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ドヴォルザークの交響曲第9番ホ短調 「新世界から」 ケルテス/ウィーン・フィル

久しぶりの雨。ここのところ、晴天続きだったのでいいお湿り。
異常乾燥注意報がおさまるかな。

さて、今日はLPを取り出して。
キングの「Very Best Classic 2000」シリーズ。

昔はこういう定額の名曲シリーズをレコード各社が発売していたものです。
だいたい100枚。全部買えば、クラシック音楽の名曲の多くをカバーできますよ・・・・という感じで宣伝するんです。パンフレットもレコード屋に行くと沢山置いてありました。
CDに切り替わってもやっているようだから、これはレコード会社の常套手段だろうけれど、クラシック音楽を聴き始めた頃は、これが結構助かったんです。
(もっとも、ボクの嗜好は今もその定盤シリーズの域を出ていないんですが・・・・)

その中から。
ドヴォルザークの交響曲第9番ホ短調 作品95「新世界から」。
イシュトヴァン・ケルテス指揮ウィーン・フィルの演奏。
1960年の録音、DECCA原盤。ケルテスのデビュー盤(だったと思う)。

人口に膾炙した名盤。

第1楽章からダイナミックで情熱的、シャープで若々しく溌剌として鋭敏、男性的な音楽の運び。ケルテスの燃えたぎる若さが爆発、オケもそれに応えて、圧倒的な迫力で驀進する。
もちろん、迫力だけでなく、ウィーン・フィルらしいしなやかな弦楽セクションが、柔和な表情で歌うところもあって、曲が進むにしたがって、どんどん音楽が変わってゆく。千変万化とはこのことか。実に起伏の大きい演奏。

第2楽章の、イングリッシュ・ホルンの歌うラルゴは、どこまでも甘い調べ。「遠き山に日は落ちて」と子供の頃に歌、これまさに望郷の歌。感傷の歌。
弦楽セクションのピアニシモはニュアンス抜群だし、管楽器も非常に巧い。本当に巧い。アンサンブルがまたイイ。いやはや、言葉を失う素晴らしさ。

第3楽章のスケルツォは、どうかすると退屈してしまうところだが、ケルテスが振ると面白さ・楽しさいっぱい。楽器のバランスが良く、実にオケがよく鳴っている。DECCAの録音効果も素晴らしく、空間が広々としている。高音の鮮烈さもスカッと爽快。生気に満ちて、推進力抜群のスケルツォになっている。途中、民謡風の部分ではテンポがグッと落として、歌い上げるところなどもたまらない魅力。トリオでは管楽器よりも弦楽器が浮かび上がって、しなやかな舞曲であることを聴き手に伝える。
いや、全く見事な設計。感嘆しきり。

第4楽章は、ケルテスの若い血潮がたぎる。アンサンブルは少し荒くなる感じだが、演奏は逞しく力強く、全く明快。ケルテス、まさに騎虎の勢い。そして、そのケルテスの荒さをウィーン・フィルの力が、優美に補ってゆく様子がまた実にイイ。
荒々しくも美しく格調高いという、二律背反を高次元で止揚させた演奏・・・・と云うべきか。希有の演奏であることは間違いない・・・・と力説しておきまひょか。

録音からもう半世紀近く。いまだにこれをしのぐ演奏には出会えない、名盤中の名盤と云えそう・・・であります。


※ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界」の自己リンクです。
うわっ・・・今回で「新世界」8枚目のエントリー(^^ゞ。 でも好きだからしょうがない。

バーンスタイン/NYP盤

ノイマン/チェコ・フィル盤

ジュリーニ/シカゴ響盤

フリッチャイ/ベルリン・フィル盤

ドホナーニ/クリーヴランド管盤

ショルティ/シカゴ響盤

ジュリーニ/ロイヤル・コンセルトヘボウ管盤


AUTHOR: romani DATE: 01/17/2007 18:11:37 こんにちは。
この演奏、本当に永遠の名盤ですね。
ウィーンフィルがこれだけ必死に、でもこれだけ美しく演奏した新世界は、ほかにないと思います。
学生時代に、もうLPが擦り切れるくらい聴きました。

ただ、私の聴いたCDだけの問題かもしれませんが、LP時代に聴いたあの鮮烈さが、CDからは聴けないんです。
LPも普通の輸入盤だったのですが、やっぱりアナログにかなわないのかなあ・・・。
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コメント

こんばんは。
『新世界』、ケルテス&VPO以外見事にかぶりません。それだけ録音が多いのでしょうね。よく聴くのは、ライナー&シカゴ、トスカニーニ&NBCです。シャッキとした演奏の多いライナーなんですが、叙情性も大変豊かで、第二楽章はため息ものです。トスカニーニは、以外に全曲『歌』に満ちた演奏と私は感じます。また、モノラル録音とは思えない大変素晴らしい録音にも驚かされます。(米RCA盤LPで聴いてはじめて好録音を知りました。)
記憶違いならごめんなさい、確かケルテスは『DECCA』との契約前の亡命直後に『EMI』への録音が少しあったように思います。

