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ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲 ニ長調 アンネ=ソフィー・ムター(Vn) カラヤン/BPO

ひと雨ごとに四国は冷え込んできました。晩秋から初冬へ、日が短くもなってきまして、周囲の田舎景色も何となく淋しくなってきました。

さて、今日もカラヤンの伴奏で。

ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61。
アンネ=ソフィー・ムターのヴァイオリン独奏、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏。
1979年9月の録音。DG盤。

第1楽章から、もう圧倒的なオーケストラ。

ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は単純な旋律が繰り返し寄せ返し続くのだが、聴けば聴くほど味わいが増してくる名曲。何より、居ずまいが端正で高潔、気品が香ってくる傑作と思う。貴婦人のような名作。
オーケストラ部もさすがにベートーヴェン、充実しきっていて、大変シンフォニック。トゥッティなど、全く堂々として重厚、格好良い。となると、カラヤン&ベルリン・フィルのコンビなど、まさにうってつけ、盤石の伴奏を聴かせてくれる。全く見事しか云いようがないオーケストラと思う。

アンサンブルの良さ、合わせ方の巧さ、呼吸まで合っているなじゃないかと思わせる弦楽セクションの弓遣い、そして何よりスケールの大きな表現は全く素晴らしい。
溢れるような美音の洪水であって、磨き抜かれた黄金の輝きがオーケストラから放たれる。いや、もう圧倒的な管弦楽。

ムターのヴァイオリンも飛びきりの美音。そして、オケ同様に、正々堂々とこの名曲と対峙してゆく。オケの凄さに対して、一向に引けを取らないヴァイオリン独奏。
弾き方はとても端正で、妙な弾き崩しもなく、正攻法で演奏してゆく。ムターこのとき16歳。少女のような年頃だが、しかし、演奏からはそんな初々しさがあまり感じられない。若々しさや瑞々しさ、爽快の気は感じさせてくれるが、それ以上に堂々としたところが印象的。
これが16歳のヴァイオリンかいな・・・・・・聴くたびに僕は思う。クライスラー作のカデンツァなどを聴いていると、実に素晴らしく、しみじみ感動する。

第2楽章のゆったりとしたテンポの中で、思い切り歌いきった演奏も素晴らしい。ヴァイオリンのソロが思いの丈を歌い上げてゆく。カラヤン好みのテンポだと思う。これ、カラヤンの指示であり、またマエストロの嗜好かな。
オーケストラの美しさはもはや天国的、永遠の浄福の世界。オケもヴァイオリンもホンマに美しく、この媚薬のような美しさに僕は抗うことが出来ない。

フィナーレは快活なロンド・アレグロ。ムターのヴァイオリンはここでも美音だが、中に一本強靱な芯が通っているような音がする。空虚な美ではい、中身が一杯詰まった美しさとでも云おうか。


録音状態は良好です。アナログ最末期の見事な録音と思います。
ヴァイオリンの音がとにかく美しく捉えられており、オーケストラの広がりも十分。
音の鮮度も瑞々しく、今も優秀録音と思います。


AUTHOR: ノリ DATE: 11/20/2008 00:14:02 こんばんわ。沼田でも今夜の冷え込みは凄まじくまるで真冬のようです。

ムターの芯の強く何事にも動じないかのようなヴァイオリンはすでに風格さえありますね。いやはや、女性は恐ろしいです。

調子に乗って、読了したばかりの奥様エリエッテの手記より。
ムターのヴァイオリンに接したカラヤンはあまりに感激してベートーヴェンの協奏曲に取り組むよう勧めました。
そして9ヶ月後、早速カラヤンの前でこの曲を披露します。
最初のソロ部分が鳴り終わるとカラヤンは彼女の演奏について一言、「来年またいらっしゃい」

この録音の2年前だと思われます。
芸術とはかくも厳しいものですね。

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