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ベルリオーズの幻想交響曲 マイケル・ティルソン・トーマス/サンフランシスコ響

昨日はフランスのオーケストラを聴き、今日はフランス生まれの交響曲を。
いや、いつ聴いても破天荒な交響曲。
僕はベルリオーズについて詳しくないんですが、この人、若書きのこの一発だけでも音楽史に永遠に名を残したですね。

ベルリオーズの幻想交響曲。
マイケル・ティルソン・トーマス指揮サンフランシスコ交響楽団の演奏。
1997年7月、サンフランシスコのルイス・エム・デービス・シンフォニー・ホールでの録音。RCA輸入盤。
廉価盤で購入できるようであります。

サンフランシスコ響の弦楽セクションが腰の据わった、芯のある、いい音を響かせている。ドイツ風の重厚さではなく、やはりアメリカ的なのだろう、鋼(はがね)のような強さと筋肉質のしなやかさを併せ持った感じの音。いい音だと思うし、素晴らしい弦楽セクションと思う。
第1楽章では、この音を基調に、MTTは新鮮で瑞々しいベルリオーズを展開してゆく。リズムがよく弾み、旋律線がとても生き生きとしている。それが颯爽と流れてゆくさまは、実にカッコイイ。クールでかつシャープ。
恋に悩む青年のドロドロした感情の表現ではなく、恋と未来とを夢見る若者の(そして、彼は恐らくハンサムなのだ)、心意気、気持ちの昂揚を表現してゆく演奏だと思う。MTTのつくる音楽は、そういう音楽なのだろう。
聴いていて、実に新鮮、響きも鮮やかで色彩的、引きこまれてしまう。

第2楽章のワルツも好演。心に不安を抱えたまま踊っている感じで、明と暗の微妙な交錯をMTTは実に巧く描き出してゆく。
ハープの音は細身でシャープな美しさ、絶品と思う。金管群も、とても綺麗な音を響かせる。

第3楽章はコーラングレ。緊張感のある締まった響きが印象的。弦楽も同様で、芯のある音が実にイイ。
録音のせいか、響きがブヨブヨしない。引き締まった響きで、音が拡散しないのが良い。「野の風景」がどこまでも広がってしまっては困る。凝集力の強い演奏と云うべきかな。
やがて来るだろう破滅への不安、現実への焦燥といった雰囲気がよく出ている演奏思う。

第4楽章と終楽章では、ダイナミック・レンジが一気に拡大して、もの凄い音量になってゆく。フォルティシモの爆発がスゴイ。
(再生には要注意であります。第3楽章まで大音量で聴いていると、第4楽章以降、腰が抜けまっせ・・・・)
ティンパニの音が良い。グランカッサも強烈。部屋が震える。金管も満を持しての大音量。チューバと鐘は、不気味さをよく表出している。
サンフランシスコ響が、実は今まで力を抑えていて、ここに来て一気にそれを解放している感じ。
いやはや、巧い、スゴイ、デカイ。サンフランシスコ響の実力、端倪すべからざるものなり。

録音は万全であります。
細身の弦と金管の締まった響きが印象的で、ステージの奥まで見えてきそうな録音。
MTTの鮮烈なベルリオーズ再現を、瑞々しく捉えた好録音と思います。
ダイナミック・レンジ広大、第4楽章以降リスニングルームが激震。たまげました。
家人から、うるさいとの苦情。これ久しぶりでした。

<幻想交響曲の自己リンクです>
■ミュンシュ/パリ管
■デイヴィス/アムステルダム・コンセルトヘボウ管
■ハイティンク/ウィーン・フィル
■チョン・ミュンフン/パリ・バスティーユ管
■カラヤン/ベルリン・フィル(1964年盤)
■アバド/シカゴ響
■ブーレーズ/クリーヴランド管
■デュトワ/モントリオール響





AUTHOR: 猫よしお DATE: 01/19/2008 07:15:11 おはようございます。
ティルソン・トーマスはアメリカの指揮者なので
やはり、このサンフランシスコ響と
ロス・フィルとのようにに、アメリカのオケとのコンビが似合いますね。
「幻想交響曲」は、やはり
ミュンシュ/パリ管盤が最高の名演だと思います。
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コメント

>猫よしお 様
こんにちは。いつもお世話になります。
MTTとサンフランシスコ響のコンビは、なかなか良いですね。先日聴いたプロコフィエフでも感じたんですが、この幻想交響曲もスタイリッシュで、しかもオケの意気込みが感じられます。
素晴らしい演奏と思いました。
録音も実にエエです。RCA、さすがですね。