>romani 様
おはようございます。コメントを有難うございました。
おっしゃるとおり、ウィーン・フィルが必死に演奏していますね。そのことがビンビン伝わってきます。永遠の名盤、一度聴いたら忘れられない演奏だと思います。
CDのデジタル・マスタリング、良くないんじゃないかと思います。ボクの持つ国内盤LPの方が音がイイです。ましてや、romaniさんのは輸入盤、音が良かったのじゃないでしょうか?
CDでも、「ADD」の国内盤より、CD初期の「AAD」と表記されている廉価盤輸入CDの方が音がイイです。

>Eguchi 様
コメントを有難うございました。
我が家では、NHK Bs- Hi-vision が映りませんので、見られませんでした。残念です。そのうち、普通のBS2で放映するかな・・・・。
同僚の盤友が、「イヴァン・フィッシャー盤は凄いぞ」と言っておりました。一度聴いてみたいと思います。アーノンクール盤は聴いたことがありません。

しかし、「新世界」は大好きなので、気がつくと買っている・・・始末です(^^ゞ。まだまだ、カラヤン、クーベリック、セル、スウィトナー、アバドなど、じっくり書いてみたい演奏が沢山ありますね。

>吉田 様
コメント感謝です。いつもありがとうございます。
ケルテス盤のティンパニ、豪快で活気があってイイですね。録音もよく、今でも名盤の価値、失われていないと思います。
国内CDは、管楽器のセレナードがカップリングでお徳用でした。これもイイ演奏ですね。大好きです。

>あるべりっひ 様
おはようございます。
ケルテスがEMIに演奏を遺していたんですか。それは知りませんでした。ボクはDECCAがデビュー盤だとばかり思っていました。さすが、あるべりっひさん、よくご存じです。
ライナーやトスカニーニは、ボクは「食わず嫌い」かもしれません。RCAが廉価盤販売に熱心ではなかったこと、中古盤であまり見かけなかったこと、モノラル録音(トスカニーニ)、ボクがクラシック音楽を聴き始めた頃にはすでに亡くなって長かったこと・・・・が原因とは思いますが、我が家にはライナー、トスカニーニが本当に少ないんです。イカンですね(^^ゞ。

名盤中の名盤ですね。私的にはドヴォルザークでウィーンフィルは敬遠したいオケの一つなんですが、これとコンドラシン盤だけは別。土や草の香りが肺腑いっぱいに広って眩暈さえ覚えます。「時代の音」、と言ったら良いのでしょうか、あの頃のオケ、しかもウィーンフィルでしか出し得ない音、あの頃のデッカでしか出し得ない音、そんなものが凝縮した様な音だと思います。テンポの動かし方もキマりまくり。
フィッシャー盤はもう少し録音が良ければお気に入りに加えたいところです。9番はこのコンビにしてはオーソドックスな演奏だと思いますが、カップリングの8番が一転してやりたい放題、細部までこだわりまくってて実に面白いと思います。
新世界のお気に入りを挙げると、ケルテス、コンドラシンに加え若さと才気が炸裂するP.ヤルヴィ/RPO盤あたりでしょうか。ノイマンの最終録音の存在の重みも別次元としてあるわけですが。

>花岡ジッタ 様
おはようございます。コメントを有難うございました。
コンドラシン盤、聴いたことがないんです。チョン・キョンファとベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を録音していた頃、ひょいとDECCAからコンドラシンの「新世界」が発売されたことを思い出します。当時、話題でしたが、「そのうちに買おう」と思っているうちにLPもなくなり、CDになっても買いそびれてしまいました。褒める方、結構多いんです。是非、聴いてみたいと思います。
パーヴォ・ヤルヴィとノイマンの最終録音・・・要チェックですね。
探してみたいと思います。この2つはノーマークでした。
ありがとうございました。

こんばんは。遅ればせながら、思い入れのある盤なのです。
初めてのレコードにつき、曲も演奏もこれじゃなきゃダメだという感じです。
さすがに名盤。貴記事や、同好の諸氏の方々のコメントを拝見してるだけで、感動しちゃいます。
時おり取り出して聴くと、耳からウロコ?状態で、洗われます。
TBさせていただきました。

>yokochan 様
おはようございます。コメント&TBを有難うございました。
ケルテス/VPOの「新世界」は、情熱的で繊細、知性と感性が高度に融合した稀有の名盤と思います。初めて聴いたときの感動が、聴くたびに蘇ります。
同好の方、多いですね。色褪せない、ホンマにエヴァーグリーン的な名演奏と思います。

ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界から」 ケルテス

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陽気に誘われ「新世界」を晴ればれと聴く。名曲中の名曲は年中OKだ。「運命」「未

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