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ベートーヴェンのピアノソナタ第31番 変イ長調 作品110 ウラディーミル・アシュケナージ(Pf)

6月に入ってから涼しい日々が続いています。
空は曇天。雨模様の休日でありました。でも梅雨入りはまだらしく、四国地方は渇水の恐れありとの予報なので、この時期、まとまった雨が欲しい気もします。

さて、今日はベートーヴェン後期のピアノ曲を。

ピアノソナタ第31番 変イ長調 作品110。
ウラディーミル・アシュケナージのピアノ独奏。
1972年7月、ロンドンのキングズウェイ・ホールでの録音。DECCAに録音したアシュケナージの全集では、最も初期の録音になる。

このソナタは、ベートーヴェンにしては、全楽章とも形式張ったところが少なくて、自由で即興的、また夢幻的な世界に漂う感じの曲と思う。
アシュケナージのピアノは、クリスタルの美しさ。透明で光り輝く。その燦めきは、硬質の輝き。聴いていると、惚れ惚れする。そして、爽やかで清々しい響きでもある。

そう、アシュケナージのベートーヴェンは、輝くばかりの鮮やかさが特徴。精神性云々は、この際置いておいて、その美しさと曲の夢幻性に酔うのも悪くないだろう。

第1楽章はモデラート・カンタービレ・モルト・エスプレッシーヴォ。
よく歌いながら、熱い気持ちを品よく語りかけるアシュケナージのピアノが美しい。
一つ一つの音がホンマに綺麗。粒立ちが良く、美しく鳴る。高音はもちろん、伴奏の左手だって輝くような美しさ。

第2楽章はアレグロ・モルト。
テクニックはナンボでもひけらかすことは出来るだろうに、アシュケナージは曲想よろしく、淡々と進んでゆく。その奥ゆかしさ、抑制のきいた表現がイイ。

フィナーレはアダージョ・マ・ノントロッポとフーガ~アレグロ・マ・ノントロッポの複合2部形式。
透きとおった哀しみのアダージョ。心が震えているような、それをそっと隠すような表現が素晴らしい。そして、生への執着と天国への階段を表しているようなフーガ。絶品の演奏と思う。その表現を支えるピアノの美しいこと。
巧いもんだなぁと思う。

録音から35年も経過しているのに、今も素晴らしい音。
DECCAの録音陣の凄さを改めて感じます。
アシュケナージのかけがえのない1970年代、彼がピアニストとして全盛を誇っていた時期の、素晴らしい演奏が味わえます。


AUTHOR: narkejp EMAIL: narkejp@netscape.net URL: http://blog.goo.ne.jp/narkejp/ DATE: 06/04/2007 06:02:19 おはようございます。ベートーヴェンの31番のピアノソナタ、いい曲ですね。ブレンデルの演奏で聴いています。アシュケナージは、初期のソナタ集を購入しましたが、自然ないい演奏でした。おっしゃるとおり、録音も良かったですね。後期の演奏も、興味があります。廉価盤で体系的に分売してくれるとありがたいのですが。あとは、DENONのゲルバーの録音が完結してほしいと願っています。
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コメント

おはようございます。
昔、知り合いの女性が結婚したのを知りアシュケナージの後期ソナタ集をプレゼントしました。後日「なんだか盛り上がるどころか、しんみりしちゃった」なんて言われてしまったのを思い出しました。

31番ですが、いつ聴いてもバックハウスの演奏が一番こころにしみ渡ってきます。
他ではグールドの面白い演奏をたまに。


こんにちは。

私もたまたま昨日ベートーベンのソナタを聴きました。
アシュケナージ素晴らしいですね。

同じベートーベンでも弾く人が違うと印象がずいぶん違いますね。
個人的にアシュケナージはデッカから出ているラフマニノフのコンチェルトがお気に入りです。




初めて書きます。
アシュケナージはピアニストとしては最高ですが、指揮者としては最悪です。何でN響の音楽監督なのでしょうか。理解に苦しみます。


>narkejp 様
こんばんは。コメントとTBを有難うございました。
ブレンデルのピアノで聴くのもイイですね。僕はブレンデルは2枚組CDで聴いています。後期の2枚組と有名6大ソナタ2枚組と2種類あります。廉価盤で購入しているんですが、抑制とコントロールのきいた名演でした。
アシュケナージは、その美音に僕はまず酔ってしまいます。

