スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ジョージ・セルのドヴォルザーク 交響曲第8番ト長調

キンモクセイの香りが街に漂うと、四国伊予路では「秋祭り」であります。
ツンと鼻を突く懐かしい香りが、祭太鼓を呼ぶ・・・・・西条・新居浜地区の祭好きな人々は、そわそわし始めております。

さて、今日はドヴォルザークの交響曲第8番ト長調。
ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏。1970年4月、セヴェランス・ホールでの録音。
セルは最晩年にCBSソニーからEMIに移籍して、何曲か録音したが、いずれも素晴らしい演奏になった。シューベルトのグレート、ギレリスとのベートーヴェン・ピアノ協奏曲全集など、名演奏が相次いだ。このドヴォルザークも最高の名演。素晴らしい出来だと思う。
録音はEMIにしては、良い方の部類かと思う。セルのCBS時代の録音は、ステレオ初期のためか、弦楽の音が乾いてかさつくような感じであったのが残念だったが(特にベートーヴェンの交響曲全集)、晩年のEMI録音はまずまず聴ける。ヴァイオリン群の柔らかさが良い。


さて、第1楽章のアレグロ・コン・ブリオ。巨匠風で、スケール大きな開始。テンポは中庸だと思うのだが(つまり速くもなく遅くもなく)、ゆったりとした演奏に聞こえる。フレージングが深々としているのか、聴いていて、何か大きなものに包まれるような安心感がある。
注意深く聴いていると、セルは随分テンポを揺らしている。イン・テンポが基調の指揮者だと思っていたのだが、結構好き勝手しているところがあって面白い。この第1楽章と次の第2楽章では、そんなところがいくつも見られる。
遅いところで、グッと腰を落として演奏させてみたり、切れ味の良い刀でスパッと叩き斬るような速さで済ませてみたり。面白い。

第2楽章のアダージョも巨匠風。悠揚迫らぬ、スケール大きな演奏。どの奏者も、気持ち良く吹き、弾いているのが伝わる。セルは指揮者としては厳格な独裁者で、楽団員から嫌われていたらしいが、この演奏を聴く限り、オケの自発性は十分だと思う。きりきりと引き締めるよりは、手綱を緩めて、オケの技量を信頼して演奏させている感じがする。

この曲、いつも思うのだが、第2楽章までがブラームス的。ブラームスの影響を受けその後継者たろうとしたのか、ドヴォルザークがかしこまって作曲しているような印象をボクは持っている。しかし、第3楽章からはドヴォルザークの本領発揮。稀代のメロディ・メーカーであったドヴォルザークの魅力が全開だ。
第3楽章の冒頭の、何と美しいストリングス!クリーヴランド管弦楽団の演奏も、旋律をゆったりと歌わせつつ、郷愁を誘う。素晴らしい旋律。

終楽章はオケが一体となって、木管も金管も、文句なく巧い。アンサンブルもこれ以上のものはちょっと想像できない。ホルン・トランペット・クラリネット・フルート・・・・どれも巧いのだが、それが有機体のようにオケの中に溶け込んで、まさに渾然一体、最高のオーケストラ音楽を聴かせてくれる。ブラヴォー。

ドヴォ8、何枚も聴いてきましたが、これ以上の演奏に出会ったことはありません。
ノイマン/チェコ・フィル、カラヤン/VPO、デイヴィス/コンセルトヘボウなども素晴らしいんですが・・・・やはりセル/クリーヴランド管が、ボクにとっては最高の名盤であります。


AUTHOR: ensemble URL: http://ensemble.ameblo.jp/ DATE: 10/07/2005 12:08:58 おはようございます。
ホンマ、これ、曲も演奏も、エエですわ!
(mozart1889さんの口調を真似てみました。)

店にくるクラシック好きな高校生たちに、セルは生で聴いたことがある
と言ったら、驚き半分に羨ましがられました。
スポンサーサイト

コメント

いや~、これは実にすばらしいですね。セルの死の年、この第八交響曲が
最後の録音となったのです(LP盤の解説)。
それを思うと感動もひとしお。フィナーレの最後などオケの迫力は真に迫ります。
本当に記念碑的な録音ですね。

>stonez 様
この録音、stonezさんがおっしゃるように「包み込まれるようなやわらかい演奏、急ぎすぎない程よいテンポ」、まさにその通りだと思います。最晩年のEMIでの録音は本当に素晴らしいと思います。録音の出来も良く(CBSソニーの録音は硬かったので)、今聴いてもうっとりします。
TB有り難うございました。

>丘 様
コメントを有り難うございました。
セルのドヴォ8、発売当時からの大定盤ですね。もう30年以上も、名演名盤の地位を保っているのではないでしょうか。
この演奏に匹敵するCD、思い当たりません・・・・。

mozart1889-san

こんばんは!
TBありがとうございます。
ドヴォルザークの第8番と云ったらジョージ・セル
この柔らかい演奏は、セルならではです。

>yuhoto 様
セルのドヴォルザーク、「巧いなぁ」といつも思います。
クリーヴランド管弦楽団の技術はもちろん、セルの指揮がまた素晴らしい。
「自家薬籠中の」とでも云いたいくらい、巧いですよね。

