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ブラームスの交響曲第4番 ホ短調 作品90 C・クライバー/ウィーン・フィル

伊予路はスカッと晴れ上がった秋空でありました。
爽やかな風と青い空と・・・・・いやぁ、エエ気分でありました。日中は、ちと汗ばむくらい。
今日聴いたブラームスも、そんな感じの演奏であります。聴き直して、やはりこれは名演奏やなぁと、つくづく思います。

ブラームスの交響曲第4番 ホ短調 作品90。
カルロス・クライバー指揮ウィーン・フィルの演奏。
1980年3月、ムジークフェラインザールでのデジタル録音。DG盤。
銀色のジャケットが実にカッコイイLP。
クライバー/VPOの交響曲録音としては、ベートーヴェンの5番、7番、シューベルトの「未完成」&3番、に続く4枚目のLPだった。そして、以後、このコンビでの録音はなくなってしまった・・・・・。

晩年の老成したブラームスではなく、青年ブラームスの爽やかさと潔さを感じさせる名演。逡巡し、ためらい、振り返り、考え込み、時に後ずさりする・・・・ようなブラームスではなく、一陣の風に乗って、蒼い香気を漂わせながら、駆け抜けてゆくブラームス。
見事なリズムの処理で、推進力に恵まれている第4交響曲であって、このタイプの演奏は、過去になかったんじゃないかと思う。クライバーが先鞭をつけたのではなかったか。

それまではワルターやバルビローリの解釈に代表されるように、晩年のブラームスの優柔不断さが際だつ演奏が多かったと思う。しかし、クライバーの描くブラームスは、若く溌剌としている。もちろん、ブラームス固有の憂愁の想いや、発散されずに内へ内へと向かってゆく感情、それは暗い情念でもあるが、そういうものは十分に感じ取れる。が、ウィーン・フィルから若々しい響きを引き出して、身体が揺れてくるような見事なリズム感を表出しえたのは、クライバーが初めてだったろう。
既成のものを壊して新しいものを創造するのが芸術家だとしたら、クライバーこそ、真の芸術家だったろう。
或いは、聴き手の官能を刺激し、感性を覚醒させる麻薬のような音楽を引き出すという点では、彼は幻術使い、マジシャンであったろう。

第1楽章のしなやかな響きと流動性、運動性にあふれた演奏は、全く素晴らしい。

第2楽章は穏やかな感情が流れてゆく。ゆったりと抒情的。響きは艶やかで明るいが、テンポは伝統的なブラームスかな。

第3楽章は激しいアレグロ・ジョコーソ。リズムはよく弾んで、グイグイ前向きに進んでゆく。クライバーの指揮棒が一閃すると、音楽はさらに迫力が増す・・・そんな感じ。ウィーン・フィルは、もうひたすら上手いの一言。

フィナーレのパッサカリアも、デュナーミクが大きく、ドライヴ感がある。ウィーン・フィルもうねりながら進んでゆくのだが、その響きは爽快で清潔、若々しい。聴いていて気持ちよいくらいの、秋の空。

録音は今も上々。
ウィーン・フィルの弦楽セクションが透きとおるような音で、とても美しいんです。
この響きは、クライバー独特のものと思います。
やや薄めの音なんですが、それが実に爽快、スッキリ。
心地よく響きます。エエ音でありました。

「木曽のあばら屋」さんも、このLPを取り上げられております。

という訳で、「秋はブラームス2008」はここまで。



AUTHOR: 木曽のあばら屋 URL: http://www.h2.dion.ne.jp/~kisohiro/index.html DATE: 10/10/2008 16:12:20 こんにちは。
「渋くて枯れた曲」というイメージを一新する
インパクトある名盤でしたね。
私もLPが擦り切れるほど聴きました。
以前拙HPでも取り上げました。
よろしければ御笑覧ください。
 ↓
http://www.h2.dion.ne.jp/~kisohiro/kleiber.html
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コメント

