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シューベルトの弦楽五重奏曲 ハ長調 エマーソン弦楽四重奏団&ロストロポーヴィチ(Vc)

このごろ、交響曲ばかり聴いてましたので、今日は室内楽でも・・・・・・。

シューベルトの弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956。
エマーソン弦楽四重奏団とムスティスラフ・ロストロポーヴィチのチェロによる演奏。
1990年12月の録音。DG盤。

1828年の作品。シューベルトの最晩年の作品になる。この数か月後、シューベルトは死んでしまう。31歳。天才は夭折する。

とても長い作品だが、いかにもシューベルトの晴朗さに溢れた名品。ハ長調という調整のためでもあろうか。ただ、その明るさの中に悲しみが漂う作品でもある。シューベルト独特の「闇」のようなものがソッと顔を出す。

歌に溢れているのだが、シューベルトのピアノ・ソナタと同様、ソナタ形式独特の解決がなく、戻って結論を出すという風がない。出発点に戻らないソナタとでも云うべきか。歌って、歌って、歌っているうちに、最初に戻らなくなってしまう。ベートーヴェンとはエライ違いやなぁ。ベートーヴェンのソナタはバシッと結論が出て、「どうだ、参ったか」という感じなんだが。シューベルトのは「行ったきり」で、結局、帰ってこない。
でも、そこがシューベルトの個性であって、何となく冗長さを感じるのも僕は好きやなぁ・・・・。

チェロの二挺使いで、低音部が充実しているのがイイ。ブラームスやモーツァルトのはヴィオラ二挺だった。シューベルトのは再生音に迫力があって、深々とした抒情が良い。
しかも、このCDがロストロポーヴィチが参加している。第1楽章などの朗々としたチェロは、おそらくロストロポーヴィチのものだろう。とても説得力が強い。

第1楽章は長大なソナタ形式がスゴイ。19分もかかる大楽章。柔らかい旋律と激しく悲しい旋律が入れ替わり、何度も繰り返されるのが聴いていて楽しい。エマーソンSQの音は強靱。シューベルトだからと云って、ヤワな音にしないのがエマーソンの流儀なのだろう。

第2楽章のアダージョに14分。真っ白い衣装をまとった哀しみが、目の前を通り過ぎてゆく感じ。この音楽、長調なのに哀しい。とても哀しい。特にヴァイオリンが切々と訴えてくる。何とも云えない哀愁が漂う。これこそ、シューベルト白鳥の歌。

第3楽章はスケルツォ。活発に、踊るように進んでゆく。推進力が強く、よく弾む演奏。エマーソンSQの生き生きした演奏が楽しめる。シューベルトのスケルツォは、元気な舞曲だ。

終楽章アレグレットは、堂々たるフィナーレ。様々な表情が交錯し、悩んだり微笑んだりするシューベルトの姿を見るような音楽。
エマーソンSQの演奏はここでも強靱。しっかりと、活気あるロンドにしてゆく。チェロも雄弁で歌に満ちているのがイイ。

録音はオンマイク気味で、直接音が多い感じです。
その分、演奏が強く逞しく、鋭く感じます。
残響があまり多くないので、各楽器がシャープに定位するのはエエです。
もう少し、音に柔らかさがあればエエなぁと思いつつも、CDだと、こんなもんかなとも思います。



AUTHOR: ひろはや DATE: 02/13/2008 07:15:36 おはようございます。
シューベルトの室内楽曲は、聴いていて本当に気持ちがイイですね。ことさら身構えることも無く、自然体で受け入れることが出来ます。
この弦楽五重奏曲ハ長調は、アルバン・ベルク四重奏団/ハインリッヒ・シフ(Vc.)(1982年EMI)とウィーン・コンツェルトハウス四重奏団/ギュンター・ヴァイス(Vc.)(1950年ウエストミンスター復刻盤)のCDで聴いております。
エマーソン盤は未聴ですが、バルトークの弦楽四重奏曲などで感銘しておりますので、シューベルトも聴いてみたいと思います。
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コメント

おはようございます。
昨年末に「今年のベスト3」のCDをあげさせていただきましたが、そのうちの一枚がカザルス、ヴェーグ等によるこの五重奏曲でした。
表現の振幅が大きく踏み込みが鋭い演奏には心底感動させられました。
通じあうものがある「ザ・グレイト」よりも遥かに好きです。

大好きな室内楽の登場ですが、CDPのトレイが開閉できなくなり、トホホです。オーディオショップで買い替えなど相談したところ、修理して使い続けることを強く勧められました。珍しい良心的なアドバイスに感銘しましたヨ。機種はDCD CS10Ⅱです。
トラブルは二人三脚でやってくるとのジンクスどおり、続けてカートリッジのDL103がカンチレバー折損に見舞われました。掃除したとき、なにかに引っかけたようです。ガックリ。
コメント書くのも楽しみのひとつでしたが、しばらくごROMでゆきます。

こんばんは。
今日から椿さんが始まり、松山は寒い一日でした。今もパソコンを打つ手がかじかむほどです。
さて、残念ながらシューベルトの弦楽五重奏曲は未聴です。室内楽ではピアノ五重奏曲「ます」や弦楽四重奏曲「ロザムンデ」などしか聴いてなくて、勉強不足を反省してます。
「ザ・グレイト」は好きな曲の一つで、天国的な長さも心地よく感じます。弦楽五重奏曲も同じハ長調ということなので、是非聴いてみたいです。

シューベルトの弦楽五重奏曲、いい曲ですね~。少し暗めの、でも明るさを失わない美しい音楽に、魅了されます。チェロ2本にヴィオラ1本で対抗しなければならないために、ヴィオラ奏者には負担が大きいのだそうですが、でも中低音の響きの充実と旋律の美しさは格別ですね。トラックバックしました。

