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チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」 ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管

昨日は「雨水」でした。雪が溶けて雨に、氷が溶けて水に・・・・・。春は近いです。
四国伊予路も暖かな陽気でした。次に来るのは「啓蟄」。冬も終わります。

と気づいて、お、今のうちにチャイコフスキーを聴いておこうと思ったのです・・・。

チャイコフスキーの交響曲第6番 ロ短調 作品74「悲愴」。
ベルナルト・ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管の演奏。
1978年10月、コンセルトヘボウでの録音。フィリップス盤。

ロシアの名曲を西欧のオケが演奏した、最もスタンダードな名演奏。
指揮は誠実実直、オケは機能抜群で、特に互いを聴き合わせるアンサンブルに優れ、録音ホールは名にし負うアムステルダム・コンセルトヘボウ。何度聴いても飽きない、聴けば聴くほど味が出てくる演奏、そしてジンワリと感動が湧いてくる名演奏と思う。

第1楽章など、真面目にきちんとやっているだけなのに、豊かに音楽が広がってゆく。序奏部のゆったりとしたフレージングなどは、大変気持ちよい。展開部も迫力十分。楽器のバランスも完璧で、過不足なく鳴っている。そして、大音量の中で、個々の楽器が「則を越えない」誠実さ、確かさで迫ってくる。これこそ、ハイティンクの美質と思う。確かな手応えがある演奏だと思う。

第2楽章は、コンセルトヘボウ管の弦楽セクションのほの暗い、柔らかい響きを楽しめる。チェロの深々とした音が実に美しく、そして清潔。ハイティンクのテンポもイイ。慌てず、急がず、そしてドロドロせず、聴いていて全く心地よいテンポ。そして、聴きながら、弦楽合奏に身を委ねる快感。何物にも代え難い喜びでもある。

第3楽章は迫力満点だが、バカ騒ぎにならず、あくまでも端正まとめられてゆく。力業グイグイなら、いとも簡単に出来そうなオケなのに、あえて強さより美しさを追求するハイティンクや、良し。

フィナーレの弦楽合奏も大変美しい。ハイティンクは妙に深刻ぶらず、スタイリッシュに仕上げてゆく。もともと深刻な音楽だから、慟哭・号泣にしてしまったら、聴いていて胃がもたれてしまう。淡々とやってくれるからこそ、感動も深まる。ハイティンクの「悲愴」は静かに感興が盛り上がってゆく。そういう演奏なのだと思う。
(もっと泣きたければ、バーンスタイン盤とかフリッチャイ盤があるでしょ。)

アナログ全盛期の録音が素晴らしいです。
空間の広がり、楽器の定位、高さなどもよく出ていて、ステージを彷彿とさせる仕上がりです。そして、コンセルトヘボウに溶けてゆく残響がまた美しく、実に柔らかい音なのもイイです。
何度聴いても素晴らしい、自然な音だと思います。さすがフィリップス、名録音でしょう。
今日はCDで聴いておりました。LPも良いんですが、CD化も成功していると思います。今日のはいわゆるCD初期盤というんでしょうか。


『200CD オーケストラの秘密』(立風書房)によれば(P183)、ハイティンクは第1楽章の展開部直前、クラリネットのあとに出てくるファゴット(pが6つ!)の弱音を、きちんとファゴットを使って吹かせてます。殆どのオケでは、ここをバス・クラリネットで吹かせるそうです。ファゴットでは非常に難しいんでしょう。
それを、ハイティンクは、楽譜通りにファゴットに吹かせる・・・・そういう誠実な話を読むと、いっそう、ハイティンクが好きになります。

<チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」の自己リンクです>
■小沢征爾/パリ管
■カラヤン/ベルリン・フィル(1971年 EMI)
■ベーム/ロンドン響
■ザンデルリンク/ベルリン響
■オーマンディ/フィラデルフィア管
■ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル
■ジュリーニ/ロサンゼルス・フィル
■ロストロポーヴィチ/ロンドン・フィル


AUTHOR: ひろはや DATE: 02/20/2008 05:58:29 おはようございます。
チャイコスキーの交響曲第6番「悲愴」は、1970年頃だったか、ソ連(今はこの国名は無いんだよなあ...)映画で「チャイコスキー」を観た時に、第3楽章の行進曲風の音楽が効果的に使われていまして、この部分を聴きたくて、カラヤン/ベルリン・フィル(1964年DG)のLPを買ったのが最初の出会いなんです。
今では、アバド/シカゴ響(1986年)、ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル(1960年)、カラヤン/ベルリン・フィル(1971年EMI)などの多くのCDが手元にありますが、今日ご紹介のハイティンク/ACOのCD(全集BOX6CD)を最も好んで聴いています。ほかに収録の交響曲や管弦楽曲のどれも素晴らしいです。
久しぶりにこの全集BOXのすべてを聴きたくなりました。
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コメント

