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クーベリック/バイエルン放送響のマーラー 交響曲第7番「夜の歌」

四国は強い風が吹いています。大雨の前触れかもしれません。

さて、今日はマーラーの交響曲第7番「夜の歌」。

ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送響の演奏。
1970年11月、ミュンヘンのヘラクレスザールでの録音。DG盤。

確か1989年、全集の輸入盤で15000円だった。10枚組でこの値段は当時としては破格。CDのマーラー全集を手にした喜びは大きかったなぁ。マーラーは長尺だから、LPでは取っ替え引っ替え、何度もひっくり返していたので・・・(^^ゞ。

クーベリックのマーラーは素朴で田舎くさいところがある、野趣溢れるマーラー。ボヘミアののんびりした田舎生活を思わせるような(これ褒め言葉です)、虚飾のない、しかし含蓄のあるマーラー。そして、オケのバイエルン放送響が充実、抜群に巧いのもこの全集の価値を高めていると思う。

第1楽章冒頭からたっぷりした響き。随所に出現するテナー・ホルンが、雨上がりのような湿度で鳴り響く。甘く濡れたような音色が独特で、この曲の妖しげな一面をうまく描き出す。クーベリックの指揮は、錯綜して何が何だかよく分からないこの交響曲を、丁寧にじっくり、誠実に再現してゆく。

第2楽章「夜曲」。この楽章のイメージは夜の街。
ウィーンの夜、寝静まった街の舗道をコツコツと歩いてゆく夜警。夜露で街灯も霞んでいるようなイメージ。
このモヤモヤとした雰囲気を、クーベリック/バイエルン放送響がホンマにモヤモヤと演奏しててゆく。部屋に夜の冷気が入ってくるような妖しい錯覚。いやはや、巧いもんだなぁ。

第3楽章も妖しげな雰囲気が一杯。「怪しげ」と書くべきか。魑魅魍魎が跋扈する闇の世界だなぁ、これは。「夜の歌」とはよく云ったもので、クーベリック盤で聴くと、この第3楽章こそ漆黒の闇になる。淡々と誠実に指揮しているだけ・・・のように聞こえるのだに、この怪しさ・・・。
誠実に演ったら、こんなに怪しくなる・・・・ということはマーラーの作曲のウデがスゴイということか。

第4楽章「夜曲」は牧歌的。ボヘミアの夜の森。夜鳥の鳴き声が何度も聞こえてくる。クーベリックの採るテンポは、どの楽章も落ち着いていて中庸のテンポ。この7番交響曲は1枚のCDに収まっていて聴きやすいのだが(演奏時間も63分とそう長くない)、セカセカした性急な感じがしない。
マンドリンやギターは繊細でハッとする美しさ。中間部の民謡的な旋律の処理も美しい。懐かしささえこみ上げてくるメロディだ。

第5楽章。この楽章だけは「夜の歌」にならない。どう聴いてもカンカン照り、白昼の音楽。白日の下にすべてさらしたような音楽。前4つの楽章との違和感、これこそマーラーだろう。ハチャメチャな楽章だが、聴き慣れてしまったせいか、最近は自分の中では妙に据わりがよい。

しかし、この爆発・阿鼻叫喚を、ひたすら忠実に、誠実に粛々と演奏して、決して下品なものにしないのが、クーベリック。野趣に満ちているが、中身は素朴。バイエルン放送響の名演奏もあって、これは素晴らしい演奏だと思う。




AUTHOR: おさかな♪ URL: http://blog.so-net.ne.jp/osakana2005/ DATE: 07/19/2006 17:40:17 マーラー7番って良いですよね・・・♪
ミュシャの絵も素敵です。
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コメント

>narkejp 様
こちらにもコメントを有り難うございました。
クーベリックは大好きな指揮者です。モーツァルト、ベートーヴェン、ドヴォルザークの交響曲はどれも素晴らしいですし、ブラームスやブルックナーも良かったです。
このマーラーはLP時代にはボクは1500円盤(グラモフォン・レゾナンス)で買っていました。素朴なボヘミアのマーラーといった感じで、イイ演奏だと思います。

mozart1889様 こんにちは
先日はコメント、TBを頂き、ありがとうございました。
私にとって、まだ少し苦手なこの曲ですが、クーベリック氏のスタジオ録音はとても聴き易い演奏だと思いました。特に前半の1・2楽章、これまで聴き比べてきたと言うか、枚数だけ重ねて聴いていた演奏とは一線を画するような、そんな思いでした。
 マーラー氏に関しては、少し購入を抑えてこれまでのCDを聴き直そうと、思ってます。これ以外に、mozart1889様の多くの記事でメモしている他の曲を聴いて、少しでも鑑賞できる幅を広くしたい思いです。
重ねて、コメント・TBを頂き感謝しております。日記を始めた当初から、お世話になっているので、格別嬉しく思ってます。今後とも、よろしくお願いします。

PS クーベリック氏の「英雄」も暫らく聴いてないので、近いうちに聴き直してみたいと思ってます。

>みー太 様
おはようございます。コメントを有難うございました。恐縮です。
クーベリックは本当にいい指揮者でした。マーラーやモーツァルト、ベートーヴェンなどは本当にすばらしいですし、ブラームスやシューマン、ドヴォルザークも立派な交響曲でした。
僕はオーケストラ音楽ばかり聴いていますのが、しなやかで自然で、曲の本質に迫ってゆくクーベリックの演奏は、心にしみます。
どうもありがとうございました。

グスタフ・マーラー作曲、交響曲第7番「夜の歌」

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 いつもお世話になっているお店の新装開店、お店も明るくなり、広々とゆったり。いつも美味しいワインを出してくれるあのお店は大好きです。宣伝したいくらい。教えて欲しい人はメール下さいね。
 今日は昨日に続いてメルヘンチックな曲をもう1つ。グスタフ・マーラー作曲、交響曲第7番「夜の歌」。明るいボヘミアン、ラファエル・クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団。
 これはアンデルセン童話みたいな感じ。森の木や動物がいろいろな物語を作る。たき火にあたっているとそれを遠目で眺める森の動物たち。やがて寝てしまう...

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