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ブルックナーの交響曲第8番 ハ短調 ハイティンク/ウィーン・フィル

週末です。大曲を聴きました。

ブルックナーの交響曲第8番 ハ短調(ハース版)。
ベルナルト・ハイティンク指揮ウィーン・フィルの演奏。
1995年1月の録音。フィリップス盤。

ハイティンク渾身の名演。
おそらくハイティンクの録音した夥しいディスクの中でも、十指に入るであろう名演。
(1、2を争う名演か)
と云いつつも、不思議なのはハイティンクが何もしていない感じで、つまり手練手管を使わずに、素直に(おそらくスコア通りに)タクトを振っていたら、ウィーン・フィルの美質が全部出てきて、滅多にないような名演奏になってしまった・・・・という感じなのだ。
そのくらい、この演奏は自然。
フレージングは深々としていて、アーティキュレーションも妙なところがなく自然で(というか、ふつう)、ダイナミックレンジは広大にして、表情づけは特になく、無色透明、澄み切った清流とでも云うべきか。
そして、聴き手の体調、心の状態にあわせるかのように、無限のイメージが膨らんでゆく・・・・。

第1楽章はスケール雄大。しかし、背伸びしすぎていないのが良い。
音楽が大げさにならず、オーケストラの鳴りっぷりが良く、過不足なく音楽が表出されている感じ。ブルックナーのイメージした音楽が、そのまま、僕の部屋で鳴っているんじゃないか、そう信じたくなるような、素晴らしい演奏。こけおどしのところが一つもないのもイイ。

第2楽章のスケルツォも、下手をすると収拾がつかなくなるところじゃないかと思うのだが、ハイティンクは丁寧に描き出してゆく。素直にして誠実。ウィーン・フィルの美しい響き、ブルックナー独特の緊張感のある響きが、ズッシリとした確かさ、重量感をもって再現されてゆく。トリオでのハープの安らかな音色は、天国的に美しい。

そして第3楽章。崇高に鳴り響くアダージョ。これはホンマに美しい。
彫琢の限りを尽くしたわけではなく、とても自然な演奏なのに、出てくる音楽はこんなにも美しい。
ハイティンクはスゴイ。このアダージョを初めて聴いた時、ハイティンクはホンマモンの巨匠になったと思った。この偉大さ、息の長さ、ゼクエンツの深さ、もう云うことなし。このアダージョだけでも、聴く値打ち有りと見た。

フィナーレも圧倒的な音楽。スケール大きく、楽器のバランスも絶妙。金管の咆吼も逞しく、腰砕けにならない。堂々とした音楽の歩み。ダイナミックレンジ大きく、オケの全合奏の音響は凄まじい。そして、ピアニシモは、天上の美しさ。光が差し込んでくるような瞬間が幾つもある。ハイティンクに後光が差しているのかも。


録音極上です。
ウィーン・フィルの弦も管も鮮やかに、そして自然な潤い、確かな質感を持って再現されます。音場も奥行き左右とも広々としていて、臨場感も最高です。
楽器の定位も抜群。

演奏・録音ともに超優秀ディスクと思います。
(この演奏、今はフィリップスのDUOシリーズ廉価盤で買えるようです。3番交響曲とセットで2,000円程度。いやはや、有り難い時代ですね)

と書きつつ、ボンヤリHMVのサイトを覗いていたら、例の「3枚買うたらお安くしまっせ」セールで、この3番8番2枚組がなんと1,290円で出ていました。これは「買い」でしょう。


※ ブルックナーの交響曲第8番の 自己リンクです ※
■シューリヒト/ウィーン・フィル
■ティーレマン/ウィーン・フィル(NHK-FM放送)
■マゼール/ベルリン・フィル
■シノーポリ/ドレスデン・シュターツカペレ
■カラヤン/ベルリン・フィル
■ベイヌム/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
■ジュリーニ/ウィーン・フィル
■スウィトナー/ベルリン・シュターツカペレ
■ベーム/ウィーン・フィル



AUTHOR: ニョッキ URL: http://blog.livedoor.jp/watahiroxp/ DATE: 07/19/2008 10:32:30 おはようございます。

この演奏は絶品ですね。
私も3番とのセットで1800円くらいで昨年買いました。

3番はイマイチでしたが(私のブルックナーの原点は3番です。マゼール&ウィーンフィルのライブをFMで聴いて鳥肌が立ちました)この8番は本当に素晴らしいですね。

私のアマオケでの指揮者は曲を細分化しすぎ(それこそ4小節単位くらい)&味をつけすぎのため、最終的には何味だったかもわからなくなります。

本番では集中力+指揮者パフォーマンスで結構好評ですが古くからの知人は演奏に手厳しい評価を毎年下しています。
(一応オフレコでお願いします)

