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チャイコフスキーの交響曲第6番 ロ短調「悲愴」 マルティノン/ウィーン・フィル

さて、今日も古い録音を。
50年前のDECCA録音が素晴らしく、そして白熱の名演奏と思っています。

チャイコフスキーの交響曲第6番 ロ短調 作品74「悲愴」。
ジャン・マルティノン指揮ウィーン・フィルの演奏。
1957年ウィーンのゾフィエンザールでの録音。DECCA原盤のキング国内盤。

VPOとマルティノンの組み合わせは珍しい。初顔合わせ盤だったんじゃないか。そして、今このコンビで聴けるのは、このCDのみ(カップリングはボロディンの交響曲第2番)。他にレコードあったかな?
VPOは初顔とのディスクで飛んでもない名演をのこす、と僕は思っている。例えば、ケルテスとの「新世界」、シャイーとのチャイ5。このマルティノン盤も「飛んでもない」の一つと思う。知性とエレガンスに溢れたフランス人指揮者の、激情的な演奏が聴けるだけでも、このディスクは素晴らしいと思う。

特に第1楽章の展開部。嵐のような迫力、大音量に圧倒される。そして、その後の抒情の美しいこと。聴いていて一瞬ゾクゾクするようなやすらぎの表情、その対比がたまらない。VPOも素晴らしい出来。パワフルで輝かしく、そして美しく優雅。こと第1楽章の演奏においては、マルティノン盤は古今東西の夥しい「悲愴」の中で一・二を争う名演と思える。

第2楽章の優雅なこと!
涙の中の微笑みのような楽章だが、この優しさのあふれた演奏は、VPOの独壇場だろう。マルティノンの旋律の処理が美しい。チャイコフスキーのメランコリックなメロディをマルティノンは共感をもって歌う。虚飾のない表現と思う。

第3楽章は徐々に音楽が盛り上がって壮烈なラストへ。感興もそれに応じて盛り上がる。ティンパニの音など最高。これは聴きものだろう。

フィナーレはVPOの弦楽セクション、特にヴァイオリン群が美しい。切々とチャイコフスキーの哀愁を歌い上げてゆく。その歌、哀歌はスタイリッシュな感じ。美しく、格好良い。涙が出そう。

録音はまずまずで、今も鑑賞に差し支えないレベルと思います。
さすがに録音から50年経過していますので、音は若干詰まるところがあります。ダイナミック・レンジはやや小さく、ヒスノイズは盛大であります。リミッターがかかったような音がするのは、マスタリングのせいかしら。
ステレオ感や奥行き感は立派なもので、これは大したもんだと思います。
いずれにせよ、マルティノンとウィーン・フィルの幸福な出会いでありました。



AUTHOR: ジュリーニ DATE: 12/12/2008 11:23:48 こんにちは。こちらは北海道なんですが昨日から寒くなり又雪景色に戻りました。このマルティノン、CDで聴いてます。冬に「悲愴」を聴くと心が沈むので、続けてカップリングのボロディンを聴くのです。ですからこのCD好きですよ。12月なので午後はマタイにします。世の中色々大変な時に、呑気に音楽三昧で良いのかと思う毎日です。今年も後わずか・・・・
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コメント

>Summy 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
Summyさんのは米ロンドン盤ですか。往年の名盤ですから、廉価盤でも息長く発売されていましたね。そうそう、プロコフィエフの第5交響曲もありましたっけ。
小澤/パリ管の「悲愴」も懐かしいですね。僕のはサンフランシスコ響との「新世界」とカップリングされた2LP国内廉価盤です。愛聴してきました。

おはようございます。

クラッシク音楽を聴き始めた頃、高価なレコードには手が出なかったのでもっぱらラジオ(FMではなくてAM)やテレビ放送が頼りでした。
ちょうどそんな時期にマルティノンが来日してN響を指揮したのを見た(聴いた)のを記憶しています。「幻想交響曲」の放送はよく覚えています・・・
そんな訳で後日「悲愴」のLPを購入した時には迷わずマルティノン盤を選びました。
CDでも買い直ししましたが手元のものは「悲愴」だけが収録されたものです。ボロディンが聴けないのは残念ですが国内初出盤なので我慢しましょう。

>天ぬき 様
おはようございます。いつもお世話になります。
マルティノンの来日時、「N響からフランスの音が出た」と大いに話題になったと、本で読みました。マルティノンのドビュッシーなど、ホンマにエエなぁと思います。「幻想交響曲」は聴いたことがないんですが、この「悲愴」は往年の名盤、ウィーン・フィル白熱の演奏と思います。LP時代から親しんできました。天ぬきさんのは国内初出CDですと、3,500円盤でしょうか・・・・・・。
昔はLPもCDも高価でした。涙が出るほど高価で、やっとの思いで購入したことを思い出しては、今日の激安時代を有り難く、また「これでエエんだろうか」と自問してます。

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