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マーラーの交響曲第9番 ニ長調 ショルティ/シカゴ響

今日は午前中に30分ほどザーッと来まして。
ええ、「雨」です。久しぶりでした。おかげで少し涼しくなりました。
我が部屋も30.4度。普段は35度を超えますので、この温度でも涼しく過ごしやすく感じます。
さあ、これで猛暑が収まってくれるかな?

さて、今日もマーラーを聴いてます。

マーラーの交響曲第9番 ニ長調。
ゲオルク・ショルティ指揮シカゴ交響楽団の演奏。
1982年5月、シカゴのオーケストラホールでの録音。DECCA原盤。ロンドン・レコード発売のLP全集から。

マーラーの9番はイイ。凄い交響曲と思う。
現世の利欲・恩讐と彼岸の憧憬と。人生の縮図のような音楽が、聴き手の魂を揺さぶる。
ショルティのマーラーは、作曲家が書いた構造を詳細に提示してくれて、この交響曲の真実を正しく再現した(変な言い方だが(^^ゞ)ものだと思う。
オケも最高度の技術とパワーでショルティの棒に応えていく。その力量が凄すぎるので、機械的、或いは筋肉質に感じるのだが、そこまで到達するポテンシャルは何度聴いても素晴らしいと思う。

第1楽章から、もうため息が出るほどの圧倒的なオーケストラ。こんなに巧い9番、他に想像がつかない。
ショルティの指揮も円満。1970年代末くらいから、ショルティは、かつての先鋭的な指揮は影を潜め、豊かで丸みを帯びた音楽をやるようになったと思う。この第1楽章はその証左と思えるほど、円満で、強引なところがない、大人の音楽になっている。
ティンパニとブラス・セクションは秀逸。そして、フワッと柔らかく応じる弦も美しい。
第2楽章のテンポはショルティにしては遅め。ゆったりと肩の力を抜いて歌ってゆく。
中間部では一気に速くなって、緊迫感も強まる。何者かに追いかけられているような表現。アンサンブルはいささかも乱れず、当然、落ちる楽器もなく、スケール豊かに音楽をつくってゆくシカゴ響こそ、偉大と思う。
音量も大きい。その昔、このオケの実演を聴いたときに、その音のデカさに肝をつぶしたことを思い出す。スゴイ。

第3楽章はクッキリと明快なロンド・ブルレスケ。テンポは快速。
この楽章も、遁走するような表現。それは、マーラーの死への恐怖だろうか。
ブラス・セクションがスゴイのだが、弦もホンマに素晴らしい。ヴァイオリン群のしなやかな響きとよく揃った合奏は、もっと賞賛されていいと思う。CSOの弦は上手い。美しい。

フィナーレは、アンサンブルだけでなく、ソロも美しい。
ヴァイオリンの弱音でのソロなど、泣けてくる。ホルンのソロは懐かしい響きで胸を打つ。
そしてラストは息をのむばかりの熾烈な弦楽合奏。マーラーの、これは彼岸か。


録音が美しいです。
今も最高水準と思えます。さすがにDECCAです。
音質、余韻、定位、音場とも文句なしの素晴らしさ。我が家のオーディオとの相性もエエようです。


<マーラーの9番交響曲 自己リンクです>
■ウーヴェ・ムント/京都市響
■ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
■クーベリック/バイエルン放送響
■ノイマン/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管
■レヴァイン/フィラデルフィア管
■バーンスタイン/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
■アバド/ベルリン・フィル
■ジュリーニ/シカゴ響
■インバル/フランクフルト放送響


AUTHOR: hsm DATE: 08/30/2007 19:06:26 82年の録音だったんですね。
ショルティはロンドンともマーラーを取り上げていますね。

84年か85年にこのコンビで来日し、5番がTV放映されましたね。
当時ビデオを持っていなかったので、
TVにかじりついて観たのを覚えています。
無理してでも録画を頼んどけば良かったと今でも思います。

