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モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集から 前橋汀子(Vn) & エッシェンバッハ(Pf)

ポカポカ陽気でありました。11月上旬の気温だったそうな。
昼休みに職場周辺を散歩していると(最近、歩数計などを身につけておりまして 汗)、空は快晴、空気はほのぼの、気持ちよかったですねえ。新居浜の名物、イチョウはほぼ落葉しました。すっかり冬の風景なんですが、ほんわかと暖かい日でありました。

さて、今日はモーツァルトの室内楽を聴いてます。久しぶりに取り出したCDなんですが、今日の陽気にはちょうど良かったかな。
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集であります。
中でもその1曲目、これが良かった。

モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ第24番 ハ長調 K.296。
前橋汀子のヴァイオリン、クリストフ・エッシェンバッハのピアノ。
1990年5月、大阪いずみホールでの録音。CBSソニー盤。

モーツァルトのヴァイオリン・ソナタは楽しい。聴いていて、ヴァイオリンとピアノの語らいに微笑ましくなる。
冒頭第1楽章は、アレグロ・ヴィヴァーチェ。
前橋のヴァイオリンは若々しく凛々しく、華やぎがある。そして少し妖しい色気も。水もしたたるような美音でもあって、特に高音が細身でしなやかに、時に柔らかく弧を描くように伸びてゆく。実にすがすがしい。
エッシェンバッハのピアノもこれまた美しい。高音が突き抜けるような感じで、清涼感いっぱい。実に瑞々しい。ダイナミクスも大きく、モーツァルトにしてはかなり個性的と思うが、これくらい元気があるのもイイ。

緩徐楽章はさらに美しい。心が通い合うアンダンテ・ソステヌート。素晴らしいアンサンブル。名手二人が心を重ね合わせると、こんなに美しいアンサンブルになる。合わせものってエエなぁと思う。時間が過ぎてゆくのを忘れさせる、これは絶品絶美と云えそう。

第3楽章は鮮やかなロンド・アレグロ。心弾む軽快さ。
前橋のヴァイオリンは流麗そのもので、色気が薫るような美しさ。エッシェンバッハのピアノは堂に入ったもので、手慣れた職人芸を思わせる。カッチリしたピアノを弾いてゆく。

録音はとても美しいです。オンマイク気味で、音そのものはとても綺麗です。
ヴァイオリン・ソナタの録音は大変難しいと、昔『レコード芸術』で読んだことがあります。シェリングとヘブラーのベートーヴェン全集がレコード・アカデミー賞の録音賞を受賞したときに読んだ記憶があります。
しかし、この前橋録音は抜群です。2つの楽器がとてもクリアに録られていて、心地よく鑑賞できます。
ソニーの国内録音盤としては、名録音と云えるのではないでしょうか。

このCD、ヴァイオリン・ソナタ全4曲収録しております。
あとの3つは、25番ト長調K.301、30番ニ長調K.306、42番イ長調K.526であります。
名演でありました。


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ブラームスのホルン三重奏曲 変ホ長調 作品40 ナッシュ・アンサンブル

休日の今日、冬物の衣服の詰まったボックスと同じく冬物の布団を車に積んで、僕は長男の住む松山の寮へ。午前中の荷物運びの後は大街道にて長男とイタリアン。
午後からは大学校友会の愛媛県支部総会で松山全日空ホテル。僕は西条地区の幹事なので年に一度くらいは顔を出さないと。久しぶりの校歌。校友と母校の活躍の様子に元気をもらいました。利害打算のない同窓生のつきあいはエエもんです。
と思いながら、帰宅して音楽を。今日はブラームスの室内楽などを。11月も終わり、明日から師走ですのでね。「秋はブラームス」も今年のラストということで。
それにしても今日のアクセス数、スゴイですね。3800超とはビックリビックリ。どないなってますのやろ?

ブラームスのホルン三重奏曲 変ホ長調 作品40。
ナッシュ・アンサンブルの演奏。
1991年11月、ロンドンの聖ポール教会での録音。CRD原盤らしいが、聴いているのはブリリアントの激安ブラームス室内楽ボックス。

第1楽章のひなびた味わいがイイ。アダージョ・ピウ・ポコ・アニマート。ああ、これブラームスだなぁ。それぞれの楽器の穏やかな面が良く出ている演奏で心惹かれる。深々とした呼吸もイイ。重なり合う和声が印象的な音楽。メロディは美しいのだが、その美しさが原色系のものではなく、ややくすんだ色合いの美しさにしているのもブラームス的と云えるかな。

第2楽章は快活で楽しい。いかにもスケルツォという感じ。ヴァイオリンにホルン、ピアノのそれぞれのソロも楽しい。有機的なアンサンブルが続く中で、ふと浮かび上がるソロ・プレイが実に個性的。楽器そのものの美しさを表出して余すところがない。さすがブラームスと思う。

