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ブルックナーの交響曲第3番 ニ短調 「ワーグナー」(第1稿) インバル/フランクフルト放送響

ようやく梅雨入りです。まだ本格的な雨は降っていませんが、今日あたりから崩れてくるんでしょう。
平年より9日遅いとのこと。そろそろ降ってくれないと、田んぼは大変です。まだ丈の低いイネが、雨を欲しがっている感じです。

さて、今日もブルックナーを聴いています。

ブルックナーの交響曲第3番 ニ短調 「ワーグナー」(第1稿)。
エリアフ・インバル指揮フランクフルト放送交響楽団の演奏。
1982年9月、フランクフルトのアルテ・オパーでの録音。TELDEC原盤。

ノヴァーク版第1稿の衝撃。
この曲の副題「ワーグナー」の意味は、この版を聴かないと分からないのではないか。第2楽章の後半で出てくる「タンホイザー」のリズムなど、痺れるほど。ああ、これがワーグナーなのだ。

インバルは終始緊張感を保ち続けながら、オケを統率する。
フランクフルト放送響は好演。万全のテクニックで、強奏では崩れず、弱奏ではデリカシーを醸し出す。金管が抜群に巧く(実演でも凄かったが)、安定感抜群。
弦楽セクションの響きは透明感があって、やや青みがかった感じ。クールで繊細な響きだと思う。ピアニシモが綺麗なのはTELDECの録音が素晴らしいのと、アルテ・オパーのホールトーンの良さかな。実にいいオケだと思う。
(ほんわかと、暖かく優しい響きのオケが好きな人には向かないかも。)

インバルの指揮は引き締まって、職人気質と言っていいだろう。こつこつと丁寧に、地道な積み重ねを行って、音楽をつくってゆく感じ。

その丁寧さが利いて、第1楽章などは単調になりやすい構造なのだが、音楽を飽きさせない。ついついミリタリー調になってしまうところを、しっかり引き留めて、緊張感のある演奏ぶり。フルートやホルンのソロが非常に美しい。

第2楽章アダージョはこのCDの白眉。
弦楽セクションの美しさが基調であって、中欧の深い森を想像させる静寂感がたまらない。「ローエングリン」などにも通ずるドイツの森だ。ワーグナーだ。
そして、いよいよ出現する「タンホイザー」序曲の素晴らしいこと!オケも最高の音で、ブルックナーの憧憬を歌ってゆく。最高潮。

第3楽章のスケルツォも楽しい。いかにもブルックナーで、9番交響曲のスケルツォと似た雰囲気の音楽。あれほどの切迫感はないが、インバルで聴くと迫力十分。
フィナーレも、インバルの克明で細部までしっかり抉り出す指揮がイイ。フランクフルト放送響が敏感に反応して、引き締まった演奏を聴かせる。

インバルのブルックナーはシャープな切れ味がカッコイイです。
スッキリ系で、もたれないブルックナーでもあります。
インバルより年長の名匠巨匠の演奏と比べると、少し薄味なのかなとも思いますが。オケが素晴らしく、インバルの意図をよく反映している協調が美しく、好ましいと思っています。

録音は素晴らしいです。
今も十分現役盤でしょう。


AUTHOR: narkejp EMAIL: narkejp@netscape.net URL: http://blog.goo.ne.jp/narkejp/ DATE: 06/14/2007 05:42:22 ラニーニャ現象のせいか、高温少雨の夏の予想だそうで、四国の水がめが心配ですね。降るときにちゃんと降ってくれないと、水がたまりませんから(^_^)/
ブルックナーの3番、例によってセル/クリーヴランド管で聴いています。明晰なブルックナーというのがありうるということを理解しました。ヴェルディなどイタリアオペラは大好きですが、ワーグナーの楽劇はちょいと苦手系。でも、「タンホイザー」はレヴァインとメトロポリタン歌劇場のLDで親しんでいます(^_^)/
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コメント

>narkejp 様
おはようございます。コメント感謝です。いつもお世話になります。
雨が少ない年になりそうで不安です。当地西条は地下水が豊富なんですが、それでも渇水になると干上がる井戸も出てきますので。
ブルックナーの3番交響曲は、セル/クリーヴランド管の演奏がありましたね。8番との2枚組だったはずで、よく聴いていませんでした。反省です。
じっくり聴いてみようと思います。
インバル盤で出てくるタンホイザー序曲、かっこいいです。

>猫よしお 様
おはようございます。コメントをありがとうございました。
インバルの第1稿での演奏、大変面白く聴きました。一般的な3番交響曲は、第2稿以降の改訂版だと思います。
第2楽章のタンホイザーの生々しさが違います。面白いです。

>ひろはや 様
おはようございます。いつもお世話になります。ありがとうございます。

ひろはやさんと同感です、ハイティンク/VPOの演奏は素晴らしいですね。僕はハイティンクの再録音シリーズは大好きです。おおらかで柔らかく、誠実で端正なブルックナー、しかもオケは最高であって、貴重な演奏と思っています。
ヨッフム/SKD盤も気に入っています。クーベリック/バイエルン放送響(エーザー版)も素晴らしい演奏で記憶に残りました。

おはようございます。
昔、FM東京のマスターワークス・コンサートという番組のテーマ音楽に第4楽章が使われていました。提供がソニーだったのでセルのレコード。
これを買い求めて第4楽章ばかりを聴いていたのが最初のブルックナーでした。
そんなわけで3番というと今でも自然とセルの演奏で聴くことになってしまいます。
セルの録音とは思えないくらい潤いのあるスッキリとした音
明快で立体的な響きでブルックナーを堪能できます。
蛇足ですが我が家のオーディオではインバル盤より良く鳴ってくれます。

