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ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番ト長調 ルービンシュタイン(Pf) ラインスドルフ/BSO

暖かい春になりました。
桜も開花して、心が弾む風景が伊予路の田園に広がります。
少し蒸し暑いくらいの陽気。

そこで今日は春の暖かさにふさわしーベートーヴェンを。

ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番ト長調。
アルトゥール・ルービンシュタインのピアノ独奏、エーリッヒ・ラインスドルフ指揮ボストン交響楽団の演奏。
1964年、ボストンでの録音。RCA原盤。

ラインスドルフ/BSOのベートーヴェン交響曲全集でも感じたことだが、オケの音色が渋く、響きもしっとりとしていて実に心地よい。
謂わば、ヨーロッパ系の音。
いたずらにオケの明晰さを追求するのではなく、響きの温かさ大切にしつつ、音楽の中身の充実を図っている感じ。ヨーロッパ・トーンでしなやかな音楽が流れてくるのだが、実は質実剛健というべきか。

ルービンシュタインのピアノは、コロコロとよく転がる玉のよう。録音のせいかもしれないが、豪快にバリバリ弾くのではなく、一音一音を慈しみながら弾いてゆく感じ。モーツァルトにも合いそうなくらい、控えめで丸味を帯びた音が実にイイ。
弱音部が特に良い。しなやかなボストンの弦楽を背景にして、なだらかで美しい稜線を描くような演奏。とても綺麗。
技術的には完璧だし、快速パッセージでも音が均質に鳴る。その音がふっくらと優しく、幸福なピアノ独奏だと思う。

そう、ルービンシュタインのピアノはいつも幸福に満ちている。円満でふくよか、微笑みを絶やさない、そしてダンディなピアノ。
人生には病むときもあるし、辛いときもあるし、翳りもあるだろう。でも、やはり人生は楽しい。生きてゆくのは悪くないもんだ・・・・とでも云っているような、幸福なピアノ。
べらぼうに巧いテクニック、そして、功成り名を遂げて、あふれる富まで手に入れたオトコのピアノとでも云うべきか。

カデンツァが特に楽しい。適度に入る即興演奏もイイし、何より、ピアノのソロが羽ばたくように自由闊達。
第1楽章の幸福感、終楽章の愉悦感、どちらもこの季節の、桜咲く春にふさわしい名演。

録音は標準レベルだと思います。
ピアノの丸い響きとボストン響の渋い音とが特に美しく上品なので、録音年代の古さを忘れます。
心地よい演奏でありました。



AUTHOR: 天ぬき DATE: 03/30/2007 10:22:52 おはようございます
皇帝に飽きてきた頃、叙情味あふれたこの曲をFM放送で始めて耳にした時のことを今でも思い出します。特にピアノソロで始まる印象的な出だし、祈りに満ちた第2楽章に感激してすぐにLPを買った覚えがあります。
グレン・グールドとバーンスタインの共演盤。ゴールドベルク変奏曲の影響だったと思います。 ルービンシュタイン盤は未聴です。
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コメント

ベートーヴェンの協奏曲はLPでしか持っていないので、久しぶりにルドルフ・ゼルキンと小澤/BSOが共演した4番(テラーク盤)を聴いてみました。
なんとも不思議なベートーヴェンでした。
この曲の特徴である、明るさ、伸びやかさなどはどこにもなく、あくまでデリケートで、重々しく、その響きはまるで近現代の音楽のよう。
オフマイクで捉えたテラークの録音は、低音域が良く伸びた重心の低いもので、その印象をことさらに強調します。
といって、退屈というわけではなく、いつのまにかその演奏に引き込まれていました。

しかし、こんな筈ではないと、今グルダ/シュタインのデッカ盤で聴き直しています。
こちらは聴き慣れた、古典的ベートーヴェン解釈です。
軽やかで力強いグルダのピアノ、しなやかで明るいウィーンフィルの響き。
同じ曲でここまで違うとは・・・
おかげで今日は夜更かしです(笑)

>天ぬき 様
おはようございます。いつもお世話になります。
この4番協奏曲は、とてもイイ曲ですね。僕は皇帝より聴く頻度が多いんです。抒情的な曲想が何とも云えません。
グールド盤はきいたことがありません。ゴルトベルク変奏曲は新旧両盤とも大好きなんですけれど。
今度探してみます。