第3楽章はまたもブラームスらしいアダージョ・メスト。秋から冬への季節にぴったりの物思いの風情。憂愁、浪漫、遙かなる憧れ・・・・そんな感情に満ちたメロディが続く。ゆったりとしたテンポの中に、ブラームスのしみじみとした思いが聴ける。ホルンの響きがことのほか美しい。ヴァイオリンとピアノが、ホルンの歌を支えて、いい味を出している。

終楽章は勢いのあるアレグロ・コン・ブリオ。3つの楽器が飛び跳ねる楽しさ。そして見事なアンサンブル。音の重なり具合がしっとりとしていて、これもイイ。ナッシュ・アンサンブルは、巧いなぁと思う。

録音は素晴らしいです。
定位が抜群で、それぞれの楽器の音も良く伸びていきます。ホルンの朗々とした音など最高です。ヴァイオリンの高音も自然でとても美しいです。
きっとシンプルな録り方をしているのだろうと思います。
教会録音の響きの良さも、この素晴らしい録音に一役買っているんでしょう。




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ボロディンの弦楽四重奏曲第2番 弦楽合奏版 トゥロフスキー/イ・ムジチ・ドゥ・モントリオール

夕暮れが早くなってきました。「秋の日はつるべ落とし」とはよく云ったものです。

さて、今日は秋になると聴きたくなる名曲。

ボロディンの弦楽四重奏曲第2番などは、そのうちの一つ。若い頃から、あの旋律の美しさに魅せられていろいろ聴いてました。一番の演奏は、やはりイタリアSQ盤かな。これ、CDで買い直しそびれているうちに廃盤になってしまったのか、見かけません。今もフィリップスの廉価盤LPで聴いてます。CD、入手したいですねえ。

さて、今日は弦楽合奏版で聴いてみましょう。

ボロディンの弦楽四重奏曲第2番(弦楽合奏版)
ユーリ・トゥロフスキー指揮イ・ムジチ・ドゥ・モントリオールの演奏。
1995年8月の録音。英シャンドス原盤。
編成はヴァイオリン10、ヴィオラ3、チェロ2、コンバス1の計16人。リーダーはエレノラ・トゥロフスキー。指揮者夫人かな。

秋風の吹く夜に素晴らしく似合うストリングス。心に染みいる弦楽合奏の響き。美しい。空間に柔らかく残響が広がってゆく。

アンサンブルは極上で、これ非常に巧い団体と思う。テンポは中庸からやや速め、キビキビとしたフレージングが印象的で、とても清潔な感じがする。サイダーの泡がはじけるような清涼感が良い。

ノクターンはホンマに素晴らしい。美しい旋律で、名曲やなぁと思う。チェロがソロで深々とした響きを聴かせてくれるのだが、もう、それだけで涙がこぼれそう。懐かしさ、郷愁を誘うような名旋律。ヴァイオリンの響きも飛びきりの美しさ。ああ、イイ音楽だなぁ。秋の名曲、こんなのを聴いていると、季節感あってエエなぁ。ああ、日本人。

録音は抜群です。
残響が特に素晴らしく、弦楽器のソロがどこまでも伸びていきます。この音を聴いているだけでも幸福になります。
カップリングはドヴォルザークの弦楽セレナーデ。これも美しい演奏でした。

ボロディンのこの曲、過去2回エントリーしてます。
先述のイタリアSQ盤、そしてクリーヴランドSQ盤
秋になると、僕はこれらのCDやLPを取り出すのです。



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ブラームスのクラリネット五重奏曲 ロ短調 プリンツ(Cl)・ウィーン室内合奏団

しとしと雨の日曜日でありました。その雨の中、自治会の奉仕活動(一斉清掃)でありました。
当地伊予西条は、秋祭りの盛んな土地柄、西条祭りに向けて地域が一体となって準備をします。毎年の恒例行事の清掃であり、しかも祭りのためならということで、みんなカッパを着て黙々と作業します。びしょ濡れです。しかし不平不満は誰も云いません。偉いもんです。お百姓さんの多い土地でもあり、こういうことに慣れているんです。ああ、日本人。

さて、秋はブラームス。
この人も、不平不満を言わない、胸の内に押さえ込む人だったような気がします。


ブラームスのクラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115。
アルフレート・プリンツのクラリネット、ウィーン室内合奏団の演奏。
1979年6月、ウィーンのポリヒムニア・スタジオでの録音。独オイロディスク原盤。
国内ではDENON発売のCDで、28C37-40という番号。1985年発売当時、2,800円の「廉価盤」でありました。

