スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ハイドンの交響曲第88番 ト長調 「V字」 ワルター/コロンビア響

廉価盤LPシリーズを今日も聴いております。

ハイドンの交響曲第88番 ト長調 「V字」。
ブルーノ・ワルター指揮コロンビア交響楽団の演奏。
1961年3月、ハリウッドでの録音。CBSソニーがワルター没後20年を記念して発売した1500円盤シリーズの中の1枚。ソニーとしてはワルター初の廉価盤だった。
ワルターはよく売れたので、それまではレギュラー盤で稼げたのだろうが、CD時代の幕開け直前、廉価盤化して、しかもマックルーアのリミックスという話題もあって、もう一度大稼ぎしようという魂胆だったのかな・・・・・。

でも、このシリーズにはお世話になりました・・・・。それまで、レギュラー盤でなかなか手が出なかったワルターのCBS録音をかなり聴くことが出来たから。

演奏は、温かく微笑みをたたえた、柔らかいハイドン。
ワルターが振ると、いつもこうなる・・・・・・その聴き手の期待を裏切らないで、きちんと、優しく温かく演奏してくれるワルター。

第1楽章のアダージョの序奏から、もう典雅きわまりない演奏。
主部に入っても、優しい表情は変わらない。

第2楽章のラルゴはとても遅く、じっくりと歌い上げる。ロマンティックなほど遅く、情緒纏綿たる演奏。おっとりした宮廷生活を想像させるような優雅な演奏とでも云おうか。この表情、この柔和さ、そして響きの余韻がつくり出す余情。いずれも素晴らしいと思う。こんな風に、遅くやれるのはワルター以外にはちと考えられない。
2度目の変奏の後に、初めて出てくるトランペットとティンパニも、聴き手を驚かせることなく、しっとりとオケの中に、ワルターの掌中に溶け込んでゆくあたりも、実にイイ。
第3楽章のメヌエットも立派。
ヴァイオリンが匂うようなポルタメントで歌うところなど、最高の表現と思う。味わい深い上に、スケールも大きくなる。ワルターの懐の大きさを示すものだろう。うっとりと聴き惚れてしまう。
途中の、スコットランドのバグパイプ風の持続音も効果的。

フィナーレはテンポが上がって、爽快なアレグロ。
音楽が速くなっても、常に歌うのがワルター流。
コロンビア響の反応もイイ。オシャレで優しく紳士的、実に素敵なハイドンに仕上げてゆく。ワルターの芸を十分に伝えてくれる、これは名演と思う。

1961年録音のLPなので、音はそれなりであります。
ソニーにしてはエエ音かなとも思います。
ふっくらと柔らかい音ですが、弦楽器群が少し硬いのと、金管が古ぼけてきた感は否めません。
まあ、50年近く前のものですから・・・・良しとしましょう。



AUTHOR: ひろはや EMAIL: hirohaya@yellow.plala.or.jp DATE: 06/02/2007 07:17:39 おはようございます。いつもこのBlogにはお世話になっており、ありがとうございます。
ハイドンの交響曲の中でこの曲の聴き始めは比較的新しくて、フルトヴェングラー/ベルリンフィル(1951年)のCD(シューマンの交響曲第4番がお目当てでした)が最初でした。このV字交響曲は、これまでの93番以降のザロモンセット12曲を聴いておけばよいとの私の中の考えを一変してくれました。各楽章がそれぞれ素晴らしく、堂々とした構築感に魅力を感じてます。あと、クイケン/ラ・プティットバンド(1991年)のCDでも聴いてます。mozart様ご推薦のワルター盤は未聴です。
最近、アダム・フィッシャー/オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団のハイドン交響曲全集を購入しまして、第1番から順番に聴いています(未だ道半ば状態です)が、今日は飛ばしてこのV字を聴いてみたいと思います。
スポンサーサイト

コメント

ワルターの「V字」、懐かしいレコードです。
「演奏は、温かく微笑みをたたえた、柔らかいハイドン。・・・」とおっしゃるとおりの名演で、心が和むようです。

これと対極にある演奏で、ライナー/シカゴ響盤も大好きな一枚です。オケの精度が凄いですよ。ライナーの棒も切れ味よく、爽快の極み。胸がすくようなハイドンです。「時計」と95番も収録されていて、これも名演と思います(こちらはシカゴ響ではありませんが)。ライナーはもっと高く評価されてもいいのでは、と思うことしきりです。

>ひろはや 様
こんばんは。コメント感謝です。いつもお世話になります。
ハイドンの交響曲は、ザロモンセットばかりでなく、その前の番号にも、素晴らしい作品が沢山ありますね。ひろはやさんの仰るとおりだと思います。
実は僕もアダム・フィッシャー盤を持っています。安いなぁ・・・と思い、発売直後にHMVで買いました。
ボツボツ聴いてはいるんですが、まじめには取り組んでいません。
ひろはやさんを見習って、僕も1番から順々に聴いてみようかしら・・・・と思いました。
ありがとうございました。

>Summy 様
こんばんは。コメント感謝です。ありがとうございました。
ワルターのハイドンは優しく温かいのがイイですね。ワルターのモーツァルトにも通ずる微笑みもいいなぁと思います。
SummyさんのシステムはCBS録音がよく鳴っていいですね。羨ましいです。我が家のシステムが悪いのか、どうも音が籠もったりシャリシャリしたりで・・・・なかなか上手くいきません。

バーンスタインのハイドンは精力的、元気が出る演奏で好きです。ニューヨーク・フィル盤の方がイイですね。

>天ぬき 様
こんばんは。コメント感謝です。いつもありがとうございます。
ワルターのハイドンは、よく歌う、温かい演奏ですね。心が温かくなるような気がします。
クレンペラーのハイドンは聴いたことがありません。・・・・ひょっとしてLPがなかったかなぁと探してみます。
ありがとうございました。

>hiromk35 様
こんばんは。コメント感謝です。いつもお世話になります。
ああ、ライナーですね。シカゴ響とのシャープな名演奏との評は、よく読みました。が、残念ながら聴いたことがないんです。
ハイドンの爽快な演奏、是非聴いてみたいと思います。
どうも、我が家にはRCA盤が少ないようです。昔、廉価盤があまりなかったせいでしょうか・・・・・(そういえば、RCA・Victorは廉価盤の発売には不熱心だったような気がします。)

ワルターは好きな指揮者ですよ。ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、マーラー等。コロムビア響のステレオ盤ですね。

>ヨシ 様
ワルターは特にモーツァルトが良かったですね。マーラーでは1番、ブラームスでは4番、ベートーヴェンでは「田園」でしょうか。名作だと思います。

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。