川の流れを止めるといつか決壊しますね。
比べるのも失礼ですがハイティンクはそのあたりの大切さをよくわかっているのでは。

長文&駄文失礼いたしました。
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コメント

悠々たる自然な流れ、虚飾なくムリのない表現。これも良い演奏ですね。ドレスデンとの来日演奏会(第8番/サントリーホール)に行くことができたのは一生もんの想い出です。第5番もエエですよ。旧全集も揃えて、時に愉しんでおります。

この演奏は凄かったですね。ちょうどハイティンクがVPOと一緒に来日した頃で、このCDがリリースされたのでしたか。そして、BPOのマーラーチクルスとVPOのブルックナーチクルスが、他のブリュッヘンなどのアーティストの契約と共にフィリップスが、解約した時期に当たりますね。ハイティンクはこのあと、ボレロとかストラヴィンスキーを出していましたが、フィリップスではそれが最後になったのでした。録音がヴォルカー・シュトラウスですからそれもこの演奏を引き立てているんでしょうね。最近はこのCDみたいに分厚い二枚組ケースを見かけなくなりましたね。さて、私はシノーポリのブル8でも聞くとしますか。

>ニョッキ 様
コメント&TBを有り難うございました。
ハイティンクは大曲を振らせると、うまいですね。スケールが大きく、ゆったりと大河のような音楽にしてくれます。
このブルックナーはウィーン・フィルも非常に好調で、神々しいばかりの美しさを味わえる瞬間がいくつもあります。
名演奏と思います。

これ、今、HMVで1,300円くらいで変えちゃいます。3番もセットです。
いやぁ・・・すごい時代です。

>ジュリーニ 様
コメント感謝です。
なるほど、2枚組は少し面倒ですね。僕はLPも聴くので、2~3枚は何とか我慢できます。
ベーム/VPO盤は1枚ものでしたね。マゼール/BPO盤やヨッフム/SKD盤も1枚で聴けるブルックナー8番です。これらの演奏もなかなかエエです。
2枚組だと、ジュリーニ/VPO盤も絶品ですよね。
ハイティンク盤と双璧と思います(^^)v

>ひろはや 様
コメントを有り難うございました。いつもお世話になります。
わあ!羨ましい!
○ハイティンク/SKDの実演を聴かれたこと
○ハイティンク/ACOの1981年盤をお持ちのこと(これ、ほしいんですが、廃盤で入手できません。オークションでも法外な価格になるので手が出ないんです)
エエですねえ・・・・・・ホンマ、羨ましいです。

志鳥栄八郎のその本、僕も読みました。CD初期の頃のガイドブックはあまりなかったので、貴重でした。志鳥節満載ですよね。今も時々懐かしく取り出してます。

>林 侘助。 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
林さんもサントリーホールの8番を聴かれているんですね。羨ましいです。僕も行動を起こさなイカンですね。
ハイティンクのブルックナーは大好きで、再録音を愛聴してます。ACOとの9番、7番あたりは絶品かと思います。
VPOとの演奏ではこの8番、そしてロマンティック!
旧盤全集は所持してません。中古盤で安く出ていたら欲しいもんです。

>bruckner2006 様
コメントを有り難うございました。
そうなんです、ハイティンクはリストラされてしまって、BPOとのマーラー全集は7番まで、VPOとのブルックナー全集は3・4・5・8番で終わってしまいました。マーラーなど、今、6番7番が廃盤で入手不可能ですから、何とか復活して欲しいもんです。
BPOとのストラヴィンスキーは、昨年。タワーレコードの1,500円盤で復活しましたが・・・・。

シノーポリの8番、SKDの美しさが印象的でした。

おはようございます。
暑い日が続きますね。

ハイティンクの以前の録音はなかなか見かけなくなってましたが、
春の祭典やブルックナーなど少し出ているようですね。

ハイティンクは楽団員からも愛されている指揮者のような気がします。
だからこそ特別なことをしなくても、いい演奏になるというか。
フィリップスでの録音が途中で終わったのは、本当に残念ですね。

