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ブルックナーの交響曲第9番 ニ短調 ジュリーニ/ウィーン・フィル

ブルックナーを聴き続けてしまいました。
ブルックナーの交響曲は大曲ばかりですが、その大きな流れに身を浸す感じで聴くのはエエですね。ソファーに深く腰を沈めて聴いていると、体全体が浮き上がってゆくような錯覚に陥ることもあります。

そして、コメントをいただいていると、ホンマに皆さん、ブルックナーがお好きなんだなぁと思います。名演盤、教えてください、是非、紹介してください。
四国の草深い田舎住まいゆえ、なかなか実演を聴きに行けません。CDやレコードで活を癒していますので、是非、いろいろ教えてください。

さて、掉尾は9番。

ブルックナーの交響曲第9番 ニ短調。
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ウィーン・フィルの演奏。
1988年6月、ウィーンのムジークフェラインザールでの録音。DG盤。

ジュリーニはブルックナーの後期三大交響曲をDGに遺してくれた。いずれも名演と思う。ゆったりと、深々とオケを鳴らして、歌にあふれた演奏だった。
この9番交響曲も、70分に及ぶ大作。

第1楽章は物々しく、ゆったりと始まる。
遅い。大変遅い。止まりそうなところさえある遅さ。スケール雄大で、ブルックナー最後の交響曲にふさわしい開始と思う。
そして、歌。ジュリーニはいつだって歌う。このブルックナーも例外ではない。歌、歌、旋律線がとにかく美しく歌われる。
オケも大変に美しい響きで応じている。さすがにウィーン・フィル。弦の柔らかさと高貴ささえ感じる輝き。あまたあるオーケストラの中でも別格の美しさと思う。頬を愛撫し、心の中にノスタルジーを起こさせるような、優しい弦の音がたまらない。
ジュリーニ独特のテヌート奏法もイイ。一つ一つの音を丁寧に伸ばしつつ、こぼれるような歌を盛り込んでゆく。ああ、いつだってジュリーニは彼の王道をゆく。このメロディ・ラインはやがてどんどん澄んでいって、高貴な感じさえ醸し出してゆく。

第2楽章はスケルツォ。
金管群は豪快だが、アンサンブルが達者で、響きがだぶつかないのがイイ。ティンパニの強打も、合奏の中によく融け込んで、オーケストラ全体がシルクのような肌触りで響いてゆくのが素晴らしい。
テンポはここでも遅め。ゆったりと克明に進んでゆくのだが、この野人的なリズムでさえも、ジュリーニが振ると、歌心を感じてしまう。スゴイ個性だと思う。

そして、感動的なフィナーレ。ブルックナー自身は、第4楽章の準備もしていたのだろうが、この9番交響曲は、このアダージョで完結しているような気がする。それだけ名品ということか。
演奏はもう大変に美しいアダージョであって、滔々と流れてゆく大河のよう。弦楽セクションの美しさと鮮やかさはいかばかりか。木管の味わい深い響きも、花を添える。
ブルックナーが自身の作品の中で、最も美しいと自信を持って語ったという。ジュリーニとウィーン・フィルで聴くと、まさに、至高のアダージョと思われてくる。

ブルックナーの最高傑作は、完成されている第8交響曲だと僕は思います。しかし、ジュリーニのこのフィナーレを聴くと、この未完の交響曲こそ、最高傑作になるはずだったか・・・・・とも思います。いや、ホンマに名品ですなぁ。


1980年代末の録音なので、今も新鮮で聴きやすい音です。
オケの瑞々しさや、パワー全開の迫力など、文句なしです。


※ ブルックナーの交響曲第9番 自己リンクです ※
■ハイティンク/ロイヤル・コンセルトヘボウ管
■シューリヒト/ウィーン・フィル
■ヴァント/北ドイツ放送響
■ショルティ/シカゴ響


AUTHOR: 猫よしお DATE: 06/23/2007 04:55:54 おはようございます。
前回と同じコメントになりますが、やはりブルックナーの9番もウィ-ン・フィルだとシューリヒト盤になりますね。
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コメント

>ひろはや 様
おはようございます。コメント感謝です。いつもお世話になります。
ハイティンク/ACO盤、シューリヒト/ウィーン・フィル盤、そしてヨッフム/SKD盤・・・・いずれも甲乙つけがたい名盤ですね。
さすがにこの曲になると、あまり極端なデフォルメは出来ないようです。

ジュリーニのは異質な名演、歌心に満ちたブルックナーと云えそうです。

そういえば、今年の9月27日の広島交響楽団定期演奏会は、秋山和慶指揮で、シューベルト「未完成」、ブルックナー9番です。
ふむ、これは是非聴きに行かなければ。

この曲はワルターの演奏が好きです。
ワルターが演奏すると、どこかマーラーみたいな響きが聞こえてくることがあるんですよね。

シューリヒトは8、9番を持っているのですが、僕はあまり良い聴き手では無いようです。

おはようございます。
ある時期ブルックナーといえば9番ばかり、LP(シューリヒト盤)では面返しが面倒なのでオープンにコピーしていて聴いていた時期がありました。
時代はCDとなり最初に発売された9番(多分)のハイティンク盤に飛びついて購入した記憶があります。正直言って当時はまだ希少であったCDだから買ったのですが、聴いてみて演奏と録音の素晴らしさに驚いたものでした。以後9番は殆どハイティンク盤で聴いています。
ジュリーニ盤は未聴です。ジュリーニは以前結構聴いてみたのですが私の好みとは違うと思って以来購入していないもので。。。^_^;

>Summy 様
こんにちは。コメントをありがとうございました。
ブルックナーの実演、エエですね。楽しみですね。僕も近くであれば、是非聴いてみたいと思うんですが、愛媛の田舎ではなかなか出会えません。