おはようございます。
チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」。
ハイティンクの良さは
おっしゃるように、その誠実な演奏ですね。
楽譜に極めて忠実で何も足さない、何も引かない。
真面目な姿勢に感動します。
かと言って地味ではありません。
コンセルトへボウ管のオケの音も素晴らしいです。
フィリップスの録音も、いつもながら優れています。

私が大学時代最後に吹いた曲ですね。悲愴・・・・
懐かしい・・・

>ひろはや 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。いつもお世話になります。
映画「チャイコフスキー」があったんですか。それは知りませんでした。ソ連時代なんですね。第3楽章は勇壮なので、学生時代、そこばかり聴いていた時期がありました。
アバド/CSO盤もエエですね。スタイリッシュで貴公子然としたところが好きです。ヒンヤリした感触があるんです。ソニーの録音のせいかもしれません。
ムラヴィンスキーとカラヤンはもう文句なしの凄絶な名演、そしてハイティンクはもう懐かしい演奏で、思い出深いものです。
ハイティンクの「悲愴」、実は初めて買った『レコード芸術』で、新譜特選盤だったんです。懐かしいなぁ・・・・・・。

>鞍馬天狗 様
こんばんは。いつもお世話になります。感謝です。
佐伯氏の興味深い話、ありがとうございました。その本、持っているような気がしているんですが、探してみます。本屋で立ち読みしただけかもしれません(^^ゞ
いずれにせよ、バス・クラリネットとファゴットのこと、チャイコフスキーを聴く時に今後注意してみようと思います。
チャイコフスキーは、木管の扱いなど、巧いですよね。オーケストレーションも非常に巧いなと思います。オケがよく鳴りますもの。

ハイティンクのファゴットの扱い、さすがと思います。イイ指揮者ですね・・・・・そしてこの「悲愴」。やはり何度聴いても飽きない名演と思います。

>猫よしお 様
こんばんは。いつもお世話になります。有り難うございます。
ハイティンクの誠実な姿勢、いつ聴いてもエエなぁと思います。何も変わったことはしていないんですが、味わい深い演奏と思います。
フィリップスの素晴らしいアナログ録音も花を添えていますね。

>misa 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。ご無沙汰しています。
misaさんのブログへのコメント、滞っていてスミマセン。
「悲愴」、エエ曲ですね。学生時代最後の演奏だったんですか。思い出の曲ですね。クラリネットやフルート、ファゴットなど木管も活躍する名曲と思います。
春は、新天地での生活でしょうか。頑張ってください(^^)V

こんばんは。
日中はここ2~3日少し暖かい感じです。

この盤は聴いたことないのですが、
この頃のコンセルトヘボウのFgは、鉄人ブライアン・ポラードではないでしょうか。
コンセルトヘボウで、ベイヌムの時代から30年以上首席を張り、
欧州一と謳われる名奏者だったそうです。
この奏者があって、楽譜通りの演奏が可能だったのかも知れませんね。

モダンとバロックの両方を吹きこなし、
時代楽器によるベートーヴェンの室内楽録音にも参加しているようです。

こんばんは。
今日の松山は、日差しだけは暖かく、春近しの予感がありました。
さて、ハイティンのCDはあまり持ってなくて、「悲愴」も未聴です。ハイティンクはどうも個性を感じなくて、これまで入手を控えてました。でも、個性が強くないのが個性なのでしょうね。音楽の本質を聴くには、良いのかもしれません。
「悲愴」のCDは、カラヤン/BPO('76)、アバド/CSO、ムラヴィンスキー/レニングラードPOなどで聴いています。中でもカラヤンは、BPOのアンサンブルがすばらしく、悲愴感が最も漂っていると思います。

>hsm 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
今日の伊予路は春の陽気、暖かい一日でした。いよいよ早春の陽気でしょうか・・・・・。
アムステルダム・コンセルトヘボウ管のファゴット奏者、ブライアン・ポラードというんですか。欧州一と謳われたんですね。知りませんでした。有り難うございました。だからこその、バスクラではないファゴット使用だったんですね。

