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カール・ベーム/VPOのベートーヴェン 交響曲第6番「田園」

Doblogのメンテナンスでしょうか、今朝から更新不能でありました。

今日はベートーヴェンの交響曲第6番ヘ長調「田園」。
カール・ベーム指揮ウィーン・フィルハーモニーの演奏。
1971年5月、ムジークフェラインザールでの録音。DGの全集からの1枚。

ワタシの休日は「田園」か「ロマンティック」であります。
伊予は西条の草深い田舎に似つかわしい曲でありまして、のんびりとした休みの日には、この2曲のどちらかを聴くことが多いのです。

今日はド定盤のベーム指揮ウィーン・フィルハーモニーの「田園」。


第1楽章から、ウィーン・フィルのしなやかな音が心地よい。ベームのテンポはゆったりと落ち着いていて、セカセカしないのがイイ。実に大らか。盤石の安定感、巨匠の風格。
もともとベームは職人的な指揮者で、音は重厚だが演奏はアッサリ・サッパリ系のものが多かったのだが(BPOとやったモーツァルトの交響曲全集などその例だと思う)、1970年代以降の最晩年になると、重厚鈍重巨匠風の演奏が増えていった。
この「田園」はその中でもしなやかに歌う素晴らしいもので、あまり鈍足なところが気にならない名盤だと思う。

ウィーン・フィルの各楽器が過不足なく、よく鳴っているという印象。ガッチリしたストリングスの上に、甘い響きの、時に爽快な響きの管楽器が加わる。ああ、田園に着いた時の晴れやかな気分とは、かくも気持ちよいものか。

第2楽章もゆっくりとしたテンポ。丹念にベートーヴェンの歌を歌い上げてゆく感じ。フルート、ファゴット、オーボエ、クラリネット・・・(木管全てか!)、ここでも味わい深い。
ヴァイオリンはさすがウィーン・フィルの鮮やかな音。DG録音なので、DECCAほどの輝かしさはないものの、しっくりと手に馴染む自然な温かさが伝わってくる。そして、実に格調高い。
コーダでさらにテンポが落ちて、鳥たちの囀りが聞こえてくるところなど絶品。大役者の名演といった感じ。

スケルツォはウィーン・フィルの自発性が素晴らしい。というより、指揮者の存在があまり感じられない。ウィーン・フィルの面々が、ベーム爺さんに対して「ここはワシらに任せろ」とでも言っているかのよう。和気藹々とセッションを楽しんでいる感じの演奏で、出てくる音は、暖かく優しく微笑んでいる。ホルンのコクのある音色など何とも素晴らしい。

第4楽章は現代オーケストラの大爆発。ベートーヴェンが書いたときには、ここまでの迫力は想像つかなかったんじゃないか。ティンパニの強打など実に生々しく迫力満点の嵐。さすがにウィーン・フィル、音は爆発しても音楽のフォルムは微塵も崩れない。整然とした嵐とでも言うべきか。荒々しいのに美しいという矛盾した美しさが宿る、これは名演。
終楽章は、全てのものへの感謝。ベートーヴェンの神への感謝。
クラリネットやホルンの響きの美しさは例えようもない。そしてストリングスの黄金の響き。たまりません。美しい「田園」であります。


ベートーヴェンの「田園」は奇蹟のような自然への感謝の交響曲であります。
ホンマに見事な自然の描写(でも、内面の描写だとベートーヴェンは云っているが)。


ヨーロッパの田園風景ではない、ここは純和風の「田んぼ」が広がります。
混合農業の欧州の風景ではなく、ここは水稲耕作そのもの。
そしてワタシは、「神」のことなどふだん考えることもない、信心の薄い日本人。
神よりは葬式法事のホトケさん方が縁が深い・・・・。

そんなワタシに、ベートーヴェンは国境を越えて、文化を越えて、感謝の心を教えてくれます。


AUTHOR: 吉田 URL: http://beethoven.blog.shinobi.jp/Category/31/ DATE: 06/04/2006 23:35:36 こんばんは。「ド定盤」ですが、この演奏は本当にかけがえのないものですね。木管楽器の優しい響きに元気づけられます。お恥ずかしい内容ですが、拙ブログでもベームの「田園」を取り上げました。
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コメント

>yokochan 様
コメントを有り難うございました。
あら、愛媛にいらしてたんですか。
西条や東予の辺りは、純農村風景なんです。
ちょうど田植えも終わり、綺麗な水田風景になりました。カエルの合唱もすさまじいですが。
ベームの田園は、そんな中で聴きました。

これは素晴らしい演奏だと思います。
初出時(もう35年ほど前ですが・・・)のFM放送では涙が出ました。
終楽章のある部分で・・・。

それから、mozart1889さんも書かれている通り、音が素晴らしいです。
ベームの作り出すバランスも、大抵は埋没してしまうピッチカートやホルンをちょっぴり大きくしたりして、なんとも言えない立体感ですね。
嵐のド迫力も御意。
来日時の演奏では、前の席のおじさんの首から上が、あのティンパニの轟音と共にガクッと揺れました。


>親父りゅう 様
今晩は。コメントを有り難うございました。
りゅうさんは、来日公演を聴いていらっしゃるんですね。羨ましいなあ・・・・・
それに、この演奏のピチカートやホルンを少し大きめにしているとのこと・・・なるほど、その通りと思いました。
録音も素晴らしいです。

いつまでも聴き続けたい演奏です。

ベームの「田園」

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ベームの「田園」
ワルターやクラウスのように、こってりと甘い戦前の香りが
するわけではない。
どちらかと言えば、頑固で堅い芸風を持つベームが、淡々と
折り目正しく演奏した田園である。
それにしても…。
いまさら、この演奏について語るなって!
今までFMとかヒトに借りたLPで何回か聴いたが、きちんと
購入したのは生まれて初めてなのです。
ちょっとだけ、語らせてください。
この演奏での主役は、ウイーン・フィルだ。
特にフルートとオーボエが活躍...

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