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デュトワの名盤・・・・ビゼー カルメン/アルルの女組曲

デュトワの指揮はいつもエレガンスに溢れている。
上品で艶やか。感情が激するようなこともない。細部まで綺麗に磨かれて、時に鋭利な刃物のような切れ味もある。

ビゼーのカルメン/アルルの女組曲は、その最たるものだ。
カルメンの第3幕への前奏曲は最高の聴きもの。
ティモシー・ハッチンズの絶妙なフルート!
そのバックをデュトワの指揮するモントリオール管が艶やかに気品溢れる演奏で支えている。
品が良いというか、趣味が良いというか・・・・。
この演奏には、涼やかな初夏の風が吹き抜けてゆくような、爽やかさがある。
5月中旬、梅雨時にはまだ早い、若干春の冷気を残すような冷涼な風が吹き渡ることがある。そんな風が、この演奏には漂う。
アルルの女組曲では同じくハッチンズのフルートで「メヌエット」がスゴイ。
ここでも、デュトワは上品に激することなく、しかし、あっさりではない、聴かせどころをこころえて絶妙と言うしかない演奏を繰り広げてゆく。

3年前にオーストラリアのメルボルンとバララットを仕事の研修で訪れたことがある。
休日には郊外のワイナリー巡りに出かけ、ブドウ畑の空気を満喫した。
時は12月。南半球の初夏のことであった。
そのワインヤードで忽然と耳に響いたのが、ビゼーのこの2曲であった。
不思議な体験だった。
ブドウ畑をわたってくる風が、ビゼーのあのフルートの音になった。
初夏の快晴。しかし日本のように暑くない。空気は乾燥し、爽やかな風が頬を撫でてゆく。
その時に、あのフルートの音が響いたのだ。

帰国してからもしばしばこのCDを取り出す。
他にもマリナーや小沢やチョン・ミュン・フン、カラヤンの録音を楽しむことも多い。
でも、やはり最後にとっておきの演奏として襟を正して聴くのはハッチンズのフルート。録音多いデュトワの、これは最高の名盤であるとボクは思う。




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