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モーツァルトの交響曲第40番 ト短調 K.550 ワルター/コロンビア響

黄砂が降りました。石鎚山が黄砂で霞むのは久しぶりです。
今年は多いようです。

さて、今日は昔話を一つ。

昔、LP全盛期のレコード屋は、透明の箱に沢山のレコードを放り込んであって(クラシック音楽ならジャンル別にしてあった)、ボクらはそれを「エサ箱」と称していたのだが、1枚1枚ジャケットを眺めながら、タスキの文字を確認しつつ、目当てのレコードや掘り出し物を探したものだった。

学生の頃は特にビンボーだったので、何時間もエサ箱を漁りつつ、でも結局1枚程度しか買う金がなく、だからこそ選ぶのは必死であって(何しろ数日昼飯を抜いて、そのカネで買うのだからハングリー精神は文字通り旺盛であった)、ジャケット裏のライナーなども丁寧に読んでから買うのだった(尤も、タスキが邪魔してライナー全てを読むことは出来なかったが)。

ジャケットの絵や写真が良いと、演奏も当然良いものだろうという、妙な先入観があったが、でもその感覚はだいたい合っていたと思う。良いジャケットは演奏もイイ。あまり外れたことはないような気がする。

今日のLPもそんな1枚。
ただし、これは僕が買う以前から評価が確立していた、ド定盤でありますが。

モーツァルトの交響曲第40番 ト短調 K.550。
ブルーノ・ワルター指揮コロンビア交響楽団の演奏。
1959年1月の録音。CBSソニーのLP盤。

僕が購入した頃は、「哀しみのシンフォニー」と呼ばれていた(シルヴィ・バルタンが歌っていたからか)。今はどうなのだろう。
ワルターのは、「微笑みと哀しみのシンフォニー」といったところか。

流麗でやさしいレガート。適度なポルタメントが郷愁や暖かさを漂わせて、穏やかに聴き手を包んでくる。この柔らかさは格別。
テンポは中庸。現代の演奏と比較すると遅めになるのだろうが、僕にはこのくらいの方が肌に合う。

第1楽章の柔らかさ。羽毛の軽さとでも云うべきか。軽く柔らかく、暖かく浮遊する音楽のようで、慈しみに溢れている。
第2楽章は木管の扱いが巧く、音楽全体が静かで穏やかな表情。その中に優しい微笑みがある。これぞワルターと云いたいくらい。
第3楽章は決然としたメヌエット。劇的なところもあるが、それが激情のようにならないのがワルターであって、優雅な表情はたまらない魅力。
そして、終楽章哀しみ。迸る感情が、ワルターの優しさに包まれて上品に響く。

録音も上々。LPの音はさすがに古びてきましたが、CDは結構イケます。
48年前の録音としては、素晴らしいものと思えます。
もっとも、演奏が素晴らしいので録音の古さなど、どうでもイイのですが。

ああ、故郷に帰ったような気分になるモーツァルト。
昔々、クラシック音楽を聴き始めた頃の、原点を思い出させてくれます。



AUTHOR: 天ぬき DATE: 04/03/2007 10:12:59 おはようございます
このLPは高一の頃中古で購入しました。程度があまりいいものでなかったのとプレーヤーがお粗末だったせいかノイズが多くて聴きずらかったのですが第1楽章のあの主題には本当に聴き惚れていました。
CDが発売され聴きなおした時にはびっくりしました、こんないい音だったのかと!

>ああ、故郷に帰ったような気分になるモーツァルト。
昔々、クラシック音楽を聴き始めた頃の、原点を思い出させてくれます

これに付け加える言葉はなにもありません。
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コメント

>丘 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
この演奏は、丘さんがおっしゃるとおり、真心のこもった演奏だと思います。懐かしさもあって、聴いていると胸が熱くなります。
若い頃を思い出します。当時は必死で音楽を聴いていました。

ソニーにしては音がエエんです。
そこがまたいいです。

こんばんは。
ワルターの40番。思い出深いモーツアルトです。最初・・・ではなかったのですが、やはり自分としてはスタンダードの一つです。
ウィーン・フィルとのライブの様な刺激的な演奏と違い、繰り返し繰り返し聞いて味わい深さが増す演奏と思います。ピリオド楽器で奇を照らした演奏の多い中、真摯に演奏を聞かせてくれると思います。

実はこのアルバム、昨夜聴いたばかりなのです。
立派なダブルジャケットに入っていて、当時の値段は2000円でした。

ワルターのモーツァルト、聴いてて本当に幸せな気分になれます。
ニューヨークフィルとのモノラル盤でも持っていますが、世評に反して僕はコロンビアとのステレオ盤の方が好きです。

音質的には、LPは落ち着いていて低域が豊か、CD(DSDマスタリング)は鮮明で滑らかだけど、ちょっとハイ上がり気味という印象を持ってます。
最近出たマクルーア監修の紙ジャケ版だと印象が変わるかもしれません。