>鞍馬天狗 様
こんにちは。コメントを有り難うございました。
なるほど、このコンビのDVDも出ているんですね。僕は映像をあまり見ないので、DVDは持っていないんです。せいぜい、衛星放送を録画して見るくらいで、音ばかり聴いているんですが、「春の祭典」なら見ていて楽しいでしょうね。
サンフランシスコ響はシカゴ以上ですか。それは是非観てみたいです。僕は楽器には無縁の素人ゆえ、分かりかねるところも多いかもしれませんが、一度見てみたいものです。
有り難うございました。

土日の連休は、単身赴任中の息抜きですね。お気を付けて(^.^)

>ひろはや 様
こんにちは。コメントを有り難うございました。
僕はハイティンクの幻想交響曲、好きなんです。同好の方がいらして、嬉しいです。VPOの自然な響きがとてもイイですし、ハイティンクはホンマにオケの美質を上手にすくい取るなぁと、感心して聴いています。
MTT盤は新しい録音ですので、音もエエです。RCA輸入盤の廉価盤で買いました。HMVのバーゲンで1,000以下だったでしょうか・・・・・。いや、ほんまにCD激安時代です。

こんばんは。
MTTの「幻想交響曲」は未聴ですが、同じくRCAから出ているコープランド「アパラチアの春」他から連想すれば、さぞかしカッコ良くて、素晴らしい演奏でしょうね。
僕がよく聴いているのは、やはりミュンシュ/パリ管です。あのLIVEさながらの熱気がたまりませんね。
あと、昨年2月に実演に接したコバケン/アーネム・フィルも、十八番の演目らしく、コバケンのエネルギー溢れる印象的な演奏でした。

>ヤマちゃん 様
おはようございます。こちらにもコメントを有り難うございました。
コバケン&アーネム・フィル!・・・・去年の2月27日の公演ですね。県文、行けなかったんです・・・悲しい・・・・仕事が忙しくて。夜なべ仕事してました。生きたかったなぁ・・・・コバケンの幻想、熱演間違いないでしょうから・・・・・ヤマちゃんさん、聴かれたんですね。羨ましいです(^.^)。
MTTのコープランド、カッコイイそうですね。これも未聴なんです。探さなくちゃと思ってます。
ミュンシュ盤は、大熱演、この頃聴き手のトシのせいか疲れます(^^ゞ

MTTの「幻想」いいでしょ?
前半部の透明な響き、後半の爆発力、リズムの切れの良さ。
MTTの美点がよく現れた録音だと思います。
SFSOとの「春の祭典」も一度聴いてみられるとよいかもしれません。

ミュンシュ/パリ管は第一に挙げられる演奏かと思いますが、最近はボストン(1962)の方を聴くことが多いです。

さて、週末にiTunes Storeで、ブルックナーとマーラーの交響曲全集を買ってしまいました。
ブルックナーはカラヤン/BPO、マーラーはアバド/CSO、VPO、BPOの演奏で、それぞれ1500円でした。
はぁ、なんちゅう値段だ(苦笑)

>Summy 様
こんばんは。いつもお世話になります。
MTTの幻想、良かったですよぉ(^^)V。有り難うございました。名演に接することが出来ました。後半の爆発は凄まじかったですね。
録音もスゴイので、圧倒されました。RCA、さすがですね。

ところで、iTunesのマーラー・ブルックナーの全集、激安ですね。
僕は両者ともCDで持っているんですが、それぞれ輸入盤で、購入当時は1万円ずつしたと思うんです。何という価格破壊・・・・。
再生はどうなんでしょう・・・・ステレオでエエ音で聴けるんでしょうか。
立派な再生音で鳴るなら、ちと考えなくちゃイケナイですね。
ケンプのベートーヴェン・ソナタ全集がやはり1,500円なんですよ・・・・・。

こんにちは。

iTunesでの配信は圧縮音源ですから、FM放送並みと考えて良いでしょう。
マーラー12枚組がちょうどCD-R一枚にバックアップできます。

問題はパソコンの内蔵音源の質だと思います。
僕は外付けのオーディオインターフェイスからアンプにつないで聴いていますが、それでも一旦CDに焼いてCDプレーヤーで再生する方が音質が良いです。
BGMとかポータブルオーディオで聴く位だと十分な音質だと思います。
ピュア・オーディオ的に聴くのならちょっときついかも。

>Summy 様
こんばんは。情報、有り難うございました。助かります。
FM放送レベル、CD-Rに焼いた方が音はよい、ピュア・オーディオにはちとキツイ・・・・・よく分かりました。
価格は魅力的ですよね。ケンプのベートーヴェンも1,500円なので、お試し価格としてはイイかもしれませんね。もう古い録音ですので、音質もそう期待しなくても良い訳なので、ひとつ、ダウンロードしてみようかなと考えています。
どうもありがとうございました。
外付けのオーディオ・インターフェースも検討してみようと思います。

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