スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スウィトナー/SKBのマーラー 交響曲第5番嬰ハ短調

昨日に続いて東ドイツ系の指揮者を聴いてみましょう。
尤も、この人はオーストリアの出身だったはずだが、東ドイツでの活躍が長かったし、ドイツ統一以後はパタッとその活躍を聴かなくなってしまった。

オトマール・スウィトナー。

今日は彼のマーラーの交響曲第5番嬰ハ短調。

ベルリン・シュターツカペレとの演奏。
1984年9月・12月、ベルリン・キリスト教会での録音。これは東ベルリンの教会になるのだろう。(カラヤン/BPOが1960年代に使っていたのとは別物のはず)。

教会での録音らしく、音源が遠い感じがする。音場の空間表現は見事なもので、奥行き広大。
ややくすんで暗い音色のベルリン・シュターツカペレの特質がよく出ていると思う。DENONの録音だと、もう少しキラキラするところがあるのだが、このCDはドイツ・シャルプラッテン原盤なので、渋めの音になっている。プロイセン風の重厚さはあまりないのだが、落ち着いたイイ音だと思う。

第1楽章は速めのテンポで軽快。葬送行進曲はアッサリ進んでゆくし、スウィトナーの指揮もあまり粘らないので、スッキリ爽やかな印象を受ける。
ただ、低弦が強調されたり、対向旋律をドキッとするほど浮かび上がらせてみたり、スウィトナーはなかなか芸が細かい。
音はとても綺麗。音色そのものは暗めでくすみ加減なのだが、オケ全体の響きはとても美しい。混濁いっさいなし。磨き上げられた耽美的な演奏と云っていいかもしれない。

第2楽章は様々な楽器のソロが楽しい。ベルリン・シュターツカペレは、そんなに巧いオケではないと思うのだが、ソロ楽器のテクニックは素晴らしく、実に楽しめた。聴き慣れているマラ5なのだが、この演奏には、ハッとするパッセージが随所に出てくる。スウィトナーが強調するところなのだろうが、珍しい感じがした。

第3楽章は、マラ5の真ん中に置かれたスケルツォ。対称構成のこの交響曲の中心をなす楽章。聴きもののホルンは良い音を響かせている。大活躍。
ストリングスは、しなやかで優しい響き。テンポは若干速めなので、サラサラした感じを受ける。アンサンブルは上質。

第4楽章はアダージェット。美しさの極み。磨き上げられた宝石のような演奏。少しルバートがかかる部分もあるが、全体的にはシンプルな演奏と云えると思う。テンポは前の3つの楽章の設定から考えると遅め。抒情的な旋律を十分に歌ってくれる。特にヴィオラやチェロのたっぷりとした歌がイイ。

終楽章は充実の演奏。アンサンブルも美しく、各楽器の音色も美しい。終曲での盛り上がりもカッコイイ。


スウィトナーの5番は美しさを突き詰めたような演奏であります。
聴いていて、ふと、「これはカラヤンの路線ではないか」と思いました。
スウィトナーとカラヤンの共通性など、ふだん感じることもないんです。
このマーラーは実に耽美的。美しさの極みです。
こんなマーラーを演る人、カラヤンしかいなかったような気がします。




続きを読む »

スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。