スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

グリーグのピアノ協奏曲 ツィマーマン/カラヤン盤

猛暑の中の出張でありました。
忙しくて世間の動きに疎い日々を送っておりましたが、関東での地震のニュースには驚きました。お見舞い申し上げます。
すぐに、埼玉の狭山丘陵に住む老父母に電話したところ「あんでもねえよ」と言われました。さすが戦中派。少々のことには動じませんな。
「あんでもねえよ」というのは「何でもないよ(大したことはないよ)」という意であります。埼玉県西部方面では、「なに」を「あに」と言います。東村山市出身・バカ殿の志村けんが、よく使っていますな。

さてさて、暑い時にはクールな音楽を聴きたいもの。
そこで北欧の・・・・グリーグのピアノ協奏曲。何と安易な選曲・・・(^^ゞ。
でも、この曲の独特のナイーブな響き。エエですな。

今日は、クリスティアン・ツィマーマンのピアノ、管弦楽はカラヤン指揮のベルリン・フィル。録音は1981年から翌年にかけて。
当時ツィマーマン25歳、デビュー間もない若かりし頃の演奏。

カラヤン/BPOの演奏が美しい。
ワイセンベルクとのラフマニノフの協奏曲でも書いたのだが、こんなに美しい伴奏は滅多に聴けないと思う。
情緒纏綿、繊細な美音の連続、オケの技量は最高、弦も管も磨き立てた美しさ。
ただただ唖然とするばかりの伴奏。

それに乗って演奏するツィマーマンのピアノも、全く美しい。

第1楽章のカデンツァの夢見るようなロマン。若者らしい潔いピアニズム。最強の伴奏に支えられて、ピアノが飛翔するような演奏。青春の輝きに満ちて、若者らしい溌剌とした姿勢を全面に出しながら、清潔なピアノが響く。音色も透明で、キラキラと輝くばかりの美しさ。
第2楽章の冒頭、オーケストラによる弱音の序奏、これがまた最高に美音。カラヤンらしい息をのむような緊張感・静謐さの中で、ツィマーマンのピアノが、ややためらいがちに静かに響いてゆく。抒情的なピアノ。
やがてオケとともにクレッシェンドしてゆくところは、若者の夢・ロマン・憧れの響き。これを初めてレコードで聴いたとき、ボクも20代前半の青年だった。懐かしい響き。懐かしい演奏。

終楽章は、ツィマーマンの決然とした演奏が聴ける。さすがにショパン・コンクールの優勝者、技巧的にも完璧。伴奏はゆったりとして、暖かくツィマーマンのソロを支える。第2主題のフルートのソロ、冷涼でさわやか、高原をわたる風のよう。この音だけでもカラヤン/BPOの演奏はたたえられて良いんじゃないか。さらに、それに続くツィマーマンのピアノがデリカシーに溢れた音色の美音を紡ぎ出す。ああ、たまらない。
コーダは管弦楽・ピアノが一体となって興奮する。ツィマーマンが、稀代のオケ・カラヤン/BPOに負けじと、鮮烈きわまりない演奏をしているのが印象的。

これほどのピアニストと、後にカラヤンは録音をすることがなかった。
自分の手の中に入れようとして、実は手の中に入りきらないピアニストであることを、この時点でカラヤンは感じ取っていたのではないかと思う。

ツィマーマンは今も現役バリバリの、おそらく当代最高のピアニストの一人なんだろうが、これほど青春のロマンに満ちた演奏は、やはりこの時期でなくては出来なかったのではないかとも思う。

ジュリーニ/ロスPOと録音したショパンのピアノ協奏曲と並ぶ、これはツィマーマン傑作の一枚だと思う。




AUTHOR: しのたか DATE: 07/25/2005 08:43:38 僕は90年代前半にボストンで、小澤=ツィマーマンの皇帝を聞いています。透明感が印象に残っています。皇帝のような華やかな曲でも、イメージするのは、きらきらした光が反射する小川みたいな。でも華はある演奏で。偶然、戦後、オケをされていた方が日本から旅行できていらして席が隣でお話を伺ったのも懐かしい思い出です。
スポンサーサイト

コメント

ツィマーマン・・・やはり、これが出世作、その後を決定づけることになった演奏でしょうね。わたくしは買わなかったですが、FMで聴き、友人宅で聴き、数えると幾度も聴いています。
 若さキラキラ感は当時も感じましたが、たぶん、いま聴けば、こちらが年を食ったぶん、さらに身を貫くかも知れません・・・そう思うと、もっと齢を重ねていたカラヤンも何かを仕切り直すような心持ちで演奏に臨んだかも知れないですね。技量・音色のみならずハツラツさ・みずみずしさでもカラヤンを触発したのだと思います。
 ジャケットの、カラヤンが手前で写っていることについては当時は“カラヤンの庇護”イメージみたく揶揄されましたが、カラヤン亡きあと、何か(うまく言えませんが)いろいろ思わされることがあります。

