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ベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番 イ長調 トゥルトゥリエ(Vc)・ハイドシェック(Pf)

吉田秀和の名著『LP300選』を読み返してみると、実に面白い。
僕が読んでいるのは新潮文庫版、奥付には「昭和56年2月」とある。あのころ、新潮文庫は熱心に吉田秀和の著作を文庫化してくれて、ビンボー学生の僕には非常に有り難かった。なにせ、白水社の本は高かったから・・・・・・・。

その冒頭の音楽史の部分とラストの現代曲については、今読んでも難しいのだが、バッハ以降はとても面白い。自分が好きな時代、音楽家の話になると特に面白い。

ベートーヴェンでは、チェロ・ソナタが1曲採られておりました。そこで、今日は・・・・・・。

ベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番 イ長調 作品69。
ポール・トゥルトゥリエ(Vc)、エリック・ハイドシェック(Pf)の演奏。
全集は1971~72年、パリ、サル・ワグラムでの録音。EMI盤。

この曲はもちろんチェロがメインなのだが、この演奏に関しては、ピアノがずいぶん前に出てくる。実に雄弁。そして、音色が非常に美しく印象的。録音もピアノに関してはすごくイイ。弦楽器のピアノによるソナタの録音は、ピアノが奥に引っ込んでしまって、巧くバランスが取れていないものが多いのだが、この録音は上々だと思う。コンサート・プレゼンスに優れた録音と思う。
(EMIの録音にしては特に良い。・・・・って、この録音はフランスのパテ・マルコーニかな?)
トゥルトゥリエのチェロが真ん中に、ハイドシェックのピアノはその左手後方に控える。見事な臨場感と思う。音の粒だちも良い。

トゥルトゥリエはスケールはあまり大きくないが、きっちりとコンパクトに弾いている感じ。音楽の柄は、ソリストというより、室内楽向きのタイプなのかもしれない。

第1楽章はアレグロ・マ・ノン・タント。
チェロの深々とした響きと、ピアノはロマンティックな歌い回しが、微妙に重なり合って面白い感じ。

第2楽章はスケルツォ。快活なリズムで、いかにもベートーヴェンらしいスケルツォになっていて面白い。

第3楽章に入ると、両者ますます好調。特にアレグロ・ヴィヴァーチェのところが良い。ハイドシェックのピアノはさすがと言うべきか、速いところの目眩くような指の動きが、実にカッコイイ。これは彼のモーツァルトのピアノ協奏曲でも云えたことだが。
フィナーレなど、惚れ惚れする。

録音はそういうわけで、良好です。
アナログ時代・LP時代のEMIの録音は、イイものが多いんです。我が家の機器との相性がよいのかもしれませんが。


週末から大学を卒業する息子とのんびり温泉につかっておりました。
もう茹だってしまうほどであります。
仕事にもネットにも関係のない生活というのも、エエもんだなぁと思ったのでありました。




AUTHOR: ひろはや DATE: 03/03/2008 06:56:21 おはようございます。
吉田秀和著「LP300選」は私も何度も読み返しており、その度に感銘を受けてます。名著ですね。奥付きの発行日は「昭和56年2月25日」で、mozart1889さまと同じですね。
吉田氏言うところのこの「イ長調のチェロ・ソナタ(作品69)」は、ロストロポーヴィッチ/リヒテル(1961年)、マイスキー/アルゲリッチ(1992年)、カザルス/ゼルキン(1953年)のCDで聴いております。
この曲は、ベートーヴェン中期の名曲だなあとつくづく思います。
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コメント

おはようございます。
高い白水社のを買いました(笑 発効日は1978年、つまり昭和53年7月20日なので文庫本はまだ発売されていなかったのかもしれません。それにしても2800円とは高かった!

LP時代はロストロポービッチの演奏ばかりを聴いていましたが、ヨーヨーマの伸びやかな美音のCDを聴いてからはこちらを取り出すことが多くなりました。

この曲、ハイドシェックのピアノが凄いですね。飛んでいますね。私はこの演奏でファンになりました。トリトゥリエのチェロももちろんいいです。ベートーヴェンのチェロソナタは第一番も大好きですよ。トルトゥリエはこちらの方がより好調でしょうか。ステレオ録音では不動のマイ・ベストです。

旧い録音では、カザルス/R.ゼルキンの第一番は唸り声が盛大に入った大迫力演奏で、思わずのめりこんでしまいます。初めて聴いた時にはギョッとしましたが・・・。こちらはLPでしょっちゅう聴いています。元気をもらえます。

>ひろはや 様
こんにちは。いつもお世話になります。感謝です。
僕は、ひろはやさんと同じ「LP300選」を読んでいるんですね。嬉しいなあ。名著ですね。時々読み返しては、クラシック音楽を聴き始めた頃の新鮮な情熱を思い出してます。
ロストロポーヴィチ盤にマイスキー盤、いずれも未聴です。この分野、苦手ですが、これから聴いていきたいと思います。中期の傑作、この2盤、探してみようと思います。ありがとうございました。

