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モーツァルトのクラリネット協奏曲イ長調 ペイ(バセットcl)・ホグウッド/エンシェント室内管

西条祭りも無事に終了しました。
この肩の痛み、今年も充実したお祭りでありました。

西条祭りが終わると、四国の田舎ではそろそろ冬の支度です。
秋が深まります。

そこで今日はモーツァルトのクラリネット協奏曲イ長調 K.622。
アントニー・ペイのバセット・クラリネット独奏、クリストファー・ホグウッド指揮エンシェント室内管の演奏。
1984年9月、ロンドンのウォルサムストウ、アッセンブリー・ホールでの録音。オワゾリールの原盤で、ロンドンから今年出たモーツァルトの管楽器協奏曲集からの1曲。

ペイのバセット・クラリネットがとにかく素晴らしい。
ふくよかで豊かで上品な音を聴かせてくれる。芯があるのに表面は柔らかくまろやかなところも実に良い。ふわっと真綿でくるまれるような安心感がある、何ともエエ音。

演奏そのものは楷書風で、音符を克明になぞってゆく真摯さ。流して吹いているところなど一つもない。誠実さが聴き手に伝わってくる。テクニックも安定していて、聴いていて、上手いもんやなぁと思う。

ホグウッド/エンシェント室内管の伴奏は、そのテンポが良い。古楽器だから速いんだろうと思ったら、それは先入観であって、極めてまっとうなテンポ(というより、伝統的なテンポと云うべきか)。ピリオド楽器団体としては遅い部類だろう。
慣れ親しんだモーツァルトのほんわかした暖かさが息づくテンポ。
そして、この協奏曲らしく、大声を出さずにしっとりと過去を振り返るような落ち着きのある伴奏。この曲で喚いたり、エキセントリックにやってもらうと聴き手としては少々困る。(そういう演奏をする古楽器団体があったりする)

クラリネット協奏曲イ長調は、モーツァルトの辞世の曲、白鳥の歌。彼岸の音楽のようなものであって、しみじみ穏やかに演奏して欲しいなぁと思う。
ホグウッド/エンシェント室内管は、その点でとても聴きやすいし、ペイのバセット・クラリネットはもう最高の穏やかさ。
良い曲だなぁと思う。

全楽章とも素晴らしいが、やはり第2楽章が最高の出来かな。
現世から来世の境界のように響く。遅いテンポが特にイイ。
西欧の音楽に日本人的な美意識を持ち込んでも仕方がないが、この第2楽章の美しさは「幽玄」の美に近いんじゃないかと思った次第。
ここで響くペイのバセット・クラリネットの深々とした響きは、天上の声かと思うほど、美しさの極み。

録音は素晴らしい。古楽器独特の蒼みがかった、ヒンヤリした音がよく捉えられている。弦楽器の線の細さ、髪の毛一本一本が見えるような繊細な音が、見事に収められている好録音。

ああ、今日もエエ音楽を聴かせてもらいました。
有り難いことです。


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