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J・S・バッハの管弦楽組曲第1番 ハ長調 BWV1066 マリナー/アカデミー室内管

四国は春の陽気、天気情報によれば3月中旬の気温だったようです。
確かに日差しが強くなってきました。
結局今年は暖冬、このまま暖かくなってゆくのかもしれません。

さて、今日はバッハです。

J・S・バッハの管弦楽組曲第1番 ハ長調 BWV1066。
ネヴィル・マリナー指揮アカデミー室内管の演奏。
1978年1月、ロンドンでの録音。懐かしい、古いフィリップス盤2枚組LPから。当時はこれでも廉価盤でした。2枚組3,000円。

ネヴィル・マリナーのレパートリーは広大で、ディスコグラフィーはもう夥しいほど。バロックから現代音楽まで何でもござれ。演奏は聴きやすくスッキリと爽快、実に新鮮な響き。リズムはよく弾み、ワクワクするような快適さがあるのだが、決してハメを外すことなく、ハチャメチャなところまでは行かず、グッと踏みとどまってスタイリッシュに仕上げてゆくのは、さすがに「サー」の称号、英国紳士の嗜みか。

そんな何でも屋のマリナーだが、やはり本領はバッハや同時期のバロック音楽ではなかったかと思う。古楽器演奏が当たり前の現在、マリナー/ASMFなどの古い団体のやり方は流行らないのだろうが、しかし、一時期、マリナーは時代の最先端を行っていたと思う。そして僕は往時の録音を取りだして懐かしく思うとともに、やはりこの演奏は快適でフレッシュな演奏だなぁとつくづく思うのであります。

マリナー/ASMFは、バッハの管弦楽組曲をDECCA、フィリップス、EMIでそれぞれ録音している。合計3回。
今日聴いているのは、そのうちの2度目、1978年の録音、フィリップス原盤のもの。ということは、ホグウッドやピノック、ガーディナーなどイギリスの古楽器演奏が大いに盛り上がってゆく頃のもので、当時からすでにちと古いタイプの演奏と云われていたものだった。

響きは今の耳で聴くとやや厚ぼったいのだが、演奏はリズム感に溢れ、バッハを演奏する愉悦に満ちている。
マリナーのバッハは、しんねりむっつりした顔ではなく、実に明るく楽しそうな表情で聴き手の前に現れる。そこがイイ。
テンポは颯爽としていて、(それでも今の耳だとやや鈍重か)、各楽器とも上質な響きでバッハのハ長調を奏でてゆく。
弦楽アンサンブルは最高だし、絡んでくる管楽器がまた上手い。豊麗でいて上品、高貴な感じさえする名演と思う。

録音はアナログ最末期の素晴らしいものです。
LPで聴くから余計にいいんでしょうか。柔らかく包み込むような音響にしびれます。
楽器の定位、左右前後の広がりとも申し分ありません。
安心して音楽に身を任せられる優秀録音と思います。、


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シベリウスの管弦楽作品集 ネーメ・ヤルヴィ/エーテボリ響

いや寒い、寒い。四国は極寒であります。
朝はうっすらと雪化粧です。
(今日は雪の四国の田園風景を画像でどうぞ。)
こういう寒い時は、シベリウスでも聴きましょう。寒い日には寒い音楽であります。

シベリウスの管弦楽作品集。
ネーメ・ヤルヴィ指揮エーテボリ響の演奏。
1992~96年、エーテボリでの録音。DG盤。
最近大活躍のパーヴォではなくネーメ、お父さんの方の演奏であります。

まずは「フィンランディア」。
国民学派の流れを汲む祖国愛を歌った名曲。
北欧のリリシズムも随所に見られ、情感豊かに盛り上げてゆく。ラストに向けての感動は、この曲ならでは。比類がないと思う。苦難を乗り越えての勝利、暗から明へ。実に勇気づけられる音楽。(映画「ダイ・ハード2」に使われていた時には、オイオイと思った・・・・・確かに雪の中の着陸にマクレーンの最後の勝利、いかにもという感じではあったが)
ヤルヴィの指揮は手慣れたもので、エーテボリ響も上手い。金管などハデハデでよろしい。鄙びた味わいより、汎国際的なオーケストラ曲を聴いている感じ。現代風で機能十分のオケだと思う。スケールも大きな仕上げ。

「カレリア組曲」。
これもスケール大きく豪華な演奏。どの楽器も気持ちよく鳴っているのが印象的。
第1曲の「間奏曲」などはゴージャスなイメージ。
2曲目の「バラード」は情感豊かで、音楽が綿々と綴られてゆく感じ。テンポはいくぶん速めの設定であまり沈み込まないのがイイ。時にヒンヤリとした抒情が流れてゆくのも良い。
第3曲は「行進曲」。オーケストラが壮大に鳴り渡る快感あり。

