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モーツァルトの交響曲第40番 ト短調 K.550 クーベリック/バイエルン放送響

寒い日が続きます。そして、仕事は1月下旬から激務であります。
それでも、家に帰ればクラシック音楽を聴ける。
有り難いことと思います。

さて、今日はモーツァルトです。

モーツァルトの交響曲第40番 ト短調 K.550。
ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送響の演奏。
1980年9月、ミュンヘンのヘルクレスザールでの録音。CBSソニーのLP盤。
ベスト・クラシック100という、ソニーの2000円盤だった。

クーベリックのK.550は、高貴な哀しみを歌う。
女々しくなく、安っぽくなく、お涙頂戴の浪花節でもなく、淡々と演奏する中に崇高な悲哀が宿る、そんな演奏。精神の気高さとでも云いたいほど、格調高く、惻々とした哀しみが伝わってくる。

第1楽章は、ゆったりとして先を急ぐことなく、着実に歩んでゆく。
堂々とした歩みだが、ことさら威容を見せつけるわけでもなく、スケールを大きくしようともしていない。ただ哀しみの感情が語られてゆくだけだ。
一聴、淡々。しかし、そこにはモーツァルトが見ただろう人生の深淵のようなもの、ゾッとするような恐ろしい感情が流れている。
演奏はあくまでも端正で上品。嘆き節はないし、感情むき出しでもない。デモーニッシュなところを聴かせようとしてもいない。おそらくスコアそのものの演奏。でも、それだけで音楽の深さを聴かせてくれるクーベリックを、僕はスゴイと思う。

第2楽章はセピア色の心象風景。モノクロ写真のような味わい深さ。演奏は質実剛健で、妙な飾り立て・演出はない。淡々としてるだけに、音楽の格調が高くなる。
ヴァイオリンの両翼配置も良い。音楽が大きく広がってゆく。歩みはゆったりとして、克明な演奏であって、クーベリック貫禄のバトンと云うべきか。

第3楽章のメヌエットも落ち着いたテンポが心地よい。ホルンの音にもコクがあって、心地よい響きを作り出している。

そしてフィナーレ。様々な思いが一杯詰まった感じの演奏。
バイエルン放送響のアンサンブルがよいのだろう、スッキリと爽快なアレグロ・アッサイになっている。ヴァイオリンの両翼配置がここでも生きていて。弦楽セクションがなにをしているのかがよく見える感じ。

録音は上々。録音当時は、モーツァルトの交響曲として最高レベルの音だったと思います。
しっとりとして、実に聴きやすい音です。
ヴァイオリン・セクションなど、潤いがあって、落ち着いた響き。やや渋めのモーツァルトと言えるかもしれません。
国内盤ですが、今も十分通用する音と思います。

<クーベリック/バイエルン放送響のモーツァルトです>
■交響曲第36番「リンツ」
■交響曲第39番
■交響曲第41番「ジュピター」

残すは「ハフナー」と「プラハ」2つになりました。


AUTHOR: 鞍馬天狗 EMAIL: tenga@eagle.ocn.ne.jp DATE: 02/16/2008 08:01:11 おはようございます。久々の鞍馬山からの送信です。
バイエルン放送響は、今でも私は理想のオケと思っています。
BPO、VPO、ACO、SKD等も言うまでも無く超一流ですが、これらのオケは、独自のカラーが強すぎて、聴いてただ感心するだけですが、ドイツの放送オケはもっと自然で、自分のアマオケでの演奏経験の延長線上でイメージ出来、プレーヤーとしての感情移入がしやすいのです。
クーベリックについては、ベーム程では有りませんが、やはりライヴは全然出来が違うと思ってまして、40番はともかく、ジュピターなどは、やはりライヴのノリの良さはこんなものでは無いだろうと思ってしまい、この録音、世評ほど満足できる出来とは思っていません。これはこれで良いのですが・・・。
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コメント

こんにちは。いつもながら、寒い休日ですね。
モーツァルトの交響曲第40番は、美しさとはかなさに満ちており、聴くたびに切なさがこみ上げて来ます。
クーベリック/バイエルン放送響盤は世評の高い名盤ですが、何故か未聴です。今のところ、これからの楽しみに取っておくのも良いかと思ってます。
代わって、僕が愛聴しているのはワルターです。VPO('52)、ニューヨークPO('53)、コロンビア響('59)盤、どれもワルターの歌心は共通していますが、オケや時代による違いが楽しめます。

クーベリックのLPの全集、同時期にシューマンの交響曲全集も発売され、私はシューマンのほうを購入してしまいました。モーツァルトのほうは、CD時代になってから入手、演奏同様に、ゆったりと聴いております。私の場合、40番はそうたびたび聴く音楽ではありませんが、セルの来日記念盤とともに、もっとも良く聴くCDです。

>鞍馬天狗 様
おはようございます。いつもお世話になります。
クーベリックの実演は、とうとう聴くことが出来ませんでした。ライヴ盤などを聴くと、実演は凄かったんだろうなぁと想像します。スタジオ録音盤は、仕上げを重視して、スタイリッシュな、少し大人しい演奏になるようですね。
このモーツァルト後期交響曲集は、懐かしい演奏なんです。僕がクラシック音楽を聴き始めた頃、各方面で絶賛されていたものでした。

バイエルン放送響はクーベリックのマーラー、マゼールのR・シュトラウス、C・デイヴィスのブラームス交響曲集などを聴くと、ホンマにええオケやなぁと思います。

>猫よしお 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
ヘルクレスザールの残響もイイですね。素晴らしいホールで、豊かな音で鳴ってくれます。
クーベリックのモーツァルトは、懐かしい名盤、僕はこのモーツァルトが一番思い出深いです。必死にクラシック音楽を聴いていた時期でした。
青春の思い出でもあります(^.^)

>あるべりっひ 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
クーベリックの実演を聴いていらっしゃるんですね。羨ましいです。僕はとうとうその機会がありませんでした。ライヴ盤などを聴いていると、スタジオ録音盤とは違う血気盛んな演奏がありますね。ああ、残念だなぁ・・・・。
スタジオ録音盤のドヴォルザーク8番交響曲(オケはBPO、DG盤)などを聴くと、スゴイ熱気なんです。ああ、きっとこんな熱さでステージではやっていたんだろうなと想像します。

このモーツァルト後期交響曲集は、思い出深い演奏です。懐かしいです。

>ヤマちゃん 様
おはようございます。いつもお世話になります。
椿さんが終わりましたので、もうすぐ暖かくなってくるんでしょうね。期待している日々です。
さて、ワルターのモーツァルトは、コロンビア響盤だけ持っていますが、これはもう絶品、別格の名演と思います。ワルターの歌が、ホンマに素晴らしいなと思います。優しく慈愛に満ちたモーツァルト、こんなに暖かくモーツァルトを演奏してくれる指揮者、今はいないですね・・・・・・。
ベームのモーツァルトが峻厳・厳格とするなら、その対極にあるような、柔らかいモーツァルトでした。

>narkejp 様
おはようございます。コメントを有り難うございました。
北国は豪雪とのこと、お見舞い申し上げます。
さて、この時期のクーベリック、良かったですね。CBSソニーから次々に名演が出ました。narkejpさんのおっしゃるシューマン全集も素晴らしい演奏だったと思います。そして、この後期モーツァルト交響曲集。大好きです。
ブルックナーの交響曲3番・4番もありました。「ロマンティック」は今も愛聴盤です・・・・・。懐かしい・・・・1980年前後のことでした。

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