御返事ありがとうございます。ほとんど家事をしながら聴くので、途中で終わるのは嫌なんですよ。じっくり座って聴きたいな。でも眠るかも。マゼール、ヨッフムほしいです。


こんばんは。
実はわたくしハイティンクはかなり苦手にしている指揮者です。
というか良さがあまりよくわからない。自分の感性に合わないのかもしれませんね。
そんな中でもこの録音だけは100パーセント自分も共感できる素晴らしい演奏です。全体の構成感、細部の歌い回し、全てがこの曲がそうあるべきものとして表現されてると思います。そのうえオケがウイーンフィルで録音状態が最高ときている。奇跡のようなレコードですね。
mozart1889さんは1,2を争う名演と仰っていますが全くそのとおりだと思います。ちなみに自分がその1,2を争う名演と思っている録音はマーラーの3番です。mozart1889さんはどの録音を想定しているんですか。差し障りがなかったら教えてください。



>hsm 様
コメントを有り難うございました。
ホンマに暑いですね。猛暑お見舞い申し上げます。

ハイティンク/BPOのストラヴィンスキー、この冬にタワーレコードから再発されましたので、早速購入しました。良い演奏でした。2枚組1,500円という価格もgoodでした。
ハイティンクの1990年代の録音、廃盤が増えているんですが、もう少し復活して欲しいもんです。

>ジュリーニ 様
家事をしながらだと大変ですね。ノンビリ聴いていられないですね。
第3楽章がゆったりとしていて、フィナーレのスケールが大きい演奏はだいたい2枚組になってしまいますね。
1枚物は、マゼール/BPOが好きです。EMIの廉価盤で入手できると思います。

>シャム猫 様
おはようございます。毎日暑いですね。
猛暑お見舞い申し上げます。

ハイティンクの演奏は、フィリップスの廉価盤LPで親しんでいたこともあって、僕は相性がよいのかもしれません。
マーラーの3番交響曲は、BPOとの再録音盤と、クリスマス・マチネ盤を持ってます。どちらも好みなんですが、管弦楽の威力が凄まじいBPO盤を聴くことが多いです。録音も最高レベルです。
ブログにもエントリーしてみたい演奏です。

こんにちは。私もこの2枚組、1800円位で買ったクチです。まさに文句ナシ、やっぱりブルックナーはVPOかな_と思わせる名演でした。でも一方でBPOの威力というか、ヴァントの峻厳さ、カラヤンの壮麗さとシンクロした時の魅力は絶大であり、クラシック音楽の楽しみ、聴き比べの中にこそ極まれり!といったところでしょうか。ただ実のところ、カラヤン_VPOは未聴なんです。なにせ安くならないし、中古でも出回らない_バーンスタイン_BPOのマラ9などと並んで、さしものDGにとっても「至宝」とも言うべき名盤、ということなのかもしれません。(続く)

ところで先頃、またブックオフで5千円余りを散財、直後にHMVで2枚組のセールの告知_mozartさんは「業」と表現されましたが、私的には「依存症」とでも言うべき現状は、頭が痛いです。未聴盤が山とあるのに、「買わなきゃソンソン、後悔するぞ」と脅迫するかのように展開される商法に乗せられる自分_ま、10年位前までは5千円で3枚買えれば御の字だったわけで、中古とはいえ24枚(内クラシック9枚)買っても5千円、得したなアと割り切るべきなのかもしれませんが。でも連休中聴きまくる予定が、家人がず~っと在宅でオジャン_買い物につき合わされ、故障した湯沸器のグチを聞かされて終わりそうです。あ~あ、ブックオフに買い残しを漁りにでも出かけるかな_ではまた。

>shibera 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
ハイティンク/VPOの演奏を聴くと、やはりブルックナーはVPOかなあと思いますね。ジュリーニもベームも、ブーレーズだって、VPOで聴く8番はyすばらしかったです。カラヤン最後のVPOとの8番は未聴です。DGが、安くしませんねえ。全く、バーンスタイン/BPOのマーラー9番(カラヤン/BPOのライヴのもそうですね)も安くなりませんしね。おっしゃるように、DGの至宝なんでしょう。
ブックオフ24枚5,000円は安いですね。当地のブックオフには良い出物がありません。そこで、僕はHMVの安売り宣伝文句についつい釣られてしまいます。ミチョランマが増える一方なのに、アカンですね・・・・・・(^^ゞ

クラシックCD紹介その311(ブルックナー 交響曲第8番ハ短調 )

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今日は仕事の殆どを移動に費やし、効率が悪い上に雨にも祟られて
イマイチ調子が出ない一日でした。
仕事も22:00ころ終了したので14時間業務に携わっていた(朝は8:00に出社)ことになります。
忙しくなったとはいえ、演奏会も近いし、体力が持たない....

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