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マゼール/BPOのR・コルサコフ 「シェエラザード」

初夏の爽やかな一日でありました。
日中は汗ばむほどの陽気。いよいよ夏であります。

そこで、今日はR・コルサコフの交響組曲「シェエラザード」。
短絡的なCDの選び方ですが、まあいいでしょ。
久しぶりに原色のオーケストレーションを楽しみましょう。

演奏はロリン・マゼール指揮ベルリン・フィル。
ヴァイオリン・ソロはコンサートマスターのレオン・シュピーラー。
1985年録音のDG盤。

これはマゼール渾身の「シェエラザード」。力の入った交響的な立派な演奏。
やはり、「シェエラザード」はイイ。
この演奏の良いところは、ヴァイオリン・ソロが素晴らしいこと。レオン・シュピーラーのソロは、思い入れの強いネットリとした響きから、細く艶やかにどこまでも伸びてゆく響きまで、大変幅が広く実に聴きごたえがある。このソロをクッキリと捉えた録音も素晴らしい。低音の太い強さ、高音が伸びてやがて消えてゆくところ、倍音の美しさなど、文句なしの好録音。

第1楽章はゆったりペース。大変遅い。描かれる大海原がとても広く感じるスケールの大きさ。
ベルリン・フィルがとにかく巧い。最上級のアンサンブルに、個々の楽器がもうメチャクチャに巧い。いくらでもスピードを出せる大排気量のクルマが、一般道を悠々と普通の速度で走っているような感じ。余裕しゃくしゃくのオーケストラ。
マゼールの採るテンポは遅いのだが、鈍重にならないし、表現が濃厚になりすぎたり重くならないのはマゼールの趣味だろう。どっしりしているのに、くどくない。純音楽的な表現だと思う。

第2楽章。シュピーラーのソロ、ヴァイオリンの音がちょうど良い「太さ」。強くもなく弱くなりすぎもしない。イイ音。ヌルッとした質感もある。
この楽章、木管のソロが抜群で、ファゴットもオーボエも上品でスタイリッシュ。なのに、音楽は冷たくなく、かえって情感がそこはかとなく漂ってくる風情。さすがマゼール。
半ば過ぎからはマゼールらしい独特のアクセント、デフォルメが見えるがやり過ぎてはいない。シンフォニックな表現と思う。

第3楽章は輝きに満ちた表現。厚みのあるストリングスが素晴らしい響きだし、テンポもやや遅めで心地よい。ヴィオラの生暖かい音などとてもイイ。と思ったら、ホルンもトロンボーンも生暖かい音を出している。この温度感が何とも云えない。
ヴァイオリン群がツヤツヤしている。ヴァイオリンのアンサンブルの時、キラキラと光りがこぼれてくるような瞬間があるが、これはこのCDでしか聴けない香しさ。

終楽章も急ぎすぎずじっくり腰を落とした演奏。金柑が相変わらず巧いし、弦楽器とのバランスも良い。ラストの破滅、終曲のはかなさも情感があって良い。

「シェエラザード」は、オーケストラのための協奏曲のような曲だが、マゼールは、ソロの楽器を浮き立たせて気持ちよく奏させている。聴いていて実に楽しい。ホンマ、マゼールは聴かせ上手だなぁと思う。

ボクは「シェエラザード」好きです。
何枚も購入しては飽きることがありません。
このマゼール盤は、その中でも聴く頻度が高いです。
名盤やなぁと思います。



AUTHOR: 吉田 EMAIL: yo1993@estate.ocn.ne.jp URL: http://beethoven.blog.shinobi.jp/ DATE: 05/26/2006 00:07:03 はじめまして。
マゼールとクリーヴランドとのものは、やたら四角ばっててスゴイ演奏でしたが、ベルリンのも、いいですね。
70も半ばを過ぎたのに、なぜだか全然枯れないマゼールは、素敵ですね。
少なくとも、あと30年は元気で棒を振っていて欲しいと思います。
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コメント

>しじみ 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
同好の方がいらしてくれて嬉しいです。
シェエラザードは大好きな曲でして、コンドラシンやデュトワ、ロストロポーヴィチなどもよく聴きます。出来もそちらの方が良いんじゃないかと思いつつ、マゼール盤を取り出す回数が最も多いんです。
これ名演だと思いますし、ジャケットもエエですね。

今晩は。私もこのCDの初出の国内盤を購入したくちです。本当に細密画を見るように細かい音まで捉えられた録音ですね。迫力にも欠けていませんし、某雑誌か広告か覚えていませんが、マルチマイクの極致だと読んだ記憶があります。

チェリビダッケの録音を入手して聴いたことがあり、それはそれで繊細な工芸品のようで感心したのですが、マゼールとベルリンフィルのは意外にもストレートな演奏で気に入っております。

>望 岳人 様
おはようございます。
なるほど、マルチマイクの極致ですか。さもありなん、実に隅々までよく聞こえる録音です。でもマルチっぽくないんです。あ、だから「極致」なんですね。
チェリビダッケのは、シュトゥットガルト放送響と来日したときのFM放送で聴きました。55分もかかる「シェエラザード」に驚愕したことを覚えています。

わぁ~、この版にしようかなー♪
ジャケットがかわいい・・・☆
mozart1889さんの解説文を読んで、ほしくなりました!

>おさかな♪ 様
おはようございます。
マゼールの演奏、エエですよ。ジャケットもなかなか良い出来ですしね。
シンフォニックな「シェエラザード」、お勧め盤ですね。

こんにちは。

シェエラザード、いい曲ですね。
マゼールはセンスが良いのでハズレがありませんね。

ベルリンフィルもカラヤンとイマイチの関係になって、マゼールあたりに「次期監督やってもらおうかな・・」なんて思っていた頃ですね。

ジャケットデザインGOODです。

結構デザインで選ぶ(ジャケ買いですね)こともあります。


>ニョッキ 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
マゼールは大好きな指揮者です。「何かやってくれる」と期待して聴きます。ただ、このシェエラザードは普通でした。
でも演奏は交響的でスケール大きく、録音状態も素晴らしいですね。何より、ジャケットがエエです。
ジャケットがイイと、だいたい演奏も良いですね。不思議なことなんですが。

マゼールとBPOは相性が良かったと僕は思っています。もっと録音して欲しかったですね。ただ、カラヤンの後任になっていたとしたら・・・・・・すぐにけんかして別れてしまったんじゃないかな・・・・という気もします。

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