>bonkichi 様
コメント有り難うございました。FM放送でこの演奏が流れた由、そうなんですか。偶然ですねぇ。最近、チューナーが不調でめっきりFMを聴く頻度が減りました。昔はよくエア・チェックしたものなんですが・・・・。

>クラシカルな某 様
確かにこのジャケット、話題になりましたね。カラヤンが前に写っていますものね。
ツィマーマンはカラヤンの死に関係なく、成功したピアニストだと思います。当時はホンマ「カラヤンの庇護」なんて揶揄されてましたもんね。
ツィマーマンのソロでのピアノ協奏曲をいろいろ聴きましたが、このグリーグとショパンが最も良いように思っています。

はじめまして、瑞紀と申します♪

クラシックのネットサーフィンでここに辿り着きましたら
大好きなツィマーマン&カラヤンの『ピアノ協奏曲』が
紹介されていたので思わず嬉しくなって・・・って、
このCD、私も自分のブログに「キラキラ」と記し紹介しましたが
それはグリーグよりもシューマンに重きを置いてなのでした。。

もちろん私もグリーグのP響は大好きなのですが
こちらではシューマンがスルーされていたので
ちょっと気になって書き込みしたくなった次第。。

というのも、シューマンのP響の演奏のなかでも
このツィマーマン&カラヤン盤がいちばん好きだからです(;_;)。。。

こちらは耳が受け付けない音ですかー?

>瑞紀 様
初めまして。コメント有り難うございました。
ツィマーマンのシューマンも、もちろん素晴らしいと思います。
スルーしたのは、すでにラローチャ盤でシューマンのピアノ協奏曲を聴いていた(書いていた)からです。他意はありません。ツィマーマン盤もボクは大好きです(^-^)。
キラキラした感じ、イイですよね。
シューマンのピアノ協奏曲では、ルプー/プレヴィン盤(DECCA)を好んでいます。一番初めに聴いた演奏なので、「刷り込み」になってしまっています。
瑞紀さんのブログにもお邪魔しますね。よろしくお願いします。

今慌てて過去ログを探し拝読いたしました(汗)。ご推薦のラローチャ盤、清冽な音に興味津々! 
 >京塚昌子さん・・・。確かに(苦笑)。80年の録音でもアナログなのですね、今も入手できるのかな。。 
 ルプー/プレヴィン盤、これは安心ですよね。。でも透明感ある若さと華やかさ美しさにうっとりドキドキしたいな(笑)。。
 そういえばシューマンのピアノ曲では『クライスレリアーナ』は面白いですよ♪
 特に7番の聴き比べとか・・・アラウとアシュケナージなど対比するとユニーク。
 私はアシュケナージの速さを目標にこの曲を練習、彼にはピアノに戻って欲しいです。。
> 瑞紀さんのブログにもお邪魔しますね。
 ありがとうございます。音楽素人の徒然だらだらで(苦笑)。>モーツァルト。『レクイエム』とかは好きです(^_^;)。
 私こそ、mozart1889さんのブログを楽しみにしております♪

>瑞紀 様
瑞紀さんは、ピアノを弾くんですね。羨ましいです。ピアノを弾く人にとっては、シューマンやリスト、大変面白く楽しいらしいですね。
ボク、楽器出来ないんです。ですから、シューマンのピアノ曲、少々苦手です。オーケストラ曲(交響曲など特に)は得意なんですが、歌曲とピアノ曲、あまり聴かないんです。
と言いつつも、瑞紀さん推薦の「クライスレリアーナ」、多分、アシュケナージもアルゲリッチも(アラウはどうかな?)、持っているんですよ(^-^)。よっしゃ、今夜チャレンジしてみますね。頑張っていきまっしょい♪(これは伊予地方の方言ですな)

シューマン:ピアノ協奏曲

PING:
BLOG NAME
好き。「シューマンよくやった」って感嘆する。メロディがよい。いっぱいCD出ているけど、グリーグとの組み合わせがいちばん多いと思う。私がシューマンのこの作品に出会ったのは高校の時。もともとグリーグの方だけ知っていて、前述の組み合わせのヤツを聴いたのがキッ

No title

記事に6年遅れで、しかも終了したblogに今更コメ済みません。

随分昔、「音友」だったか「レコ芸」だったか、諸井誠氏と安永徹氏の対談の中で、安永氏が「ツィマーマンは若いのに大物だ。カラヤンの言うことを全く聞かず、仕方なくオケはカラヤンを無視してツィマーマンのピアノに合わせて演奏した」旨、語っていました。
この話は有名らしく(?)、レブレヒトの「巨匠神話」にも書かれてます。

No title

レコード芸術でツィマーマンがコメントされていますが、
バーンスタインとカラヤン共に好かれていて共演が
多かったようです。ただどっちもやりずらいと
おっしゃっていました。

確かにカラヤンの演奏記録見ると、定期的にショパンや
シューマンの協奏曲とやっていますね。。。レコードの
企画ではバーンスタインに特化されたのが残念です。

ちなみにショパン(ピアノ協奏曲第2番)はライブCD
であるようですが、入手は難しいようです。

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。