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オーギュスタン・デュメイのチャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲ニ長調 チャカロフ/ロンドン響

この数日の雨と冷え込みで、四国伊予路でもようやく銀杏が色づき始めました。
師走目前で、やっと「錦秋」です。今年は暖秋でした。

さて、寒くなってくるとチャイコフスキーを聴きたくなります。

今日は、ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品35。
オーギュスタン・デュメイのヴァイオリン独奏、エミール・チャカロフ指揮ロンドン交響楽団の演奏。
1988年3月、ロンドンのアビーロード・スタジオでの録音。
RED LINE シリーズの廉価盤。

第1楽章の冒頭から、何たる美音。そして朗々とたっぷりした響きで鳴るヴァイオリン。あっという間にデュメイの世界に引き込まれてしまう。

デュメイのヴァイオリンは、しなる、うなる、すすりなく、そして叫ぶ。全く多彩な表現で迫ってくる。
高速パッセージでの輝かしい音。胸がすくような、爽快無比のテクニック。相当難しい部分でもスカッとするほど巧い。有り余る技巧とでも云うべきか。こんなに速く、しかも美しく(スゴイ美音だ)弾けるヴァイオリニストって、他にいたかな・・・・と思い出そうとしてもなかなか思い出せない。デュメイはスゴイ。

アーティキュレーションには独特のものがあるし、適度にルバートも出てくる。そして終始ヴァイオリンからは強烈なエモーション、エネルギーが放射されている。録音でこれなのだから、ナマで聴いたらいったいどうなるんだろう? 
カデンツァなど、何とも圧倒的な技巧。こういう弾き方はなかなか出来ないだろうなと思う。凄絶なカデンツァ。

第2楽章になると一転、優美な演奏。
ここでもデュメイは飛びきりの美音で歌ってゆく。その歌が、憂愁に満ちて、やるせないほど。ヴァイオリンの音色は明るいのだが、響きは一抹の淋しさを伴っている。
テンポはグッと落としてあって、表現力豊かに、切々と歌いあげる。

終楽章、デュメイの激しいほどの表現意欲が聴きもの。
ライブのような感興あり、聴き手を昂奮させるような(麻薬のような)演奏。音色は千変万化、時々汚い、どす黒い音も出てくる。ドキッとさせるほど。デュメイは美しい音色だけでなく、わざと汚い音を出すことで、表現の幅を広げているような感じ。その点では、チャイコフスキーの様々な人間的弱点、醜さまで聞こえてきてしまうような演奏。
いやぁ、スゴイ。

Wikipediaによれば・・・・・。
オーギュスタン・デュメイは、フランス、パリ生まれのヴァイオリン奏者。じっくりと音楽に取り組む姿勢を見せ、活動は比較的地味だが、師事したアルテュール・グリュミオーを受け継ぐフランコ・ベルギー派の正統な後継者らしく、気品あるエレガントな演奏で高く評価されている
・・・・・・・・・とのこと。
なるほど、グリュミオーの系譜なら、この美音、頷けますな。

チャカロフ/LSOの伴奏はまずまずといったところ。
あまりにも、デュメイのソロが凄すぎて、伴奏までよく聴いていませんでした(^^ゞ。
ソロだけで、こんなに興奮させてくれるヴァイオリニストは、そうはいませんな。

このCD、ブルガリア出身のチャカロフのデビュー盤だったように思いますが、さて。
録音は、EMIにしては良好。
デュメイの匂うようなヴァイオリンに酔えました。1200円は激安と思います。

あ、もう一つ。
このCD、デュメイの鼻息(溜め息?吐息?あるいはうなり声?)が相当入っていますので、初めは面食らいました。最後まで入りっぱなし。戸惑うかもしれません(^^ゞ。



AUTHOR: にき DATE: 11/29/2006 10:14:03 こんにちは。
このCDは未聴です。
凄そうです。とりあえず録音も自然みたいですね。
買ってみようかなと思います。デュメイは確かに凄いです。が、なかなか手が伸びないのも事実です。
チャイコのVN協奏曲は夥しい数がでてそうですね。名演も多そうです。
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コメント

>Verdi 様
おはようございます。
チャカロフ、そうだったんですか・・・・・。早世のこと、知りませんでした。
確かオペラを録音していたなぁとは思っていたんですが、この人のことはよく知らなかったもので・・・。

いつもお世話になります。コメント感謝です。

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