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モーツァルトのピアノ協奏曲第23番 K.488 ポリーニ(Pf) ベーム/ウィーン・フィル

猛暑が続きます。たまらんですね。

さて、古いLPレコードは、時々取り出して聴いてやると、針のトレースで溝の掃除ができるようです。衣服の虫干しみたいなもんです。
そして久しぶりに眺めるジャケットも、LPは大きくてイイもんです。
今日のLPはベーム晩年のもの(でも矍鑠としてます)、そして共演のポリーニが若い!「大理石のような」、「ギリシャ彫刻のような」と形容された当時のピアノが、その風貌から甦ります。

モーツァルトのピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488。
マウリツィオ・ポリーニのピアノ独奏、カール・ベーム指揮ウィーン・フィルの演奏。
1976年4月、ウィーンのムジークフェラインザールでの録音。DGの国内盤。

第1楽章冒頭の序奏が実に安定してふっくらと豊かな音。確かな手応え。
ウィーン・フィルの持ち味を十分に引き出していて、ベームとウィーン・フィルとの信頼感が見えるような演奏。
ポリーニのピアノも、テンポが安定していて実にイイ。落ち着いていて、性急にならず、華美にもならず、いかにも古典といった佇まい。構成感がしっかりしていて、格調高い音楽の運びと思う。
ピアノの音は、粒ぞろいの美しさ。真珠をちりばめたような感じ。アナログLPのせいか、一音一音が太く、しっかりと鳴っている。オケの安定感に加えて、ピアノの安定感も抜群。
主導権はベームにありそう。・・・と云うより、ポリーニが晩年のベームに敬意を表しつつ演奏している、というべきか。

第2楽章は、ウィーン・フィルの伴奏が美しい。ウットリするほどの美しさ。ため息が出る。弦と木管が一体となって、これ以上ないくらい清潔で優美な響きを聴かせる。アンサンブルも綺麗。
呼応するポリーニのピアノも美しさの極み。刻々と色彩も変化してゆく。
第1楽章の明に対して、この楽章は暗。翳りが感じられる演奏。モーツァルトが書いた秋のモノローグ、その感じがよく出ていると思う。

フィナーレは明快。晴朗なモーツァルト、晴れ上がった空が突き抜けてゆく。
ポリーニのピアノがまたスカッと爽やか。混じりっけなしの清純さ。テンポは安定しているし、これぞ古典の演奏という感じ。

K.488は、いろいろなアプローチの演奏がある曲と思いますが、このレコードは古典の美しさを表出した感じ。この格調の高さと晴朗な響きは素晴らしいと思います。

録音は、標準的なもの。
アナログらしい暖かい音がするのがエエです。
CDではどうか分かりませんが、この感じが出ているとエエですね。



AUTHOR: 望 岳人 URL: http://kniitsu.cocolog-nifty.com/ DATE: 08/17/2007 09:04:18 毎日暑い日が続いていて、とうとう山形市の最高気温記録が昨日破られましたね。

さて、紹介されているLPは、私にとっても大変懐かしいもので、第23番のピアノ協奏曲を愛好していた当時(今も愛好していますが)、グッドタイミングで豪華コンビ(というかVPOもいれてトリオ?)のLPが発売され、レギュラープライスの新譜をエイヤという感じで購入たものです。mozart1889さんが書かれている通り格調の高い演奏で、その後ポリーニはあまりモーツァルトを弾かないので今となってはその意味では貴重なものかも知れませんね。私もこのLPのCDはまだ入手していませんが、LPのポリーニのショパンのプレリュードやエチュードもよく聴き、その後入手したCDではLPの鮮烈な響きは得られませんでしたので、LPを今でも大切に保管しております。
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コメント

お暑うございます。こう暑いと発熱するアンプに手が伸びません(^^ゞ
毎度エアチェックの話しで恐縮ですが同じコンビのテープを持っています。
1977年8月17日のザルツブルク音楽祭でのライブです。LPのほうは聴いていないので何とも云えませんがmozart1889様のコメントを拝見すると
ほぼ同じような演奏なようです(当たり前?)
ポリーニのモーツァルトは少ないようですが少し前にFMで聴いた21番は出色のものでした。

これだけ暑い日がよう続くもんですな。
ベーム/ポリーニのコンビはホンマ懐かしい。爺はベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番、ブラームス:ピアノ協奏曲第2番もよう聴いたもんじゃ。
弱冠18歳でショパンコンクールに優勝した後暫く世を遠ざかり、演奏活動を再開した頃の収録じゃったな。絶賛される一方で、機械的・冷たいと叩かれもした。
しかしこれほどの巨匠と若き天才のコンビはもう音楽界に現われんじゃろう。それに自らの眼鏡に適った曲しか演奏せんから、記録に残された一曲一曲が貴重じゃな。C・クライバーに通ずるものを感じるのう。
商業主義におもねる事のない高邁な精神は極めて高く評価したい。
仲が悪いのに20億円近い年収に惑わされて似非友情を交わし、レベルの低いコンサートで一般聴衆を愚弄し続ける三大(馬鹿)テナー(おっとゴメンよ)は爪の垢でも煎じて飲めと言いたい。

