スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ブラームスのピアノ協奏曲第1番 ニ短調 ギレリス(Pf) ヨッフム/ベルリン・フィル

秋です。
クラシック音楽を聴くのには良い季節になりましたね。夏の間は、どうしても暑さにぐったりして、冷房を入れて聴いていても(僕は冷房が好かんのですが)、あまり気分のいいもんじゃありません。その点、この季節はエエです。「芸術の秋」とはよく云ったもんです。
さあ、ブラームスを聴きましょう。

ブラームスのピアノ協奏曲第1番 ニ短調 作品15。
エミール・ギレリスのピアノ独奏、オイゲン・ヨッフム指揮ベルリン・フィルの演奏。
1972年6月、西ベルリンのイエス・キリスト教会での録音。DG盤のLP。
往年の名盤でしょうか。

第1楽章の冒頭、重心の低いBPOの威力が凄まじい。強靱な管弦楽。音楽が逞しく屹立する感じ。ヨッフムが振るとこういう音が出るのか。(カラヤンとは随分違う感じがする)。ふだんカラヤンで聴くBPOの技巧・美しさより、力強さ・情熱・ロマン的な血潮の滾りなどが強く感じられ、やがてそれらが渾然一体となて沸騰するような熱さが生まれる。こんなふうにBPOをドライブしてゆくヨッフムは、素晴らしい指揮者だった。

ギレリスのピアノ独奏は対照的にクールな音が持ち味。打鍵は強靱で、鋭さも併せ持つ。さすがに「鋼鉄のピアニスト」。
だが、弱音部でのデリカシーや抒情は、ギレリスが「鋼鉄」だけのピアニストではないことを物語る。このクールで鋭いピアニズムと、静謐感の中でのあふれる想い・・・これこそ、ギレリスの持ち味だろう。

第2楽章は、ホンマに美しいアダージョ。ギレリスもヨッフムも情感いっぱいに歌い上げてゆく。この歌が、ノーブルで、安っぽくないのがイイ。昂然と胸を張る哀しみとでも云おうか。
BPOの弦の音がまた良い。シルキーで柔らかく、味わい深い。木管も素朴な味わいを醸し出して好ましい。指揮するヨッフムの深々とした呼吸も見事。
ギレリスのピアノはゆったりとして、ここでも抒情的。そして、優しい感情と歌。
ああ、この音楽はシューマンの墓前に捧げられた歌か、遺されたクララの幸福を願った歌か。

第3楽章は熱演。ピアノもオケも奔流となって、熱い思いを噴出させる。
その剛毅さや、良し。ギレリスの本領が最高度に発揮された名演だろう。しかも相手はヨッフム。こちらもスケール大きく、しかも「煽る」ことではピアニストも真っ青だろう。相手にとって不足なし、互いの横綱相撲が聴ける。
この2人、イイ組み合わせだった。同時期だと、ベームとバックハウスに匹敵するかもしれない・・・・。


録音は標準的。やや古びてきた感じもしますが、鑑賞に差し支えはありません。
教会録音なので、残響豊かなんですが、録音そのものはオン・マイク気味で、直接音を多く拾おうとしている感じがします。


AUTHOR: ノリ DATE: 10/09/2008 12:10:32 こんにちは。本当に過ごしやすい陽気ですね。夏や冬はいらないから一年中秋でいいよ、などと思うのですが、それでは秋のありがたみがなくなりますよね。

僕はポップス・ロック→クラシックの転向組で(バンドをやってるのです)クラシックを聴き始めてまだ5年ほどなのです。それで、このブラームスの協奏曲第一番を聴いた時、全然音楽として耳に入ってこなくて焦りました。けれども何回も繰り返し聴いていたらいきなり素晴らしさが飛び込んできました。クラシック音楽は最初の内は何度も繰り返し聴かないとダメな音楽なのだな、と思いました。
今でも自分が素晴らしさに気が付かない音楽は膨大にあります。(マーラーとかブルックナーとか) これから宝の山が山ほど待っている、と思うとワクワクしてくるのであります。
生憎ギレリス盤は持っていませんので、今夜はブレンデル・アバド盤で秋の夜長を過ごさせていただきます。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。