>ヤマちゃん 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
今日は暖かかったですね。新居浜も早春の陽気、職場の梅も良い香りを放っておりました。

さて、ハイティンクのレコードは、何度聴いても飽きない、特徴がないのが特徴のようでもあるんですが、じっくり耳を澄ませたくなる誠実な演奏と思います。派手ではないのがエエです。トシをとってくると、こういう、あざとくない演奏が好みになりました。
もちろん、ヤマちゃんさんおっしゃるように、カラヤン/BPO、アバド/CSO、ムラヴィンスキー/レニングラードPOは、それぞれに特徴ある名演と思います。

こんばんは。
早く寝ないと朝が・・・。
いい演奏ですよね、この盤。仰々しくならず、この名曲の良さをストレートに表現しているように思います。
確かに、ムラヴィンスキー、カラヤンと個性的な名演目白押しですが、キラリと光る名盤だと思います。
私の『悲愴』・・・、もちろんライナー&シカゴです。日本では、なかなか評価されない指揮者で、録音の良さばかり言われています。でもその演奏は・・・、これ以上書くと私のネタがなくなりますので・・・。

いつも拝見しております。
このブログを通じて、まだ知らなかった名盤に出会ったり、架蔵しているCDを聞き直したり、発見がたくさんあります。ありがとうございます。

ただ、捜したりするのに非常に便利なのですが、CDやLPのカタログ番号を併記して頂けると非常にうれしいです。

それにしても、管理人様はCDやLPは全部で何枚お持ちなのでしょうか。私も1000枚程度には増えましたが、管理するスペースの問題にいつも悩んでおります。(最近はオンラインで買えてしまうので、増えるペースも速まっていたりします。。。。)

>あるべりっひ 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
いつもお世話になります。
夜遅いんですね。仕事忙しいのでしょうが、お気をつけて。

さて、ハイティンクの「悲愴」は思い出の1枚でもありまして、クラシック音楽を聴き始めた頃各方面で絶賛されていたんです。しかし、世の常、1年も経つと誰も褒めません。レコード・ジャーナリズムってそんなもんですねぇ・・・・。
ライナー/CSOの演奏、持ってます。「新世界」との2枚組でした。男らしいというか、ズバッと叩き斬るような、爽快な演奏でした・・・・・。
今度じっくり聴いてみたいと思います。

>bruckner2006 様
おはようございます。絵日記をお読みいただき、有り難うございます。
僕のブログは、ド素人のクラシック音楽の絵日記(昔々、小学生の頃の宿題みたいな)ですので、間違いも多いかなぁと不安です。いろいろ教えて下さいね。レコード・CDのカタログ番号を書かないのは、面倒くさいからです。スミマセン。それに古いLPやCDが多いので、国内盤ではもうすでに番号が変わっています。輸入盤でさえ廃盤が増えてきました。という理由です。ただ、録音年はデータとして、録音の印象として大切と思うので書いてます。架蔵枚数は、さて、数えたことがないんです。3,000はありそうです。もしかすると5,000くらいかもしれませんが、数えるのが面倒なのと、少しコワイので数えていません。置き場所にはホンマに困ってます。どうしましょう・・・(^^ゞ

コメントをありがとうございます。私は、あまりにCDが増えすぎて昔、ディスクのプラケースを外してビニルケースに入れたことがありましたが、スペースが3分の1に為る替わりに、これは結局、中古屋に売るときにケースに入れ直さなければ為らない上に、いざというときに捜しづらいに決定的な欠点がありました。分厚い2枚組は薄い二枚組ケースに入れ直すなどの無駄な抵抗をしていますが、最初からCD開発者が「ジュエルケース」なんかを採用しないで、紙ジャケットしか出さなければ良かったのにと恨みに思うことも結構多いです。

>bruckner2006 様
こんにちは。コメントを有り難うございました。
置き場所、頭が痛いですよね。職場の友人盤鬼は、やはりケースを外してビニルケールを使っています。コイツは1万枚以上は架蔵する剛の者ですので、CDに埋まらないようにする工夫だと云っております。
しかし中古屋に売る時には困りますよねぇ・・・・・僕はあまり売る気はないんですが、並べたり、重ねたり、2段で並べたり、とにかくスペースファクターを意識しながら架蔵してます。
紙ジャケの方がエエなぁとも思うんですが、背文字が小さいでしょ、アレ。このごろ老眼になってきまして、見にくくて困ります。結局、今のケースの方が積みやすいですし、読みやすいのかなと、諦めてます・・・・やれやれです。

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