>望 岳人 様
こんにちは。コメント感謝です。有り難うございました。
これ、懐かしいLPなんです。23番のピアノ協奏曲を愛聴していたとき、このポリーニ盤とハイドシェック盤、そして出たばかりのアシュケナージ/フィルハーモニア管盤を、よく聴き比べたものです。
このLPはレギュラー価格、望さん同様、僕もエイヤとばかりに購入した記憶があります。ポリーニにベームにVPO、いや全く豪華メンバーでした。

ポリーニのLPは、僕もCDで買い直していないんですよ。望さんと同じです。なるほど、鮮烈な響きはLPが上ですか。ありがとうございました。

>ひろはや 様
こんにちは。コメントを有り難うございました。
そうです、そうです、19番の協奏曲がカップリングで、こちらも名演でした。ベームとポリーニ、VPO・・・・・このコンビはベートーヴェンの協奏曲3番~5番、そしてブラームスの1番協奏曲でしか聴けませんでした。

時々、LPを聴いてやると、それが溝の掃除になるようです。盆は忙しかったんですが、週末にのんびりと、暑すぎて音楽を聴く気になかなかなれませんが、LPに針を落とそうと思っています。
このLPのころ、ホンマによく買ってました・・・・・・。

>Verdi 様
こんにちは。いつもお世話になります。コメント感謝です。

ポリーニとベームの組み合わせは面白いです。
ポリーニは敬老精神を発揮して、ベームに気を遣っている感じなんですが、ベームは巨匠の貫禄・年寄りの我が儘で、全くポリーニに配慮していない・・・・そのアンバランスさが、面白く聴けます。

ポリーニのピアノは最高、VPOの響きも最高、ベームの指揮はまさに正統派、文句なしなんですけれどね。

>天ぬき 様
こんにちは。コメントを有り難うございました。
さすが天ぬきさん、このコンビのライヴをエアチェックなさっていたんですね。
凄いなぁ。1977年ですから、ちょうどレコーディングと実演が重なる時期ですね。ザルツブルクでの実演ですから、さぞや人気を博したことでしょうね。
今聴いても正統派の演奏で、ポリーニのピアノが輝くばかりに素晴らしいです。名演だなぁと思います。

>峠茶屋の爺 様
こんにちは。いつもありがとうございます。コメント感謝です。
若き天才と老巨匠のコンビ、よくぞ、このモーツァルトが遺されたと思います。ベートーヴェンやブラームスでのピアノ協奏曲も、このコンビは格調高く高潔な名演を聴かせてくれました。
特に1970年代に沈黙から復帰したポリーニの演奏は、切れ味鋭く、説得力強く、充実しきっていましたね。

悪しき商業主義・・・・三大テナーのライヴCDは聴く気はしないですね。
個別にはカレーラスのアリア集とか、パヴァロッティのイタリア民謡など気に入っているんですが、金のにおいのするCDはアカンです。

23番は(も?)好きな曲で、いろいろな演奏を聴いています。このところはまりこんでいるのはカーゾン/セル盤です。

>hiromk35 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
カーゾンとセル!・・・・・これは興味深い組み合わせですね。
カーゾンは大好きなピアニストです。あの清潔感がたまりません、

正規盤では見かけたことがないんですが、ライヴ盤ですか?

>mozart1889様
カーゾン/セルはDECCAの正規盤です。オケはウィーン・フィル。1964年、ボスコフスキーやバリリが現役を張っていた頃の、ウィーン・ソフィエンザールでのスタディオ録音。国内盤で UCCD-3429 です。まだカタログにあると思いますよ。

>hiromk35 様
こんにちは。
DECCA正規盤でしたか。カーゾンのモーツァルトはてっきりブリテンとケルテスの指揮とばかり思っていました。
セルとの共演盤、これは探してみたいと思います。
有り難うございました。

私が所有しているのはCDなので、mozart1889さんと同じように聴こえるかはわかりませんが、素晴らしい演奏だと思います。
ベームの演奏(主に70年代)は、純白でとても美しい音色が魅力だがテンポが遅めに感じられる、というのが少し不満でした(年齢を考えれば仕方ないのかもしれませんが)。しかし、この演奏は私にとっては適正と感じられるテンポで演奏されています。他の演奏も、このくらいのテンポで演奏しててくれればなぁ、などと思いました。
ポリーニは、あまりよくない評判を聞くことが多いような気がするのですが、この演奏を聴くとそんなに悪くないのではないかという印象を受けます(これ以外にポリーニのCDを持ってないので、今の状況とかはわからないのですが)。しかし、よく聞く機械的といった批判も、まぁ、的外れではないかなぁ、という気もします。私自身は、そういう演奏が悪いとは思わないのですが。

>ホムラ 様
こんにちは。毎日暑いですね。コメントをありがとうございました。
1970年代のベームは、確かに鈍足でした。モーツァルトやベートーヴェン、ブラームスの交響曲は、だいたい遅いですね。実演ではそうでもなかったようですが(1975年のNHKライヴなど)、今思えば、この遅さが良いように感じています。
ポリーニとのモーツァルトでも、万全の安定感がありますね。第1楽章の入りが、セカセカしないのはイイです。ポリーニのピアノも見事なもんだと思います。
ベームとのコンビではベートーヴェンのピアノ協奏曲も、今聴くと、実にイイんです。発売当時は、なんとなく個性のない演奏のように思えたんですが、なんのなんの、ベームの伴奏もポリーニの大理石のピアノも、スゴイと思います。

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