今日は、インバル盤のブルックナー・初稿シリーズが発売されたのは
ブルックナーの録音(LP)が増えて、ブームになっていた頃?ブロムシュテット・ドレスデン盤の録音と同じ頃だったと記憶してます。25年も前のことでしたか・・・。当時は、ブルックナーの異稿に関心を示す人は稀ですし、レコード評論家も戸惑っていたのでは・・。私もこれらを聴いたのは、かなり
後ですが、3番もですが4番初稿を聴いた時は???でした。インバルって凄い!といまさらですが、感心しました。録音の傾向はマーラー・シリーズ(DENON)とは大分違ってますね。バラツキもあって、0番が一番良い録音に思えます。スッキリした音造りはマーラーと同じですが。

連日のように「重め」の音楽が続きますネ。おかげさまでこのところオケものを聴くことが多くなりました。
第3番はヨッフム/SKD、ザンデルリンク/ゲヴァントハウス、セル/クリーヴランドと聴き比べたところです。といっても第二楽章と第四楽章だけ。その他はチョイ聴きですが。
第二楽章はザンデルリンク盤は「のびやかで自然な息づかい」が感じられて気に入っております。
第四楽章はセル盤の透明感があるすばらしいオケの響きを堪能できました。ヨッフム盤ももちろんすばらしいです。
セル、ザンデルリンクともにブルックナーの録音を、なぜかあまり残してくれなかったことが残念です。
・・・とはいうものの、わが家のターンベリー& 8畳洋間ではブルックナーのオルガン的響きというヤツはどうも再生しきれませんが。

>天ぬき 様
こんにちは。コメントをありがとうございました。
昔はFM東京でも沢山クラシック音楽番組を放送していましたね。ライヴ物も多く、一生懸命エア・チェックしたものでした。
懐かしいですね。

ブルックナーの3番交響曲、セル盤が人気ですね。さすがと思います。ただ、録音は我が家ではイマイチ上手く鳴りません。インバルのクールで見通しの良い録音は、素晴らしい音で鳴ってくれます。
システムの相性でしょうか。

>ドレドレ 様
こんにちは。コメント感謝です。ありがとうございます。
インバルのブルックナーは、初稿を使った新鮮さで話題になりましたね。もう25年も前になりますか。確か、「3・4・8番」の組み合わせで輸入盤仕様で発売されたと・・・・記憶しています。
4番も8番も衝撃的な(まるで別の曲のように聞こえました)演奏で、当時話題になりました。思い出深いです。
録音は、さすがにマーラー(DENON)の方が上ですね。TELDECも検討していると思いますが、あの当時のDENONは絶好調でしたしね。

>hiromk35 様
こんにちは。コメント感謝です。いつもお世話になります。
ターンベリーでは、ブルックナーのオルガン的な重厚さ・迫力は出ないんでしょうか。我が家のシステムも限界を感じます。それだけ、ブルックナーの音響は凄まじいのでしょう。
ヨッフム/SKD盤やクーベリック/バイエルン放送響盤が素晴らしいと思っているんですが、ザンデルリンク盤は聴いたことがないんです。セル盤も、まじめに聴いてこなかったので、しっかり聴いてみたいと思います。

ここのところ、ブルックナーばかり聴いていました。
そろそろ、軽めの音楽、聴きましょうか。

こんばんは

この曲の原典版演奏ということであれば、Kent Nagano氏指揮のCDがあって、確かにタンホイザーの部分が聴こえて来ます。しかし、別な版(だと思いますが)、ザンデルリンク指揮のものは、この曲を堂々というか立派というか、とても豊かに響かせて聴かせてくれるように思い、この方を好んでいます。

小生、ブルックナーの交響曲に関しては、補筆復元された第9番の第4楽章に痺れてしまい、すっかり感じ方が変わってしまいました。インバル氏も第4楽章入りの第9を録音しています。

>HABABI 様
こんばんは。コメントを有難うございました。
ケント・ナガノ盤については全く知りませんでした。新しい情報に疎いので、HABABIさんのコメントは有り難いです。探してみたいです。
ザンデルリンク盤、他の方も挙げてましたが。僕は未聴なんです。これは、是非聴いてみたくなりました。有難うございます。

インバルの9番完成盤、これは評を読んだだけで聴いたことがないんです。なるほど、凄そうですね・・・・・。これも聴いてみたいですね。
TELDECの全集では、普通の未完成9番でした。

こんばんは。遅くなりましたが、私も聴きましたのでトラックバックさせていただきました。今聴くと、デンオンのマーラーに比べると硬い音がしますが、当時は音も含めて一世を風靡しましたね。この録音から四半世紀、ブルックナーの交響曲も、いろいろな版の録音が手に入るようになって来ました。ファンにとってはいい時代ですが、「ブルックナーはダメ」という人、若い世代でもけっこういるようです。いちど捕まるとなかなか離れられないですけど。

>stbh 様
おはようございます。コメントとTB、有難うございました。
インバルのブルックナー初稿盤は、一世を風靡しましたね。TELDECの録音の傾向なのか、実にクールな音が印象的でした。4番や8番も、インバル盤はショックでした。
若い人でブルックナーを敬遠する人は、あの冗長さが好かんのでしょうね。ボクらはその冗長さが好きなんですが。
慣れると、野山を散策しているような感じの、楽しい交響曲ばかりだと思います。

Bruckner/Sym3

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そうえいば、しばらくブルックナーを聴いていなかったな、と思ってこれを聴きました。

ブルックナー:交響曲第3番
アーティスト
出版社/メーカー
発売日
メディア
うーん、もう国内盤は売っていないのかしら。輸入版はTowerrecordsでも扱ってないみたいなので、HMVで検索してみてください(このページの左下の窓)。実は今朝、このCDを聴く前にちょっと...

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