いつもありがとうございます。

> e g u c h i 様
おはようございます。コメントを有難うございました。
そうなんです。この曲は今の季節にピッタリだと思うんです。早春の2月頃から、この時期にかけて、僕はこの4番協奏曲をよき聴きます。
大好きです。

ギレリス盤はバックのセル/クリーヴランド管がカッチリしていて心地よいですね。
フライシャー盤は未聴でした。
どうも有難うございます。

>ドレドレ 様
おはようございます。コメント感謝です。
バックハウスはイッセルシュテット/VPO盤で聴いています。大らかな、まさに大家の風で、大好きです。録音もDECCAなので、今聴いてもエエ音してます。
ルービンシュタインはバレンボイムと組んだ新録音も良かったです。特に「皇帝」は古今無双の名盤と思うんですが・・・。
いつもお世話になります。ありがとうございました。

>Summy 様
こちらにもコメントを有難うございました。
グルダとシュタイン/VPO盤は、エヴァーグリーン的な名盤と思います。僕が初めて買った4番協奏曲でした。この演奏で、4番を知ったのは幸福だったと思います。爽やかで闊達、しかも基本に忠実。本当に素晴らしい演奏だと思うんです。
ゼルキン盤はテラークが2000円LPで廉価盤を出したときに買いました。
(当時テラークのLPはレギュラー価格3200円くらいしたと思います)。
録音も良く、聴きやすかったんですが、僕もSummyさんと同じ印象を持ちました。イイ演奏ですが独特ですね。

>mozart1889 さま
こんにちは、
>バックハウスはイッセルシュテット/VPO盤で聴いています
>ルービンシュタインはバレンボイムと組んだ新録音も良かったです
「皇帝」のLP、初めて聴いたのが、バックハウス・イッセルシュテット(国内盤・Londonレーベル)でした。4番もあったのですね。ルビンシュタイン盤はバレンボイムが指揮を始めて間もない頃でしたか?全集でしたね。
両盤ともCDを探して見ます。ありがとうございました。

初めまして。れおと申します。毎回楽しみにHPを拝見していたのですが、今回初めてコメントを書かせて頂きました。どうぞ宜しくお願いいたします。自分も最近ブログなるものをスタートして勝手気ままにCDを取り上げているのですが、ちょうど同じタイミングで自分も4番を聴いており、嬉しくなって思わずお送りした次第です。仰るとおり、春にぴったりな曲だと思います。私が好きなのはジョン・リルというピアニストなのですが、アルバムの中ではちょっとマイナーでしょうか。私の生まれ故郷が母の里である愛媛という事もあり、そういう意味でも親近感を感じておりました。今後も色々とご教示頂ければ幸いです。

>ドレドレ 様
おはようございます。コメント感謝です。
バックハウスとイッセルシュテット/VPOのベートーヴェン協奏曲全集は、昔、本当によく聴きました。1番や2番は、バックハウスのベーゼンドルファーの音が丸っこい感じで、ちょっとモーツァルト的、いかにもベートーヴェン初期の演奏だなぁと感じ入りつつ聴いたものでした。名作だと思います。
ルービンシュタインのは、僕は「皇帝」しか持っていないんです。1970年代半ばに、バレンボイム/ロンドン・フィルと全集を作っていましたね。

>れお 様
おはようございます。初めまして。コメントを有難うございました。嬉しく思います。どうぞよろしくお願いします。
愛媛は西条の田舎暮らしを楽しみつつノンビリとクラシック音楽を聴いてます。音源はメジャーなものばかり、感想文日記・ジャケットつき絵日記のようなもので恐縮ですが、よろしくお願いします。「ご教示」なんて言わないで下さい。恥ずかしいです・・・。
さて、この4番協奏曲は春のコンチェルトですね。2月の少し暖かくなった日から、5月くらいまでは、この曲を聴くことが多いです。リル盤は未聴ですが、最初の5小節・・・・なるほどと思いました。
僕はグルダ・シュタイン/VPO盤が最も好みです。
ありがとうございました。

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