スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

モーツァルトのピアノソナタ第11番 イ長調 K.331「トルコ行進曲」 グレン・グールド(Pf)

今日はモーツァルトのピアノソナタ第11番 イ長調 K.331。
グレン・グールドのピアノ独奏。

レコード雑誌やブログ等で読んではいたのだが、実際に聴いてビックリ。
グールドのモーツァルトは面白い。異形のモーツァルトだ。

第1楽章の何という遅さ。そしてスタッカート。
遅いからロマンティック・情緒的というわけではなく、即物的で、しかも乾いた感じの響きが特徴と思う。
アーティキュレーションはブツ切りで、一つひとつの音はとても短い。テンポは遅く音は短い・・・・といった感じの演奏。
しかし、聴き進めてゆくと、あら不思議、体がグールドのテンポに馴染んでくる。初めの違和感がどこかに行ってしまい、グールドの術中にはまってしまう・・・と云うべきか。これがグールド芸術のスゴイところかもしれない。
そして盛大なグールドの唸り声、鼻歌・・・・・。

ピアノの音はとてもキレイ。都会的な洗練、人工的な美しさ、計算された彫刻・・・・といった感じのピアノの音。ステンレスの光彩を見ているような音色。
変奏曲なので、いろいろ曲想が変わるのだが、ラストの変奏は今度は無茶苦茶速い。

第2楽章は、まるで我が家の息子たちが演奏しているような感じで(つまり下手くそ)、ブツ切りの音でたどたどしい感じさえする。有り余るテクニックの持ち主が、わざと下手くそに弾いている・・・まるで初心者、子供の演奏だ。
しかし、面白い。どんな演奏が続くのか、聴いていてワクワクする楽しさ。この、有名なソナタで胸躍ることなどそうはないのだが、グールドの演奏は別格だ。不思議な演奏。このドキドキ感は、他のピアニストの演奏では味わえない。

フィナーレのトルコ行進曲も大変遅い。訥々とした語り口。しかし、その中に異様な緊張感もある。この緊迫感はいったい何なのか。
そして、演奏はとにかく美しい。センス溢れる演奏と云うべきか。
装飾などもさすがグールド、天才の閃き。

録音は今も十分に美しいもの。
グールドのピアノの特徴が(そして鼻歌も!)、実によく捉えられている録音と云えるでしょう。
いやはや、スゴイ演奏でした。
これは異様、異形の演奏です。でも、スゴイと感じました。


土日出勤の激務でありました。
猛暑の中、へばりました。このトシではさすがにこたえます(^^ゞ
ちと休みが欲しくなりました。


AUTHOR: まりぬ URL: http://blog.livedoor.jp/rosmarinus61/ DATE: 07/14/2008 16:17:10 mozart1889さま、はじめまして。
最近、こちらの素敵なブログのことを知り、毎日楽しく拝読させていただいております。
グールドという文字に惹かれてコメント記入欄まで来てしまいました。
グールドのこの録音は非常に衝撃的でした。最初は「はぁ?」という感じであっけにとられていたのですが、聴いているうちにどんどん深みにはまっていく感覚を覚え、その後に大きな感動がじわりじわりとやってきました。
それ以来、すっかりグールドのファンです。
わたしは、ちょっとした病気をかかえているので、よく入院します。
その時、わたしの心を支え癒してくれるのは「ゴルトベルク変奏曲」(2回目の録音)を筆頭とするグールドのバッハです。もちろん元気なときも聴いておりますが・・・・・・。
これからも、お邪魔させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
スポンサーサイト

コメント

こんばんは。
グールドのモーツァルト/ピアノ・ソナタのCDは、何とも魅力的ですね。何時買ったかは忘れてしまいましたが、ピアノを弾いて何やら歌っている風のグールドの絵がジャケットになっているCDには、この第11番「トルコ行進曲付」の他にも第8番・第10番・第12番・第15番・第16番と6作品が収録されており、私の中では異端のCDですが(普段は、内田光子やピリス、最近はファジル・サイなどを聴いてます..。)、ひとたび聴いてしまうとグールドの強力な磁力に我が身が引き寄せられてしまうようですね。

こんにちは。
 何故か周りでグールドが続くので、ついでに触発されてTBを書かせて頂きました。また別の曲ですけども。
 グールドのモーツァルトは、まずもって「面白い」ですね。グールド自身は、特に330番前後のソナタなどは、リズミックな音楽として捉えていたのではないかな、などと思っています。そのへんの面白さを感じます。


>まりぬ 様
初めまして。ようこそおいで下さいました。嬉しく思います。コメントも感謝です。
グールドのバッハは衝撃でした。僕はゴルトベルク新盤が出て大いに話題になっていた頃(それはグールドが死んでしまった頃でもありました)、クラシック音楽を聴き始めましたので、現役当時をよく知らないのですが、ボツボツ購入していったバッハはビックリするような、しかし非常に新鮮な演奏でした。
このモーツァルトも凄いです。ビックリしました。でも、説得力が強いです。
最近、グールドの80枚組BOXを入手しまして、じっくり聴き始めています。エエのがあったら紹介して下さい。
今後ともよろしくお願いします。ご病気とのこと、お大事にしてください。

>木曽のあばら屋 様
コメントを有り難うございました。お世話になります。
ツァハリスのモーツァルトは、EMI盤で1枚持ってます。これも楽しい演奏でした。
彼女にとって、グールドはビックリ仰天だったでしょうね・・・・・これ、やはりセカンド・チョイスがいいように思います。
もっとも、内田光子もピリスもエッシェンバッハもそれぞれに個性的・・・・・だからクラシック音楽は楽しいですね。

>天ぬき 様
いつもお世話になります。感謝です。
ジャケット、LPだともっと感じがよいでしょうね。綺麗で、センスがエエなぁと思います。
そして演奏!ビックリ仰天でした。
おっしゃるように「映像でいえば高速度カメラで撮ったものと微速度カメラで撮ったものが混在する独特なものでデフォルの極」・・・・・全くその通りと思います。
だからこそ、グールドは面白いです。説得力も強いですね。

>ひろはや 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。お世話になります。
僕もふだんは、内田光子にピリスなんです。ひろはやさんと同じですね。
グールドは異端の演奏ですが、しかしホンマに面白いですし、説得力も強いです。勝手気ままに演奏しているようで、したたかな計算もあるような感じですね。
鼻歌、歯ぎしり、ひとりごとなど・・・・・盛大ですし・・・・・・(笑)

>Verdi 様
コメント&TBを有り難うございました。感謝です。
グールドのモーツァルトは面白いですねえ。何か、いろいろな物が出てくる感じで、ワクワクしてきます。びっくり箱を開けるときの、ドキドキ感のような物もありました。
ボツボツ、大物ボックスを聴き始めています。未聴の山ができないように頑張らなくちゃ・・・と思いつつ。

グールド:バードとギボンズによるイングランドのヴァージナル音楽撰 (7/14)

PING:
BLOG NAME
[関連したBlogその1「気分はバッハのプレリュード」]
[関連したBlogその2「クラシック音楽のひとりごと」]
A Consort Of Musicke Bye WILLIAM BYRDE...

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。