>猫よしお 様
こんにちは。いつもお世話になります。
ベートーヴェンのチェロ・ソナタ、詳しく聴いてきたわけではないんですが、ハイドシェックのピアノは非常に雄弁で、面白く聴けました。トゥルトゥリエがそれを受け止めてながら丁寧に弾いていくのもエエなぁと思いました。
本来はチェロの歌を、ピアノが受け止めなくちゃイカンのでしょうが・・・・・・。その点では面白く聴けました。

>鞍馬天狗 様
いえいえ、こちらこそお世話になります。どうぞ、お気遣いなく、よろしくお願い申し上げます。
さて、この曲は古今の名曲、さすがに名チェリストは殆ど録音しているようですね。といいつつ、僕はあまり聴いてこなかったので、全集はトゥルトゥリエ盤が初めて購入したものでした。
フルニエ、ロストロポーヴィチ、いずれも未聴です。室内楽はあまり詳しくないので、これからじっくり聴いていきたいと思っています。
また、いろいろ教えてください。

>天ぬき 様
いつもお世話になります。コメント感謝です。
ヨーヨー・マがいました・・・。この人の演奏、良かったです。ソニーの廉価盤で持っています。

白水社の本は、高かった(今も高い!)ですね。
吉田秀和全集、今は24巻本になっているようです。これ、欲しいんですがなかなか手が出ません。何しろ高いです。1冊4,000円くらいするのもあります。天ぬきさんが、「LP300選」を2,800円で購入された時代を思えば、安くなっているのかもしれませんが・・・・・。
古本屋を探そうにも、四国の田舎にはあまりありませんしね・・・・・。う~む。

>hiromk35 様
こんにちは。コメントを有り難うございました。
hiromk35さんも、トゥルトゥリエ・ハイドシェック盤を聴いていらっしゃいましたか。嬉しいなあ。1番の方がエエとのこと、早速今夜でも聴いてみようと思います。

そして、カザルスですか。ひろはやさんも、おっしゃてました・・・・・・。これも一度は聴いてみなアカンですね。ピアノがゼルキンというのも興味あります。

こんにちは。今日、新居浜のタワーへ行きました。また mozart1889 さんのテリトリーを侵犯しました。お許しを(笑)。
ザンデルリンクのライブ、ヴァントのライブ、2枚しか買ってません。車の中で聴きながら帰りましたが、ザンデルリンクにはぶっとびました。1曲目「エグモント」序曲からエエなぁ~と思っていたら、次のヘンデル、合奏協奏曲に度肝を抜かれ、3曲目「英雄の生涯」に追突しそうになりました。今まで愛聴してたベーム/ウィーン・フィルは何だったんでしょう? 
車の中で「お前は発狂したケーゲルか!」と、突っ込みをいれましたが、むろん返事はなく、事故りそうになっただけ(笑)・・ヴァントのシューベルトで平常心に戻りました。
すみません。ベートーヴェンと関係ない話に終始しました。

こんばんは。
この週末は息子さんとゆっくり過ごされたようで、羨ましい限りです。
さて、ベートーヴェンのチェロ・ソナタは普段あまり聴く機会がなくて、トゥルトゥリエ盤も未聴です。ハイドシェックのピアノが魅力的のようですね。
代わって、唯一所有しているのがフルニエ/グルダ盤です。雄弁なフルニエのチェロと、それに寄り添う若々しいグルダのピアノがすばらしいです。

こんにちは。
私もこの演奏好きです。
というかハイドシェックの60~70年代の録音のファンなんです。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集とか、
ヴァンデルノートと組んだモーツァルトノ協奏曲とか、実に良かったなあ。
このチェロ・ソナタもむしろハイドシェックがリードしている印象で、
非常にロマンティックな演奏に仕上がっているように思います。

>チャック 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
このごろ、タワーレコードに行っていないんです。良い出物があって良かったですね。ザンデルリンクというと渋いイメージがあるんですが、ライブではそうでもないんですね。
ぶっ飛ぶような「英雄の生涯」、どんな演奏なんでしょう、興味あります。
ヴァントのシューベルトはカッチリした演奏だったと覚えています。

>ヤマちゃん 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
フルニエ盤のピアノは、グルダでしたね。これは未聴なんですが、グルダのピアノには興味あります。というのは、彼のベートーヴェン・ピアノソナタ全集は、僕が初めて買ったソナタだったんです。
今聴いてもグルダのベートーヴェンはエエです。ピアノ協奏曲も素晴らしかったと思います。
聴いてみたくなりました。有り難うございました。

>木曽のあばら屋 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
ヴァンデルノート/パリ音楽院管とのモーツァルト、良かったですね。今も大好きなハイドシェックの演奏です。東芝セラフィムの廉価盤LP、あの緑の1300円盤LPで今も愛聴しています。天衣無縫のピアノ、最高でした。
実はこの頃のハイドシェックは聴いていないんです。宇和島ライヴも行っていないですし、CDで聴いてもメチャクチャスゴイとは思わなかったので・・・・・あばら屋さんと同様で、1960年代~70年代のハイドシェックのほうがエエように思っています。
このチェロ・ソナタもハイドシェックばかり目立って・・・・・・。

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