの録音、3番の方が結構印象深かったです。8番もいいんだけど、あまり聞かない3番の方が気になって....(笑)


>Verdi 様
こんばんは。コメント感謝です。
そうです、このレコードは3番と8番のカップリングでした。
「未完成」が目当てでこのLPを購入したものですから、「未完成」の衝撃がやはり大きかったです。当時は3番はほとんど聴きませんでした。
その3番。これもフレッシュで劇的な演奏で、大変面白いです。
例えば、ベームやスウィトナー、C・デイヴィス、H・シュタインなどとは、全然違います。溌剌で劇的、クライバーは、いつでも音楽が生まれたての姿で出てきます。

カルロス・クライバー指揮ヴィーンフィルによるシューベルトの交響曲第3番と第8(7)番「未完成」

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◎シューベルト交響曲第3番ニ長調 D.200 交響曲第8番 ロ短調 D.759 「未完成」カルロス・クライバー指揮 ヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1978年9月11日-15日 ムジークフェライン

C・クライバーのシューベルト「交響曲第8番"未完成"」

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シューベルト 交響曲第3,「未完成」 C・クライバー指揮ウイーン・フィル 
シューベルトの「未完成」といえば、題名だけは誰もが知る名曲中の名曲。レコード会社が企画するなんとかベスト100なんていうシリーズのカタログの筆頭が「運命」/「未完成」のコンビであることが多かった。今はそうでもないみたいだけど。
最初に買ったのは、フルトヴェングラーのコロンビア盤。A面には「未完成」のあとに「運命」の1楽章が入っていて、2楽章がB面から始まっていた。その次に入手したのはカラヤンの60年代...

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