晩年のブラームスの心境をうかがわせるような、沈んだ気分がひたひたと迫ってくるような演奏。そして、プリンツのクラリネットは、もう、最高の名演。深々とした音で、しっとりと柔らかいのがイイ。硬い音が全然出てこない。そしてゆったりとした包容力もある。呼気が無駄にならずに音化されているのだろうなぁ。

演奏全体も、たっぷりしたテンポと柔らかい響きで終始一貫しているのが好ましい。ウィーン情緒とでも云うべきか、時に素朴な表情が見えるのも嬉しい。

第1楽章の悲痛な表情。ブラームスの諦念が広がる。
第2楽章は、ロマンの薫りを一杯に含んだクラリネットが素晴らしい。特にその音。プリンツの音は、哀しみと柔らかい抒情をたたえて、全く美しい。これ以上のクラリネットというと・・・・ちと思いつかんぞい。
アンサンブルも見事。ゲルハルト・ヘッツェルのヴァイオリンが、キッチリと輪郭を描いて、音楽がブヨブヨと肥大化しないのがイイ。その輪郭から、ヴィオラやチェロが、淡くにじむような響きを作り出してゆく。

フィナーレも美しさの限り。プリンツの充実した演奏が聴ける。見事な演奏に息をのみつつ、ああ、終わるのが勿体ない!

録音は上々であります。
クラリネットの慎み深い音がよく捉えられているし、背後に控える弦楽四重奏の存在感も十分です。
ヘッツェルのヴァイオリンもよく伸びてます。

プリンツのクラリネットだけではない、このCDは、名手ゲルハルト・ヘッツェルのヴァイオリンも聴けるんであります。



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ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 「ラズモフスキー第3番」 ジュリアード弦楽四重団

この夏にCDを狂ったように大人買いしてしまい、未聴のCDが山のようになっております。ミチョランマであります。

にもかかわらず、HMVのサイトを覗くと、「箱物」の激安盤がこの秋も沢山・・・・・・。アンドラーシュ・シフのバッハとかDECCAのピアノ組物50枚、カラヤンの1970年代の交響曲集38枚組・・・・・BCJのバッハ声楽曲のボックス・・・・・欲望は尽きません。大いにダブる、少々ダブる、それぞれでありますが、欲しいなぁ。これ、「業」であります。ワタクシは因業オヤジであります・・・・・。そんなに買って、聴く時間が取れるのか?・・・・・自問します。しかし、「CDは見つけたときに買っておかないとそのうちになくなってしまう、見かけなくなってしまう」というのはLP時代からの鉄則・・・・・こりゃ、少々無理をしてでも購っておかねばなるまいなぁ・・・・・・。以上、文字通り「クラシック音楽の(煩悩の)ひとりごと」でありました。

さて、今日は室内楽を。

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 作品59の2「ラズモフスキー第3番」。
ジュリアード弦楽四重奏団の演奏。
1982年3月、アメリカ国会図書館、クーリッジ・ホールでの実況録音盤。
ロバート・マン(第1Vn)、アール・カーリス(2ndVn)
サミュエル・ローズ(Vla)、ジョエル・クロスニック(Vc)。

涼しくなってくると、室内楽などエエもんです。秋風の中で聴くベートーヴェン、ラズモフスキー第3番。
ジュリアードSQの新盤が全集として一気に発売されたのは昭和59年のことだった。
まだLPが主流の時代、箱物3つ(初期・中期・後期)で全10枚組は大冊だった。
1960年代の演奏が素晴らしく、その精度と充実度の高さではジュリアードかブダペストかと並び称された時代だったから、新しい実況録音盤は、大いに話題になったと思う。・・・・が、もはや四半世紀も昔の話。

演奏はロバート・マンが中心で、良くも悪くもマンのキャラクターが前面に出た演奏だった。ジュリアードらしい(ロバート・マンらしい、と言うべきか)、緊密さ、息詰まるような緊張感に加えて、柔軟さもあって、一種独特の暖かさがある。鋼のような強靱さが演奏全体に一本の筋を通していて、その骨格に豊かな肉付きを与えてゆくような感じもある。

特に第2楽章の哀しみ、第3楽章の弾むような快活さは、それぞれに親しみやすく、前向きな名演奏。堅く引き締まったジュリアードSQに、優美さが加わった感もあって、とても心地よく聴けた。

録音は実演のハンディを乗り越えて、良く捉えられていると思います。
音も柔らかく、聴きやすい音質です。いつものジュリアードの「硬さ」に比べると、音の広がりもあって、響きにも余裕がある感じです。
ロバート・マンのヴァイオリンは惚れ惚れするほど美しく、よく伸びて、そしてカッコエエんです。


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