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クレンペラー/ フィルハーモニア管の「田園」 ベートーヴェン 交響曲第6番ヘ長調「田園」

今日は重陽の節句。菊のお節句です。
観菊にはまだまだ早いですが、確実に秋は来てます。
虫の音を楽しみながらクラシック音楽を聴くことにしましょう。

今日は、ベートーヴェン。

交響曲第6番ヘ長調 作品68「田園」。
オットー・クレンペラー指揮フィルハーモニア管の演奏。
1957年10月の録音。EMIの超廉価盤クリスマス・ボックス所収の1枚。

第1楽章からさすがクレンペラー、テンポが遅い。非常に遅い。
ヨッフム/LS0盤やアバド/VPO盤なみに遅い。
ボクは「田園」は遅い方が良いと思っている。特に第1楽章と第2楽章は、遅い方がのどかな気分がよく出るのでいいんじゃないかと思う。
しかし、クレンペラーの遅さはちっとものどかではなく、かえって厳格な感じが強い。音楽は暖かくなく(ひんやりと冷たい感触さえする)、表面上はあまり美しくなくサラッとしている。でも、それ以上に造形、構築がスゴイ。クレンペラーのベートーヴェン特有の、音の大建築・大構造物のような交響曲が、この「田園」にもある。
ヴァイオリンは対向配置。第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの掛け合いが楽しめる。左右のスピーカーから、美しい旋律の受け渡しが聞こえるのは幸福。

第2楽章もゆったりと遅いテンポ、。確信に満ちた、堂々たる演奏。「田園」はこんなにスケールの大きな交響曲だったのか・・・とクレンペラーに気づかされる。
悠揚迫らぬ大きさの中、木管が美しく歌う。これは綺麗。

第3楽章スケルツォも巨大としか云いようがない演奏。ゆったりと着実な足取りで、腰を据えたらなかなか前に進まない・・・・そんな風情の音楽。
諧謔にはほど遠い堅牢さ。しかし、どこまでもクレンペラーは我が道を行く。これぞクレンペラーの王道。圧倒的な貫禄。

第4楽章の嵐も堂々たる演奏。嵐と云っても音量はあまり上がらない。純音楽的な表現と思う。「コケオドシ」的な「田園」演奏からは最も遠いところにある演奏。
「形而上学的」などという、もう、とうに使わなくなってしまった言葉を思い出してしまった・・・・(^^ゞ。

終楽章の感謝の歌。穏やかなテンポに乗って、この大交響曲の締めくくりが厳かに進んでゆく。その感謝の歌が、個人的なものよりも普遍的なものを感じさせるのが、この演奏の凄さかもしれない・・・。

ああ、クレンペラーはデカイ。ものすごくデカイ。
そういう音楽をする人なのだろう。

録音からほぼ50年。
音は貧しいです。硬いですし、カサつくところもあります。
EMIなので、あまり期待していないとはいえ、もう少しエエ音で録音できなかったんでしょうかね・・。
しかし、音楽の大きさは素晴らしいです。大きな大きな「田園」であります。



AUTHOR: あるべりっひ DATE: 09/09/2006 11:58:03 mozart1889 さん こんにちは。

クレンペラーの演奏は、残した録音が全て一聴に価値すると思います。

録音についてのコメントについて、一言。
EMIの録音は、個人的に大変好きですし素晴らしいと思います。特にデジタル録音になる前までのアナログ期は、どのレーベルも真似のできない録音が多く存在します。
この田園も、私の所有するアナログ盤はワイドでディープなキングスウェイ・ホールの素晴らしい音を再生してくれます。
『テスタメント』から発売されているEMI復刻を聞くと、いかにリマスタリングが重要か判っていただけるのではないでしょうか。本家英EMIから発売されているCDより数段良い音がします。タンノイが奏でるEMIの音は良いですよ。
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コメント

>よし 様
おはようございます。
クレンペラーの「運命」もスゴイ演奏でしたね。性急にならない、巨大な第5でした。
晩年のクレンペラーはホンマに凄い指揮者だと思います。
マーラーなども、クレンペラーを聴いて初めて理解できるところがありました。

コメントを有難うございました。感謝してます。

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