続いて「トゥオネラの白鳥」。
これは聴くたびに思い出がよみがえってくる名曲。もう30年も前になるか、福永武彦の『死の島』を読んでこの音楽を知った。この小説のモティーフがこの曲だった。僕をクラシック音楽にいざなってくれたのは福永なのであります。それまで僕はは、クラシック音楽など全く聴かない若い士でありました。
イングリッシュ・ホルンの哀切。この調べはまさに北欧としか云いようがない。静謐な弦楽セクションも見事。ヤルヴィの指揮は淡々としていて、あまり演出なし。その方が、この曲は感動的に響く。


録音は1990年代のものとしては標準的でしょうか。
ダイナミック・レンジは大きいですし、スケールも大きいんですが、もう少しゆったりとした感じが欲しいです。ホール・トーンが不足しているというか、直接音を中心にした音づくりなのかもしれません。各楽器が綺麗に録れている、マルチマイク録音、いかにもDG的な感じとは思うんですが。


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フォーレの「マスクとベルガマスク」組曲 プラッソン/トゥールーズ・キャピトル管

気温が上がらず、風が冷たい冬の一日でした。
ジョギングしていても、向かい風ではなかなか前に進まない・・・・。しかし、その冷たい風が、汗だくの頬には気持ちよかったですな。鼻にツンと来る冷気は、厳冬期ならではです。この気持ちよさは、この時期にしか感じられません。これも季節感。ああ日本人。

さて、今日はフランス音楽を聴いてます。

フォーレの「マスクとベルガマスク」組曲。
ミッシェル・プラッソン指揮トゥールーズ・キャピトル管弦楽団の演奏。
テノール独唱はニコライ・ゲッダ。
1980年6月、トゥールーズでの録音。EMI盤。

「マスクとベルガマスク」組曲は、ヴェルレーヌの詩集「艶なる宴」をテクストにして、ルネ・フォーショワが舞台劇に完成させたものに、フォーレが音楽をつけた作品。
どうも、劇中で使用される楽曲の大部分は、フォーレが過去に作曲した管弦楽曲や合唱曲、歌曲を用いたらしく、新曲は2曲のみらしい。それでも組曲版は、いかにもフォーレらしい佳曲が続くので、ファンも多いんじゃないだろうか。僕は好きです。

さて、このCDはアンサンブル良好で、雰囲気豊かな演奏。プラッソンの採るテンポも中庸で聴きやすい仕上げ。音も実にフランス的。フォーレは、やはりフランスのオケで聴きたいと思う。管楽器の響きなど、雰囲気豊かでピッタリ。

第1曲は序曲。
何とも品の良い佳曲。胸が弾み、ワクワクするような感じ。爽やかな風が吹き抜けてゆく。サラサラとした淡い抒情もある。

第2曲はパストラール。
いかにもフォーレといった曲。上品で、声を少し潜めながら淡々とした語り口で音楽を綴ってゆく。ドイツ音楽のような理屈っぽくないのもイイ。サラッとした抒情はこの楽章も同じ。パステル画のようなパストラール。

第3曲はマドリガル。
美しく秘やかなコーラス。右手で歌う男声合唱は特に綺麗。アルトの透明な声も良い。ああ、フォーレの合唱曲ってエエですね。

ニコライ・ゲッダの声も実にイイが、ちとオペラティックに過ぎるかな。声が良いので、もう少し自然に歌って欲しいところ。

第5曲以降はメヌエット、月の光、ガヴォットと続く。
管楽器のアンサンブル良好で心地よい。「月の光」はメロディが美しく、ゲッダの高音も大変きれい。気品と慎ましさが同居する佳曲。

最後はパヴァーヌ。この曲だけ単独で演奏される機会が多い。哀愁漂う美しさ。一度聴いたら忘れられない美しい旋律。やはり、これ名曲。

録音は標準的でしょうか。鑑賞には差し支えありません。
EMIなのであまり期待できません。フランスのオケらしく、音が軽い感じ。
鼻にかかったような管楽器の音は、味わい深いです。音場は平面的なものの、左右の広がりなどはまずまずと思いました。


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~恭賀新年~ 外山雄三の「管弦楽のためのラプソディ」 沼尻竜典/都響

皆さん、あけましておめでとうございます。
「クラシック音楽のひとりごと」、本年もよろしくお願い申し上げます。

お正月です。のんびり過ごしております。
家族揃って初詣は近くの西条の伊曽乃神社へ、その後は亡父の墓参へ。
神棚に門柱、玄関、納屋等には注連飾りを、下戸とはいえ縁起物の屠蘇を頂戴して、年賀状を眺めつつ炬燵でミカンを食っております。正月です。

さて、来し方行く末を思いながら、丑年元旦に取り出したのは、日本人であることを実感できるような音楽でありました。


外山雄三の「管弦楽のためのラプソディ」。
沼尻竜典指揮東京都交響楽団の演奏。
2000年7月、東京芸術劇場での録音。NAXOSの「日本作曲家選輯」の第1作、「日本管弦楽名曲集」に収められているもの。

