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マーラーの交響曲第9番ニ長調 ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管

春は異動の季節でもあります。

僕の職場でも人事異動が内示されました。多くの同僚が新しい職場に向かいます。
(僕は居残り・・・従って今年度も激務は続きます・・・・やれやれ)
春は別れの季節でもあるわけです。

で、取り出したのがマーラーの交響曲第9番ニ長調。
人生の別れの交響曲。
今日はベルナルト・ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管の演奏で。
1969年6月、コンセルトヘボウでの録音。フィリップス盤。

まずは、アムステルダム・コンセルトヘボウの音響の素晴らしさ。
1960年代末のアナログ録音だが、当時としては高水準の録音と思う。実にいい音。
聴き手を包み込んでくれる暖かさ、柔らかさ。

ハイティンクの解釈は正統的で、楽譜にも忠実。
情念渦巻くドロドロ系のマーラーではなく、爽やかで端正、スッキリ系のマーラー。僕は若い頃、このタイプは低カロリーの精進料理のような感じがして、あまり好みではなかったのだが、トシを取るにしたがってこのテの演奏が好みになってきた。栄養不足のような感があったのに、かえって、そこから味わい深く滋味あふれる情感がしみじみと漂ってくる演奏に思えてきた。

謂わば、瀬戸内の白身魚の味わい。淡泊でサラッとしているのに、独特の旨さがにじみ出てくる味わい。

そろそろ、シロギスが釣れ始める頃。近所の釣り好きなオイチャンが、「おう、今日はようけ釣れたぜよ」とまた持ってきてくれる季節。そういえば、このあいだのメバルは旨かった。間もなくタケノコメバルが滅法旨くなる季節だわい・・・・・。
ハイティンクのマーラーを聴いていると、そんなことを思う。

さて、その演奏。
ハイティンクの指揮はいつも通り真面目で誠実。そして、克明。
ハイティンクはまだ若く、一生懸命振っていく・・・・それにアムステルダム・コンセルトヘボウ管の奏者たちが、また懸命について行く・・・そういう感じの演奏。
前2つの楽章は、その真剣さが良い方向に働いて、傾聴に値する音楽になっている。

第3楽章は、やや余裕がない感じ。真面目すぎて、面白味に欠ける。何せ、この楽章はロンド・ブルレスケ。道化のような一面が欲しいのだが、ハイティンクまだ若い。表現がやや平板。

終楽章は名演。魂が浄化されてゆくような演奏。音響は素晴らしく、オケもよく鳴っている。
マーラー独特の、爛熟の極みとか、頽廃一歩手前の情緒とか、崩落寸前のロマンとか・・・そういう風味にはやや欠けるかもしれないが、コンセルトヘボウ管の響きはとても暖かく柔らかく、聴き手を包み込むよう。

特に弱音部のデリカシーはたまらない。コーダ直前の管楽器の味わいは格別だし、最終部分での弦楽が消え入るところの美しさは壮絶でありました。


次男坊も荷物の整理が出来ました。
新天地、大阪豊中に向かいます。ただし、長男の下宿と同じ。部屋は別としても、一人暮らしというより、二人暮らしみたいなもんですが。
いずれにせよ、我が家でも、春は異動の季節であります。


AUTHOR: ピースうさぎ URL: http://blog.goo.ne.jp/prabbit/ DATE: 03/20/2007 07:52:59 おはようございます。
弊ブログにコメント&トラックバックありがとうございました。
ハイティンク/コンセルトヘボウの録音は少しずつ集めながら聴いています。
このディスクも最近中古屋で未開封のものを見つけて購入したものです。

演奏は均整の取れたいい演奏だと思います。たしかにまだ突っ込みが深くないところもあると思うのですが、最終楽章を聴くと、うーんと納得させられるものがあります。
この曲はやっぱり名曲だなあと思います。
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コメント

>よし 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
豊中はエエところですね。下宿も安くて助かっています。
マーラーの9番は名曲だと思います。心構えも要りますけれど・・・・。
コメント感謝です。いつも有り難うございます。

この曲を初めて聴いたのは、1970年大阪フェスティバルホールでのバーンスタイン/NYPの実演でした。その感動の大きさは、第4楽章終了後余韻に打ちのめされ、誰一人として拍手できなかったほどで(当時としては奇跡的なことでした)、この歴史的名演を生で聴くことが出来たのは、今も私の大きな財産です。

この曲は素晴らしいディスクに恵まれていると思います。カラヤン/BPOのライヴ盤の終楽章は、彼には珍しく弦が千切れんばかりの熱演…。スタジオ録音後、直ぐに再録したのは多分にバーンスタイン/BPO盤を意識していたのでしょうが、この両雄の聴き較べは圧巻でした!!
それまでの愛聴盤は、慈しむようなジュリーニ/CSOの演奏でしたが、それが霞んでしまうくらいの強烈な印象でした。


気になって、バーンスタイン/コンセルトヘボウの演奏を引っ張り出して聴き始めたのですが、なんだかしっくり来ない。
それではと、1965年録音のバーンスタイン/NPOの4楽章を聴き始めたのですが、これだとなかなかいい感じです。