9番はブーレーズ/シカゴを持っていますが、
第1楽章の最初の方でTp大き過ぎ? と思いつつ、
楽譜を見ると正に楽譜の指示通りだったので、
やはりハーセスは凄いなぁと改めて思いました。
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コメント

>hsm 様
おはようございます。コメント感謝です。
ハーセスのトランペット、素晴らしいですね。シカゴ響を聴くときの楽しみはこの人のトランペットとグレヴェンジャーのホルン。名手だなぁと思います。
ブーレーズ盤も聴きますが、とてもクール。見通しの良い、あまり思い入れのない、曲の構造を解きほぐすような感じの、面白い演奏でした。トランペットには気づきませんでした。今度ゆっくり聴き直してみたいと思います。

ショルティ/シカゴ響の来日公演、凄かったですね。あんなに音の大きいオケを僕は知りません。

>ニョッキ 様
おはようございます。いつもお世話になります。
マーラーの9番交響曲、終楽章はいつ聴いても感動的です。ショルティ/シカゴ響の演奏はアンサンブルが素晴らしく、おっしゃるようにシャープで張り詰めています。そこがエエですね。
すごいオーケストラだなぁといつも思います。

>Verdi 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
マーラーの9番、確かに巧いオケで聴きたいですね。
あまり上手でないオケで聴くと、ラストで没入できないです。
シカゴ響の巧さは格別で、これに匹敵するオケとなると・・・・さて・・・。
ウィーン・フィルなどもエエですけど、巧さの方向が違いますしね。
BPOが絶好調の時くらいでしょうか。

マーラーの最高傑作9番、実に凄いですなぁ。
ブルックナーのシンフォニーが神々しさに満ちた彼岸の静謐とすれば、マーラーのシンフォニーは現世の苦悩・苦渋に満ちた此岸の喧噪。
いかに静謐で透明な美しい旋律であっても、あくまで現世の音じゃ。
儚い浮世に身を置いている以上、どうしても此岸の喧噪に惹かれるというか逃げ出せず、気が滅入った時などはこの曲をよく聴いたもんですわ。
ショルティ率いるシカゴ響が、BPOやVPOを凌いで世界No.1のオケだと高く評価された頃の録音ですな。ちょうどベームが亡くなり、カラヤンがザビーネ・マイヤー問題でBPOと対立していた頃ですな。
自己リンクにあげられておる、色彩感溢れるレヴァイン、歌のあるジュリーニもエエですな。その他バーンスタイン/BPOは外せんし、ワルター/VPO、バーンスタインの向こうを張ったカラヤン/BPOもなかなかエエと思いますぞ。

こんばんは。
ショルティのマーラーは、なんだかんだ言ってみんないいのですけど、この9番も例外ではありませんね。
同じシカゴとやったジュリーニ盤も相当いいですが、オケの機能美を自然に発揮させているのはショルティ盤ですね。
技術的に文句のつけようのない演奏だと思います。

>峠茶屋の爺 様
おはようございます。いつもお世話になります。コメント感謝です。

なるほど、ブルックナーは神々しさに満ちた彼岸の静謐、マーラーは現世の苦悩・苦渋に満ちた此岸の喧噪・・・・・・ホンマですね。中でもマーラーの9番はスゴイと思います。
ご指摘のワルター、バーンスタインカラヤンの3巨匠のライヴ盤、所持はしているんですが、まだエントリー出来ていません。クレンペラー盤もそうなんですが、巨大な、内容の重い演奏なので、聴くと疲れますし、なかなか文章には出来ません。
これらの9番(ライヴ盤に超名演が多いですね)は、一生に何度も聴けないなぁと思っています。

>吉田 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。

シカゴ響の9番、ジュリーニ盤もありましたね。これも大好きな演奏でした。徹底して歌うマーラー、ものすごい個性だと思いました。
同じシカゴでもショルティは楽譜のままというか、マーラーの心の中にはあまり踏み込まないというか、クールなアプローチだと思うんですが、出てくる音楽は、オケのスゴイ技量もあって、素晴らしい演奏と思いました。

吉田さんが仰るとおり、機能美はショルティ盤ですね。
どちらもスゴイと思いつつ。

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