カラヤン/VPOの名前がちょっと出ていましたが・・・ぼくの乏しい体験からですが、3楽章のワルツはカラヤンがいちばん美しいのではないかと思っています。やや早めのテンポで、あふれる想いがほとばしるような出だしは非常に美しいと思います。

セルの演奏はまだ聴いたことがありません・・・。

ドヴォルザークの交響曲第8番、セル/クリーヴランド管と、クーベリック/ベルリンフィルの演奏で聞いています。70年のセルの録音は、格調高く、なおかつ親しみ深いと言う、素晴らしい演奏ですね。こういう演奏を聞くと、あれもこれも録音してほしかったという思いを禁じ得ません。その筆頭は、スメタナ「わが祖国」全曲と、ベートーヴェンの「ヴァイオリン協奏曲」かな。独奏は、もちろんオイストラフですね(^_^)/

>とりぷる 様
コメント有り難うございました。
とりぷるさんのおっしゃるように、第3楽章の優美な点ではカラヤン/VPOが素晴らしかったと思います。結構速いテンポでサッサと進むんですが、レガート奏法がものをいって、非常に美しい演奏になってました。

>narkejp 様
クーベリック盤を忘れとりました(^^ゞ。ベルリン・フィルが日頃のおすまし態度を忘れてしまって、まあ熱気ムンムン、やる気満々の演奏でした。
セルのわが祖国、オイストラフとのベートーヴェン! 想像するだけで、ああ、聞いてみたいですね。エエですねぇ・・・・。

ボクもこの曲は好きなので、何枚かCDを持っています。あるクラシックのMLで話題になったことがあって、このセルの演奏と、ブロムシュテット&シュターツカペレドレスデンの演奏を薦める方が多く、今は両方持っています(他はカラヤン、ノイマンもあります)。どちらも渋く、何度聴いてもいい演奏です。飽きが来ないというか。ボクはどちがかというとブロムシュテットのほうが好みですけどね。セル盤は本文中のギレリスとのベートーベンピアノコンチェルトがカップリングされていて、かなり得した気分になりました。

>コロンビー 様
コメント有り難うございました。
セル盤は、今ギレリスの皇帝とカップリングになっているようですね。コレはお徳用ですね。ブロムシュテット/SKD盤も素晴らしいとのこと、ボクは未聴なんです。世評高いですね。東ドイツ(当時)のオケではスウィトナー/SKBの8番もなかなか良いです。
カラヤンやノイマンも素晴らしいですね。
ジュリーニやケルテス、デイヴィスも好きです・・・・・って、ナンボでもありますね(^^ゞ

セルとクリーヴランド管弦楽団、クーベリックとベルリンフィルの演奏を取り上げた記事をトラックバックいたします。汽車ポッポと鳩の好きなドヴォルザーク、なんとなく親しみが持てます。子どもを亡くしたり、いろいろな不幸が続いた時期もあったのでしょうけれど、この頃には様々な受賞が続いたり、明るい充実した時期だったのかもしれませんね。

>narkejp 様
TB有り難うございました。
ドヴォルザークはこの第8番から、大交響曲作家になったような気がします。
7番までと8番・9番は、その高さが違いますね。素晴らしい交響曲だと思います。

ドヴォルザーク/交響曲 第8番

PING:
BLOG NAME
このところ仕事が忙しくなってきました。そんなときの帰り道には、気分転換にどこか別の世界へ連れて行ってくれるような音楽を聴きたくなるものです。今日はそんな一曲です。 プラハ近郊ののどかな村。北には森が広がり、南には池のある谷間へと視界が開けています。そして..

ドヴォルザークの交響曲第8番を聞く

PING:
BLOG NAME
当地の果樹園は、ただいま一番良い季節をむかえています。モモとスモモとサクランボの花が満開、プルーンの花もいくつか咲き始め、良い香りがしています。養蜂業者が来て巣箱を置いたので、ミツバチが盛んに飛び回り、蜜を集めています。なんとものどかな田園風景です。
昨日は、ドヴォルザークの交響曲第8番を何度も聞きました。今朝も、起き抜けにまた聞いています。ラファエル・クーベリックの指揮、ベルリンフィルの演奏と、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏したEMI録音です。
第1楽章、アレグロ・コン・ブリオ...

セル/CLO ドヴォルザーク 交響曲第8番 EMI盤

PING:
BLOG NAME
ドヴォルザーク 交響曲第8番 ト長調 作品88 スラヴ舞曲ホ短調 作品72-2 スラヴ舞曲変イ長調 作品46-3 ジョージ・セル指揮 クリーヴランド管弦楽団  ジョージ・セルを愛好しているなどと言って

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。