バーンスタインの旧録音は、最近あまり取り上げられることが無いのですが、バーンスタインのやりたいことがストレートに出ていて、なかなか侮れないと感じています。録音もまず良い方です。

>さすらい人 様
こんばんは。コメントを有難うございました。
カラヤンのライヴもバーンスタインのライヴも、スゴイ演奏ですね。終楽章はどちらも圧倒的だと思います。特にカラヤンの熱気はスゴイですし、バーンスタインのうねるような解釈も全く個性的だと思います。
ジュリーニ/CSO盤も愛聴しています。とにかく明晰で歌うマーラー。シカゴの技術も高く、素晴らしい演奏でした。
マーラーの9番は名演の目白押しですね。それだけスゴイ曲なんだと思います。

>Summy 様
こんばんは。コメント感謝です。
バーンスタインの9番はコンセルトヘボウ管とBPO盤の2つをよく聴きます。
なるほど、旧盤もエエんですね。僕はNYP盤は1番・4番しか聴いたことがないんですが、旧全集もそれでは要チェックですね。
録音もまずまずなら、是非聴いてみたいです。
ありがとうございました。

こんばんは。

ご子息は大阪ですか。
我が家でも、昨年息子が就職で静岡に赴任し、同時に娘も大学生になって家にいる時間が少なくなったこともあり、子供の話題を経由しない夫婦の時間が多くなってきました。
こんな感じで、新しいスタイルができていくんでしょうね。

マーラー9番、この曲は聴くたびに私に新しい発見と感動を与えてくれます。
来週は、永らく読響の常任をつとめたアルブレヒトの最後のステージがあります。
曲目はこのマーラーの9番です。
しっかり目と耳に焼き付けておきたいと思います。

こんばんは。
今日は家内と一緒に、秋山和慶指揮広島交響楽団でマーラーの交響曲第9番を聴いてきました。
http://hirokyo.or.jp/picture/2007/267subsface.jpg

いやぁ、凄かったです。
最初はちょっと散漫な感じでしたが、第1楽章の途中からエンジンが掛かってきて、最終楽章まで息もつかせぬ演奏でした。
今日は管楽器の出来が非常によく、マーラーの色彩感が見事に出ていたこと。第3楽章のたたみかけるようなリズム感、第4楽章では分厚い響きで押しながら、消え入るようなピアニシモが見事でした。

演奏が終わってからも、皆その余韻にひたり、拍手が起きたのは秋山が振り返ってから。
それからずっと拍手が鳴りやまず、誰も席を立とうとしませんでした。

これほどのマーラーが、まさか広島のオケで聴けるとは!
秋山の技量に脱帽です。

いつも早朝更新のmozart1889さんが、ここ数日お忙しいのか、それとも健康を害されたのではないかと、ちょっと心配です。どうぞご自愛ください。
マーラーの交響曲第9番、インバル指揮とワルター指揮のものを聴いております。素晴らしい音楽、演奏ですね。昔、愛好者のグループでラジオドラマを作ったことがあり、チェルノブイリの事故に関連した骨髄移植の場面で、この音楽をバックに使ったことがありました。あまりにもぴったりで、こわいほどでした。

>romani 様
こんにちは。コメントを有難うございました。お返事が遅れて申し訳ありませんでした。
アルブレヒトのマーラー、羨ましいです。イイですね。最後の名演が聴けそうですね。

長男と次男が豊中で学生生活です。この春高校2年になる三男坊だけが家に残ります。いよいよ、新しい生活スタイルを模索しなくてはなりません。妻と仲良く暮らしたいと思います。
ありがとうございました。

>Summy 様
こんにちは。いつもお世話になります。お返事が遅れて申し訳ありませんでした。
秋山和慶のマーラー、良かったんですね。名演の感動、羨ましいです。
「第3楽章の畳みかけるリズム感」というのがエエですね。第3楽章は、不安と恐怖の表現のように思えます。あの怖さは独特だといつも思います。

終楽章の後の様子も、よく分かりました。素晴らしいコンサートだったんですね。エエですね。羨ましい。

ありがとうございました。

>narkejp 様
こんにちは。お返事が遅れて申し訳ありませんでした。
元気にしておりましたが、少々忙しい日々でありました。ご心配いただき、スンマセン。

インバルの明晰なマーラーも大好きですし、ワルターのロマンティックなあーラーもエエなぁと思います。
本当に第9番はスゴイ曲だと思います。名演にも事欠きませんね。

特に実演がすごいようなので、一度聴いてみたいと思います。

こんにちは。
昨晩、サントリーホールで読響/アルブレヒトのマーラー交響曲第9番を聴いてまいりました。第4楽章が終わり聴衆が余韻に浸っているなかでアルブレヒトがあっさり手を下ろしたのが印象的でした。それがかえって良かったです。

>ADON 様
おはようございます。コメントを有難うございました。
アルブレヒト、最後のコンサートがマーラーだったんですね。
第9番はスゴイ曲だと思います。指揮者の最後を飾るのにふさわしい曲ですね。
アッサリ手を下ろす・・・・そうだったんですか。でも良いコンサートだったようですね。僕も聴きたかったです。
ありがとうございました。

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