ワルターのブル9、僕は先日BOXで購入したんですが、あらら(^^ゞ、まだ聴いていなかったです。こりゃ、聴いてみなイカンですね。

>天ぬき 様
こんにちは。いつもお世話になります。
ジュリーニのブルックナーは、遅い、歌う、音をのばす(テヌートする)のが特徴だと思います。
僕はその遅さが良かったりします。

ハイティンク/ACOのブルックナーは素晴らしい演奏ですね。指揮良し、録音良し、そして何よりコンセルトヘボウの音響が素晴らしいです。
名盤だと思います。

初見参でござる。
宇野某が絶賛するシューリヒトやクナを聴いてがっかりした爺は、理想の演奏を求めてブル9を36枚、ブル8に至っては62枚も買い集めてしまったのじゃ。
先ずはブル8じゃが、マタチッチ、ハイティンク、セルなどはいい演奏で爺も異論はござらん。とかくいわれるカラヤンも88年盤は枯れた味で悪くはないぞ。ここに出ておらんものでは、ギーレン(SWF交響楽団、90年)、レグナー(ベルリン放送響、85年)、ドホナニー(クリーブランド響、94年)、スクロバチェフスキー(ザールブリュッケン放送響、93年)なんかもなかなかのもんじゃぞ。なかでもレグナーはお勧めじゃ。ちなみに爺はチェリをよく聴いておる。

ブル9じゃが、未完成とは言うがこれで十分。昇天するように消え入る第3楽章のエンディングを聴けば、これ以上何が要るというのじゃ。
ジュリーニはええ。カラヤンも捨てたもんじゃないぞ。意外だがバーンスタインのブル9もいける。マーラーじゃないぞ。あとはやっぱりチェリとティントナー。ブル9は棺桶に片足突っ込んだような爺様の演奏が最高じゃ。神々しさが必要なのじゃ。
爺は朝比奈の大阪最後の演奏会でブル9を聴いた。最高のブル9だったが、実はエンディングとともにあの人は昇天してしまったのじゃ。ヨッフム、カラヤン、バーンスタイン、ティントナー、朝比奈、ラストレコーディングは皆どういうわけかブルックナーなのじゃ。
爺のたわ言を言わしてもろたが、まだまだもうろくはしとらん。一遍聴いてみてはどうかのう。

>峠茶屋の爺 様
こんにちは。初めまして。ようこそおいでくださいました。あらら、スゴイ数のブルックナーですね。博物館が出来ますね。さて、8番ですが、爺さんご指摘の盤では、ドホナーニとギーレンは未聴です。機会があれば聴いてみたいですね。レーグナーは少しテンポが速く、颯爽としておりました。スクロバチェフスキーは全集が激安だったので購入しましたが(アルテ・ノヴァ時代)、オケが大健闘だったと思います。
9番ではバーンスタインの演奏がまるでマーラーのようで面白かったです。ティントナーも全集で聴いていますが、オケが素朴な味わいで親しみ深いものでした。チェリビダッケはDGのボックス盤ですので、新しいEMI盤で聴いてみたいなと思っています。ヨッフムはSKDの全集が素晴らしく、DG録音の旧盤は9番がもっとも良かったと思います。

今晩は、
ジュリーニはシカゴ盤(EMI), ウィーン盤とも解釈に大きな差はないようですね。シカゴ盤は録音で、オケが遠く感じます。

>棺桶に片足突っ込んだような爺様の演奏が最高
クレンペラー/フィルハーモニア管、特にアダージョが
なんともいえぬ味がありますね。

遂に大ラス、第9番にたどりつきましたね。おかげさまで私もブルックナーを聴きなおすことが出来ました。
この曲、ヨッフム/SKDは悪くはないのですが、欲求不満もチラリと感じています。もっと霊的エネルギーの放射を!と。これ、チトあぶない表現ですが・・・(^^ゞ
これから腰を入れて探すつもりです。皆様のコメント、とても参考になりました。

こんばんは。
ついに9番ですね。ジュリーニ&VPO、手持ちにはありませんが、ゆっくりかみしめながら歩んでいく印象があります。私は、ジュリーニ&シカゴ響の録音をよく聴きます。
ヴァントの日本ライブDVDが好きですし、マタチッチ&ウィーン響、クレンペラー&Newフィルハーモニア、クーベリック&バイエルン、もよく聴きます。そういえばこれらの演奏みんな晩年の録音ですね。

>ドレドレ 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
ジュリーニ/シカゴ郷の演奏は遠くに聞こえる・・・・・確かに、そんな感じですね。我が家でも同様に響いております。
クレンペラーなども、棺桶が片足入っているクチですね。アダージョなどはまさにそんな感じでした。同感です。

この数日、四国は梅雨空です。もっと雨が欲しいところです。

>hirmk35 様
おはようございます。コメント感謝です。いつもお世話になります。
ヨッフム/SKD盤は、なるほど、霊的な放射に欠けますか・・・・。
ヴァント最晩年、BPOとのRCA盤などは、録音も最高で、演奏もピュアなものでした。純米大吟醸・・・・余計なものは一切ない感じのスゴイ演奏でした。晩年の霊的放射を少し感じましたが・・・・・さて・・・。

僕も皆さんのコメントに教えてもらいました。
チェリビダッケ/ミュンヘン・フィルの演奏は聴いてみたいと思います。

>あるべりっひ 様
おはようございます。いつもお世話になります。コメントを有り難うございました。
ブルックナーの最後の大曲ですから、やはり、晩年の指揮者によるものがエエんでしょうか。クーベリックもクレンペラーも、マタチッチもみんな最期に近いときですものね。
なるほど、老巨匠の演奏がイイですね。

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