ご推薦のゲルバー、これは是非全集で聴いてみたい人です。DENONでの幾つかのソナタ集は良かった!完結して欲しいですね。

>ひろはや 様
こんばんは。コメント感謝です。いつもお世話になります。
俵孝太郎の件の著書、僕も読みました。面白かったですね。
僕はグルダで全集を買いました。最も安かったのと、ピアノ協奏曲が素晴らしかったからです。実は、ベートーヴェンで最も愛聴しているのはグルダなんです。
バックハウスもピアノ協奏曲は全曲、ソナタはつまみ聴きしています。1000円盤で入手できますので、有名どころをポツポツ聴いているんですが、さすがの演奏と思いました。ドイツの伝統を聴こうとするなら、断然バックハウスですね。

>hiromk35 様
こんばんは。いつもありがとうございます。
ギレリス盤は神韻縹渺・・・・おっしゃるとおりですね。彼の全曲盤が完成しなかったのは実に惜しかったと思います。

僕はギレリスの良い聴き手ではないんですが、ベートーヴェンのソナタ集は輸入盤が廉価盤で入手できるようになったので、早速購入しました。
ギレリスではワルトシュタインが気に入っています。ちょうど僕がクラシック音楽を聴き始めた頃の演奏で、FM放送をエアチェックしてよく聴いたものでした。思い出深い演奏です。

>天ぬき 様
こんばんは。コメントを有難うございました。
アシュケナージの後期ソナタ集をプレゼント・・・・・いいですね。高級なプレゼントですね。
バックハウスのは、伝統の名演。素晴らしいと思います。
グールドは聴いたことがありません。グールドはあまり持っていないんです。平均率とインヴェンション、ゴルトベルクなどバッハをボツボツのみでして・・・・。

>ニョッキ 様
こんばんは。コメントを有難うございました。
アシュケナージは大好きなピアニストなんです。

ラフマニノフはイイですね。プレヴィンとの共演も良かったですし、ハイティンクとの共演盤は円熟の名演。どちらも素晴らしかったです。
同好の方がいらしてくれて嬉しいです。

アシュケナージで聴くピアノ協奏曲は、モーツァルトもベートーヴェンもブラームスもシューマンも・・・・いや、ホンマにエエです。
ショパンの小品も最高でしたし・・・・・・僕は大好きです。


>ヨシ様
こんばんは。初めまして。ようこそおいでくださいました。
アシュケナージの指揮者としての実演は聴いたことがないんです。N響の演奏もテレビ鑑賞ですので、何とも云えません。
そうですか、最悪ですか・・・・・。
録音では、ラフマニノフの交響曲全集や、シベリウスの交響曲全集はなかなか良かったとは思いました。ただ、ピアニストとしての作品の完成度・魅力・素晴らしさはなかったなぁというのが正直な印象です。
アシュケナージは僕にとっては、指揮者よりピアニストです。

ベートーヴェン「ピアノソナタ第31番変イ長調Op.110」を聴く

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ベートーヴェンの後期のピアノソナタの中で、若い頃に一番好きでよく聴いたのがこの曲だろうと思います。当時はむろんLPレコードで、日本コロムビアのダイヤモンド1000シリーズに含まれた、アルフレート・ブレンデルの演奏でした。まだ若いブレンデルが初めて全集に挑戦したこの録音、ヴォックス原盤によるものだそうですが、曲間の無音溝の時間の長さを曲に合わせて変更するようにブレンデルが主張し、エンジニアを困らせたのだとか。奇矯な人だなと思いましたが、演奏はどれも説得力があり、特にこの31番のソナタに魅了されました。...

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