>ひろはや 様
こんばんは。いつもお世話になります。
シューベルト弦楽五重奏曲、名曲と思います。ひろはやさんお持ちの、アルバン・ベルク盤・ウィーン・コンツェルトハウスSQ盤は、聴いたことがありません。世評高いですよね。一度聴いてみたいです。
我が家にあるのは3枚です。この演奏と、フィルハーモニア・クワルテット・ベルリン盤、そしてLPでメロスSQ盤です。特にメロスSQ盤には、やはりチェロがロストロポーヴィチなんです。
この人のチェロは雄弁、実に深い歌を聴かせてくれるので、好きなんです。

>Verdi 様
こんばんは。いつもお世話になります。
シューベルトの室内楽では、これ、屈指の名曲ですね。確かに、恐ろしさを秘めた音楽と思います。ピアノ・ソナタのラスト3作品もスゴイですし、シューベルトはもう少し長生きしたら、どんな曲を書いてしまったんだろうと、想像することがあります。
こんな音楽を書くからこそ、晩年だったんでしょうか。いやはや、シューベルトはスゴイです。

今年の「熱狂の日」はシューベルトでしたか。
田舎者には縁なき世界ですが、また、情報をいろいろ教えて下さい。

>鞍馬天狗 様
こんばんは。いつもお世話になります。
シューベルトの弦楽五重奏曲、10枚所持とはスゴイですね。僕は3枚ですが、音楽そのものがスゴイので、なかなか他の演奏に手が出ません。
昔、大変な話題だったラサールSQ盤は聴いてみたいと思っています。
モーツァルトの弦楽五重奏曲にくらべて、シューベルトのそれは、おっしゃるように低音部が強く、しかもよく歌いますね。
僕の持つ2枚は、チェロがロストロポーヴィチなんです。素晴らしいと思います。
僕は楽器が出来ないんですが、こういう曲に参加できたらエエでしょうね。いずれ、鞍馬天狗さんもとこかでヴィオラで参加されるかもしれんですね。頑張ってください(^.^)

>天ぬき 様
こんばんは。いつもお世話になります。
カザルス&ヴェーグ盤もありましたか。さすがに名曲、往年の名演奏家たちも、この曲を録音したんですね。
調性が、ハ長調なのに、何となく、もの悲しいところがあります。晩年の傑作ですね。怖いところさえ、あります。

僕は、オーケストラ音楽を聴く方が多いので、「グレート」はやはり捨てがたいところです。・・・う~ん、「グレート」を聴いている回数の方がはるかに多いですね・・・・。

>hiromk35 様
こんばんは。コメントを有り難うございました。
あら、hiromk35さん、災難でしたね。CDプレーヤーにカートリッジ損傷では、音の入り口がどうにもならんですね。
CDプレーヤー、DENONのDCD-10Ⅱでしたか。僕のはⅢの方です。
hiromk35さんとは、スピーカーも同じですし、同じような音響が部屋で鳴っているかもしれませんね。同じオーディオのかたがいらして、嬉しいです。
そういえば、カートリッジもDENON103でした(^.^)

(我が家のアンプはLuxの509Sというプリメインです。)

>ヤマちゃん 様
こんばんは。最後の寒波がきているみたいですね。実に寒いです。
しかし、椿さんも始まったようですし、間もなく伊予路にも春が来そうですね。椿さんが終われば、寒さも緩むでしょう。
さて、シューベルトの室内楽も味わい深い、感動的な者がありますね。何より、「歌」がエエです。よく歌います。
ふだんは交響曲ばかり聴いているんです。グレートに未完成、大好きです。でも、たまに室内楽なんぞを聴くのもエエですね。あ、ロザムンデ、僕も好きですよ。勿論「ます」も。

>narkejp 様
こんばんは、コメント&TBを有り難うございました。
シューベルトの室内楽、エエですね。たまに聴くと、しみじみエエなぁと思います。特にこの弦楽五重奏曲、ちとコワイくらい、ゾッとする「闇」のような者を感じるところもありますが・・・・。
確かにヴィオラ奏者は大変でしょうね。このエマーソンSQ盤も、なにせ、チェロの増員がロストロポーヴィチ。素晴らしい歌でした。

お世話になります。この曲について、昨夜楽譜を眺めながら思い出したことを少々・・・。この曲のチェロは、第1チェロと第2チェロが、概ね高音部が第1、低音部が第2を受け持ち(例外箇所も多い)、ほとんど対等に活躍するように書かれています。既存のカルテットにとってゲストのチェリストが加わる場合、自然なのは第2チェロに加わってもらうことなのですが、実際は華の有るゲストに低音部を多く弾かせる訳にもいかず、バランス的にもうまくないため、カザルスやロストロポーヴィチは、録音では、多分第1チェロを弾かせてもらっているようです。でも、その方針ではカルテットとしてのキャラが、質的に変化する危険も有り、ゲストのチェリストに第1を弾かせるか、第2を弾かせるかは、各カルテットの演奏の基本方針と、ゲストチェリストのネームバリューやバランスによって、まちまちなのが実情のようです(CDに明示されていない場合が多いです)。

>鞍馬天狗 様
コメントを有り難うございました。
この演奏もそうですが。第1チェロと第2チェロについて演奏家の明示がありません。たぶん、この演奏では、第1チェロがロストロポーヴィチであると思います。あの恰幅の良い歌わせ方はロストロポーヴィチでしょう。
LPで持っているメロスSQ盤も、第1チェロはロストロポーヴィチと思いました。
バランスが崩れる可能性もある、これ、難し曲なんですね。
鞍馬天狗さんのコメント、いつも勉強になります。
感謝です。

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