しなやかに大きな弧を描いて響く様は、クライバーの指揮姿を見ているようです。年齢を感じさせない青春の曲を思わせる演奏だと思います。

明日はだれの4番を聴こうか・・・、仕事携帯が鳴りました。あ~あ出勤です。要領が悪いのでしょうか、なかなかTANNOYに向かい合うことが出来ません・・・。

僕もこのクライバーのブラ4はよく聴きます。特に第3楽章~第4楽章にかけての勢いのある演奏は圧巻です。
 去年だったか・・・N響アワーでネヴィル・マリナーの指揮でブラ4をやってるのを見たんですが、これも結構若々しくオーケストラをドライブしていて、この曲はやっぱり躍動感・ドライブ感のある演奏の方がしっくりするように思います。

>花鳥風山 様
おはようございます。コメント感謝です。
秋の夜長にブラームス、イイですね。日本人の秋の季節感にブラームスは合うように想います。新古今の三夕の歌よろしく、日本人の感覚にブラームスの寂寥感が合うのだと想います。
花鳥風山さんはフルトヴェングラーですか。僕は持っていないんです。寂寥感だと、古い録音だとワルター/コロンビア響でしょうか。
第4交響曲、いいですね。

>ヒロノミンV 様
コメント感謝です。
マリナーはブラームスも振りますか。何でもやる人ですが、きっと爽快に聴かせてくれるんでしょうね。マリナーのチャイコフスキー全集を持っているんですが、これはまたとびきりスッキリしておりました。
クライバーのブラームス、良かったですねえ。LP以来の愛聴盤です。これほど、爽快にリズミカルに、切れ味鋭い青年のような演奏、他では聴けません。
凄いなぁと思います。

>あるべりっひ 様
コメントを有り難うございました。
おっしゃるとおり、クライバーの演奏で聴くと、これ青春の音楽、ブラームス特有の老人的戸惑いは感じられません。たいそうフレッシュなブラームスの再現だと思いました。スゴイですね。今もちっとも古くなりません。

お仕事忙しい様子、お疲れ様です。タンノイの相手が出来ないのは寂しいですね。僕は昨晩久しぶりに「奇跡の価値は」を打っていました。確変継続画面でアスカに何度も逢えました(^^)V

こんにちは。
秋祭りの頃ですね。

この盤はCDで、1枚が3,500だった時に購入しました。
第4楽章にトロンボーンが
高いドをフォルテピアノでロングトーンする場面がありますが、
その高いドの「プーン」というアタックがかっこよく、
下のドとのバランスも素晴らしいと思います。

この曲はこのコンビが最初だったので、
他の演奏を聴いた時にテンポやリズムの違いに驚きました。

ブラームス4番、秋を実感させられる曲ですね。クライバー盤は皆さんが触れていらっしゃるように、若々しく、青年の情念を表出した、奇跡的な演奏だと思います。私の最初に聴いたブラ4です。
この曲は、誰の演奏も大好きで、その時の気分や体調で選んでいますが、今日は、フルトヴェングラーをかけて過ごそうと思います。オケも含めて、情熱、孤独、愛情といった人間の感情を言葉にして語っているように思います。

>hsm 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
こちら、西条祭りが近づいています。今年もかき夫の弁当当番で忙しいです。
さて、hsmさんはこの演奏を3,500円で買われたとのこと、今思うと泣かせる話、当時はホンマにCDは高価でした。ポリドールのレギュラー盤は3,500円がふつうでした。黄色いシールのような帯が貼ってあって、ご大層な作りでしたね。
さて、僕は銀色のジャケットもカッコイイLPなんですが、トロンボーンのことは気づきませんでした。ちと聴き直してみようと思います。そういうところ、聞き逃さないのは、hsmさん、さすがですね。有り難うございます。耳をそばだてて、聴きますね。

>shinichirosawai 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
shinichirosawaiさんは、この曲、フルトヴェングラーですか。僕は持っていないんです。皆さん、エエぞとおっしゃってます。僕も欲しいです。ちと探してみようと思います。
クライバーの演奏はとてもフレッシュに聞こえました。僕はそれまでワルター/コロンビア盤やヨッフム/LPO、バルビローリ/VPOを聴いていました。それらと全然違うアプローチ、クライバーって凄いなとおもったことでした。

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