これは大変に楽しく、面白く、分かりやすく、そして、日本人であることが嬉しくなってくる名曲。
「あんたがたどこさ」の旋律にソーラン節がからみ、やがて炭坑節や串本節に変化していき、長野追分節からラスト上州八木節へ。
オーケストラは気持ちよく鳴りわたるし、特に打楽器が活発。ティンパニに太鼓がガンガン鳴るのは生理的快感。拍子木やチャンチキもある。エエぞぉ、やはり日本の祭りは太鼓だぞい。

追分節は泣けるなぁ。故郷の風景が目に浮かぶような懐かしさ。僕の生まれ故郷では、冬になると夕暮れの富士山が綺麗なんです。ああ、思い出すなぁ。
そして八木節。「ハァーまたも出ました三角野郎が 四角四面の櫓の上で」・・・・思わず一緒に歌ってしまう。これは気持ちエエなぁ。

この作品は、外山雄三が自らも指揮者として同行した1960年のN響欧州公演のために、アンコール・ピースとして作曲したもの。ホンマに巧く作っている音楽だなぁと思う。素人の自分にも大変分かりやすい。

ああ、ワタクシは日本人なんです。西洋クラシック音楽大好きな、しかし根っこは日本人なんです。こういう音楽を聴いていると、そのことを実感します。

録音も豪快で新鮮。非常に音場が広く、ダイナミックレンジも広大な優秀録音です。
特に打楽器の音が爽快で気持ちいいんです。
NAXOSの「日本作曲家選輯」は概して録音が良く、オススメであります。


日中は上天気の元旦でありました。
石鎚山は雪化粧とともに雄壮な姿で佇んでおります。
瀬戸の内海は、今日も日がな一日のたりのたりでありました。

どうぞ、本年もよろしくお願い申し上げます。


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チャイコフスキーのバレエ組曲「くるみ割り人形」 メータ/イスラエル・フィル

本日12月23日は、天皇陛下75歳の誕生日。思い出の日であります。

ワタクシ、ちょうど10年前、1998年のこの日に禁煙しました。四国には珍しく大雪の日でした。その日タバコが切れたのですが、あいにくの天気で外に出る気がせず、そのまま一日やめてみようと思ったのでした。
そして、その頃、職場の同僚が禁煙を始めており、「オマエが出来るのなら、ワシもしてみよう」と、翌日からも禁煙を続けたのです。持つべきものは友人、いやライバルであります。禁煙の競争でありました。どちらが先にへこたれるか。勝負、勝負・・・・・・。
禁煙開始3日目あたりは実に辛く、1週間めは相当辛く、2週間はたまらん思いでありましたが、1か月たつと、その苦しみも薄れていきました(それでも数か月間は、タバコを吸ってしまった夢を見ましたなぁ)。

禁煙して良かったことは山ほどありますが、クラシック音楽に関して一つだけ書きます。
CDを沢山買えるようになりました。
ワタクシは1日2箱500円をタバコに使っておりました。1か月15,000円、1年18万円、この10年で180万円も浮きました。その分、クラシック音楽のCDを買えるようになりました。しかも世はCD激安時代。1か月15,000円もあれば(いや、喫煙時代からCDを買っている訳で、実際にはそれ以上の金額を当てて)、湯水のごとくCDが買えるのであります。ホンマ、貴重な財源になりましたなぁ。こんなブログをのんびり書けるのも、禁煙のおかげでありますなぁ。そしてその財源で今月もBOXものをゴソゴソ注文しておりまして・・・・・・・いやはや(^^ゞ。

さて、クリスマスが近づきました。今日は、この季節に聴きたくなる音楽をいきましょう。

チャイコフスキーのバレエ組曲「くるみ割り人形」。
ズービン・メータ指揮イスラエル・フィルの演奏。
1979年7月、テルアヴィヴのマン・オーディトリウムでの録音。DECCA盤のチャイコフスキー交響曲全集にフィルアップされている演奏。

イスラエル・フィルのしっとりとした弦楽セクションが素晴らしい。響きがイイ。「上質の絹織物」という常套句がピッタリする。ホンマに美しい。弦楽の生み出すこの肌触り、空気感は、練り絹のような感触がある。何とも心地よい。
(僕は埼玉県西部、秩父・八王子の織物文化圏の養蚕地帯に育ったので、生糸・絹の感触、蚕の可愛らしさはよく知っとります。子供の頃は桑畑と茶畑で遊んでおりました)

木管や金管も大層立派。名手が揃っているだろうなぁ。
メータの指揮も大変自然で、一つも強引なところがなく好ましい。適度なメリハリは清潔感に通ずる。
「トレパック」のイキの良さ、ワクワクするようなリズムの弾みと爆発。
「あし笛の踊り」のデリカシー。メータにしては珍しいくらいの新鮮さかな。やはり、ここでも弦楽セクションが美しい。
そして「花のワルツ」。素敵なクリスマスの夜を過ごせそうな音楽。

録音は今も最高レベル。DECCA充実の録音が鑑賞できます。
定位・奥行き・音の鮮度・広がり感とも申し分なし。
アナログ最盛期の、これは名録音でありましょう。


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