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バックハウスのベートーヴェン ピアノソナタ第26番変ホ長調「告別」

バックハウスという名ピアニスト・・・・。
ボクがクラシック音楽を聴き始めた頃には既に亡くなっていたので、よくは知らんのです。
でも、長いことクラシックを聴いていると、徐々に手元に集まってくるものですな。特にさすがベートーヴェンは定評があっただけに(と本やライナーを読むと書いてある)、素晴らしい演奏が多い。男らしいというか(最近、なんとか「らしい」というのは使ったらイカンそうだが)、内面の強さというか、にじみ出てくる男の哀愁というか・・・・そういったたぐいの演奏が実にイイ。

今日はそのバックハウスのベートーヴェンを。

ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第26番変ホ長調 作品81a「告別」。
ウィルヘルム・バックハウスのピアノ独奏。
1961年11月の録音。DECCA盤。

この作品は、当時ベートーヴェンのスポンサーであったルドルフ大公への徹底した奉献曲で、あとからニックネームのつくことが多いベートーヴェン作品には珍しく、初めから「告別」という標題がついていたという。そう長くない15分程度の曲だが、味わい深い佳品だと思う。

この演奏、まず45年も昔の録音とは思えない、鮮明なピアノが素晴らしい。DECCAの録音技術の優秀性を思わずにはいられない。

バックハウスのピアノはとても清潔な音色で、しかも音の芯が太い。
高音はキラキラと輝くし、低音はどっしりと充実していて、いずれも耳に快い。
そして逞しい。男性的なんだなぁ。
弱々しくないというか、背筋が伸びてスクッと立つ偉丈夫のような演奏。筋骨隆々のマッチョマンという訳ではなく、精神的な、内面的な充実感・偉丈夫を感じさせる演奏であって、その点で非常に男臭い。

どちらかというとゴツゴツした感じで曲が進んでゆく。近頃はやりの流麗感はない。
尤も、ゴツゴツした理由は、高齢のためにテクニックが衰えているせいなのかもしれないが・・・・。
(でも聴いている感じでは、老醜を感じさせない見事なピアノではある)

第1楽章「告別」の、アダージョからアレグロに移ってゆくときの構成感は見事。
第2楽章「不在」は、メロディアスな楽章ではないのだが、聴いているとふと心落ち着く懐の深さ、包容力。ベートーヴェンの指示通り、エスプレッシーヴォなピアノだと思う。
第3楽章「再開」は壮絶なフォルティシモが聴きもの。微動だにしない安定感、豪快な打鍵。独墺の昔気質のオッサンの、頑固な演奏とでも云うべきかな。声はしわがれているが、まだまだ若いモンには負けんぞよ、という演奏。大変立派であって、これが本場物というものかと素直に思ってしまう。

伝統というか、正統というか・・・・。
こういうベートーヴェンも、エエもんです。



AUTHOR: yokochan URL: http://wanderer.way-nifty.com/poet/ DATE: 05/27/2006 23:32:15 こんばんは。私のような中途半端に古い聴き手にとって、ベートーヴェンといえば、バックハウスかケンプでした。そんな思いで、レコード時代バックハウスのソナタ全集を思いきって買ったこともあります。おっしゃるようなゴツゴツとした堅固な演奏は今のスマートな演奏とは違いますね。正統ですね。
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コメント

>stbh 様
今晩は。コメントを有り難うございました。
「鍵盤の獅子王」とは、ホンマによく言ったものですね。剛毅で正統派のベートーヴェン、さすがだなとボクは思います。
バックハウスの古い録音などを聴くと、それは凄い演奏してますね。

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