>あるべりっひ 様
おはようございます。コメントを有難うございました。
ワルターのモーツァルトは、懐かしい演奏ですね。僕の中ではやはりこれがスタンダードです。
クラシック音楽を聴き始めるのが遅かったせいか、あまりモノラルを聴きません。ですから、ワルターのVPONYPとの演奏は聴いたことがないんです。(コロンビア響との演奏で満足していることもあります)。
いずれにせよ、現代のピリオド奏法では安らぎが得られないような気がします。往年の名演奏の方がしっくり来ますね。

>Summy 様
おはようございます。いつもお世話になります。
ダブるジャケット・・・・そうでした。LPは豪華なものが多かったですね。その分、場所を取りますがジャケットを眺める楽しみがあります。
今となっては、ライナー・ノートの文字も大きく読みやすいですし、音楽を聴く趣味の世界としてはエエもんだなぁと思います。

CDもエエ音してます。CD化が成功したのはマックルーアのおかげでしょうね。気分良く聴けます。

MOZART様のブログを拝見して懐かしくなり、聴きなおしたところです。LPは浅はかにも昔処分してしまいましたのでCDを、です。Summy様がおっしゃるようにDSDマスタリングはハイ上がりですね。なお手元にやや古い輸入盤CDもあり、比較して聴いてみたのですが、こちらはウェルバランスである反面、元気が足りない古ぼけた音です。まるで別の演奏のように聴こえます。どうも困ったものです。いっそ中古LPを買いなおす・・・。あるいは「最近出たマクルーア監修の紙ジャケ版」の印象はいかがでしょうか? どなたか教えてくださいませ。

>hiromk35 様
こんばんは。コメント感謝です。
ワルターの紙ジャケのCD、僕はブルックナーとマーラーの選集を買いましたが、なかなかイイ音で聴けています。マスタリングは一番良いんじゃないかという気がします。「ロマンティック」や「巨人」はとても懐かしい音がしましたし、気持ちよく聴けました。
モーツァルトとベートーヴェンは国内盤のCD初期のものを愛聴しています。結構、国内盤初期のものは評判がエエようですが、そのあたり、どなたか助言下さると有り難いですね。

こんにちは。お世話になります。昨年も黄砂に触れられた記事、多かったですね。老婆心ながら、大切なLPは、黄砂の多い日には、なるべく取り出さない方が良いと思います。いくらご自宅の機密性が良くても、多少なりとも室内に黄砂は侵入します。黄砂の粒子はタバコの煙以下の大きさが多いのですが、硬度7の石英なども含まれ、硫黄酸化物などの大気汚染物質も多数吸収している為、塩化ビニール+酢酸ビニール+可塑剤が主成分のデリケートなLPレコードにとっては、大敵です。先日出張先で再会した、鹿児島在住のLP好きな友人も、火山灰と黄砂には、本当に神経質になっていました。また私は、CDを聴いた後も、必ずブロアー(カメラレンズ用のゴム球タイプのもの)で、表面のチリやホコリを吹き飛ばしてから収納するようにしています。mozart1889さんは、LPやCDに、どんなメンテをしておられますか?

訂正 
先程、ウィキペディアで「黄砂」を調べてみましたら、黄砂の粒子はタバコの煙の直径 (0.2~0.5m) より大きい、直径 (0.5~5m) くらいだそうです。それと機密性→気密性の変換ミスが有りました。

余談ですが、先月の出張時に、鹿児島空港のラウンジで、自分のパソコンではなく、ラウンジのパソコンを使っていましたら、過去の検索記録に「クラシック音楽のひとりごと」が有りました。さすがmozart1889さんのサイト、どこでも人気が有るなあと、思いました。

搭乗機を待つ、羽田空港のラウンジにて。


最訂正 
「マイクロメートル」が送信時に「m」に誤変換されてしまいました。

正しくは、
タバコの煙の直径 (0.2~0.5マイクロメートル)
黄砂の直径 (0.5~5マイクロメートル)
です。

お世話になります。
おっしゃるように、ジャケットが良いと演奏も良い。
その通りだと思います。
ワルターのモーツァルト交響曲第40番。
定番中の定番ですね。
たとえ演奏スタイルは古くとも、名盤は名盤なのです。

>鞍馬天狗 様
コメントを有り難うございました。
僕はCDもLPもあまり頓着していないです。CDはクリーニング等は殆どしておりませんし、LPに至っては、たまに針を通してやることがクリーニングがわりだわいと、無精を決め込んでいます。アカンですね。
黄砂には注意して戸締まりをしっかりしておりました。ただ、昔はタバコを沢山吸いましたので、黄砂などに比べてもっと酷かったと思います。
10年前にタバコはやめましたが、やめる前は1日2箱吸っておりました・・・・・・やめたおかげで、小遣いが余ります。それがCDに化けております・・・・・・・。

>猫よしお 様
コメントを有り難うございました。
ワルター/コロンビア響の40番は、定盤中の定盤・・・今聴いても素晴らしいと思います。
ジャケットも美しい名画、眺めながら聴くLPもエエもんですね。

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